アバクロ人気が日本市場で急激に落ちこんだ理由4つ

2017年1月16日アパレル

アバクロの成功と衰退

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2009年鳴り物入りで日本進出を果たしたアバクロことアバクロンビー&フィッチ。店員にマッチョなイケメン男性を擁したブランド作りが功を奏し一気に大人気ファッションブランドまで躍りつめました。

しかし、それはもう過去の栄光。今やアバクロ人気の衰退がとまりません。

福岡店の展開について失敗を認めている

アメリカ国内でも日本でも衰退が著しいアバクロ。

日本では2009年に、第1号店となる銀座店をオープンさせ、翌2010年には国内最大となる福岡店をオープンしたが売り上げは不調続きでした。福岡店に関しては、オープンからたったの1年あまりでCEOであるマイケル・ジェフリーズが「福岡に進出すべきではなかった」と見切りをつけていました。

現在は、旗艦店からアウトレットに形態を変更させるなどして、撤退に向けた準備を進めているようです。

アバクロ衰退に関する4つの原因

それでは早速アバクロ衰退の原因について分析していきましょう。

分析の鍵は、日本市場への進出の際に、ローカライゼーションできていなかったこと、つまり、日本人に向けた戦略の立案に失敗したことにあるかもしれません。

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アバクロ衰退の原因①:過剰ともいえる店内演出

マッチョなイケメンに、ガンガンかかる音楽など独特の世界感を演出していることが話題になっていたアバクロ。しかし、その世界観がアバクロの失速につながっているとも言えるのです。

アバクロといえば、ブランドの世界観を伝える店舗での演出が特徴的でした。暗めの照明と大音量の音楽が流れるクラブ風な店内に、ブランドオリジナルの香水を大量に撒き、その匂いを至る所に漂わせるという演出です。

しかし、最近はこれらの演出を控えめにさせています。アバクロンビー&フィッチによると、店内は以前より照明を明るくして、音楽の音量を下げ、アバクロブランドオリジナルの香水による演出も従来より25%ほど減少させているようです。

こういった、アバクロ自慢の店舗雰囲気作りが日本市場では受け入れられなかったことが、衰退原因の一つでした。

アバクロの、認知度向上に一役も二役もかった店内演出が、衰退の原因になっているというのはなんとも皮肉な話です。

アバクロ衰退の原因②:価格設定での失敗

アバクロは高い。そう思っている方も多いのではないでしょうか。

実際にアバクロはユニクロなどの国内衣料品だけではなく、海外ブランドにも比べても圧倒的に高いといった強気な販売戦略でした。

まさに、時勢の逆を進んでしまったブランドなのですね。

そもそもの商品価格の高さに加え、日本市場でのアバクロ商品のプライシングにはこのようなミスがあったのです。

アバクロ衰退の原因③:若者のニーズに沿わない商品開発

アバクロの犯した最大のミスは、若者のニーズを汲み取っていなかったことであると言われています。

アバクロが得意とするロゴの入ったデザインは、日本進出の際、既に時代遅れになっていました。

10年ほど前は、「Abercrombie & Fitch」のロゴがデカデカと入ったアバクロの服は、セレブが愛用したことで爆発的な人気になり、飛ぶように売れました。若者にとって、アバクロのロゴは「イケてる」ものだったのです。

しかし、今の若者にはロゴが目立つデザインは好まれていません。いまの若者は「人とは違う個性を主張できるデザイン」を求める傾向が強いからなのです。

アバクロにとっては不本意なことかもしれませんが、現在ではロゴを控えめにした商品を増やしているようです。

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アバクロ衰退の原因④:サイズ設計が日本人にとって無理があった

没個性化を嫌う現代の若者にとってアバクロのロゴは画一性をもたらしてしまうものであるならば、彼らのニーズに沿っていないと言われても仕方ないのかもしれません。

さらに、日本人にとってアバクロは展開するサイズ設計にも無理があったといわれています。

アバクロの特徴として「裄が長く胸囲が大きくウエストが絞れている」というものがあげられます。アジア人の身体的特徴にそぐわないサイズ展開であったため、日本人が着るとどうしても不格好になってしまうのです。

これも、アバクロが日本で人気がでなかった原因の1つかもしれませんね。

アバクロが日本で人気が出なかったのは若者のニーズとかけ離れていたから

いかがでしたでしょうか。

アバクロが日本市場で人気がでなかった理由について分析、紹介してきました。

アバクロの失敗は、ビジネスにおいてはしっかりとしたマーケティング戦略が必要であること、過去の成功モデルに固執していては、この急速に変化する時代に乗り遅れてしまうことを示しているのかもしれません。

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2017年1月16日ビジネス

Posted by BiZPARK