現代の勝ち組?窓際族にまつわる3つの誤解とその行く末…
窓際族とは、会社の窓際に席を与えられ、業務の中心からも外された毎日を送るサラリーマンのことです。中高年に多く、退屈な毎日を送っています。そんな窓際族になりやすい素質と、将来的に訪れる悲劇的な運命を知りたくありませんか?
こんな人には窓際族の素質がある
会社にいるのに何もしていない、通称「窓際族」。ある意味勝ち組ともいえる立場にあります。そんな彼らをうらやましく感じている人には、窓際族の素質があるかもしれませんよ。具体的には以下の3つの要素が当てはまれば将来性充分です。
勤続年数の割に能力不足
入社して数年が経って中堅クラスになったとしても、十分な実力がついていない場合は将来の窓際族候補になれます。会社から求められる能力には個人差があるものの、最低限のラインはあります。何年経ってもそれを超えられない場合は能力不足とみなされ、窓際の席に飛ばされてしまうでしょう。
仕事で結果を出せない
日本は資本主義の国。会社で働いている以上は何らかの利益を生み出さなくてはなりません。売上に直結する部署でなくてもそれなりの結果を求められます。それが何もない状態では評価が下がる一方。窓際目がけて一直線でしょう。
腫れもの扱いされている
上司や同僚から社内での扱いに困られている人も、窓際族の素質があります。日本の法律では従業員を解雇しにくいため、面倒な人はなるべく遠くへと追いやられてしまうのです。それが会社の隅っこである窓際になります。誰だってトラブルの種になる人とは関わりたくありません。
窓際族になったかもと感じる瞬間
自分には素質がなかったとしても、窓際に追いやられてしまう可能性があります。それを感じるのはどんな瞬間でしょうか?主に3つの状況が考えられますので、自分の番が回ってきたらすぐに察してください。
仕事を振られなくなった
無遅刻無欠勤で真面目に働いているのに、誰からも仕事を振られなくなる。これは窓際に飛ばされる前兆現象です。勤務態度に問題がないのなら、実力に難ありだったのでしょう。出勤してから椅子に座ったまま何もせずに1日を終える。ある意味ではお金だけ貰って、空調の効いた部屋で過ごせるようになったともいえます。
左遷される
ある日の午後。突然上司から呼び出されて辞令を受け、別の部署や僻地に飛ばされてしまう。これを左遷といいます。日本では出る杭は打たれるという表現通り、実力を示しすぎると脅威とみなされ、飛ばされてしまう場合があります。 が、そんなのはまれです。おそらくは仕事ができないから、問題行動があったからという理由によるものでしょう。よくわからない名前の部署に飛ばされて、謎の役職を貰えるかもしれません。
左遷とは
中国では右を尊び、左を卑しむ習慣があったことから、高い官職から低い官職に落とされることをいいます。
官位を低くして遠方に赴任させるなども含みます。
無視されるようになる
周囲から話しかけられる回数が減ってきたと感じたら、それは窓際族に一歩近づいた瞬間です。出勤して席に座っているのに、そこに誰もいないような態度をとられるのは、無視されている可能性があります。無視されると仕事も回ってこないため、必然的に窓際族への道が開けるのです。
窓際族とは現代の勝ち組なのか?
自分も窓際族になりそうだと思った人もいるかと思います。では、実際に窓際族とはどんな存在なのでしょうか?基本的には出勤してから1日中椅子に座っているだけでOKという、選ばれし存在です。仕事も与えられないで、PCでネットサーフィンをし放題です。マインスイーパーの達人にもなれます。
とある窓際族の1日
仕事をしなくても怒られない
窓際族最大のメリットは、仕事をしなくても怒られない点にあります。そもそも、ほとんど仕事を振られないのでやりようがないためです。振られても書類をシュレッターにかけるなど、時間をかけてゆっくりとできるものばかり。自分のペースでいられるというのは何よりも幸せなことです。
ストレスとは無縁
仕事もない、怒られもしないということは、ストレスを一切感じません。人の身体や精神面に多大な影響を与えるストレス。それを感じずに生きていけるのはとても健全な生活だといえます。 毎日決まった時間に起きているため、健康面もバッチリです。通勤電車の中では足腰を鍛えられるので、健康的な身体も維持できるでしょう。
快適な毎日を送れる
ストレスとは無縁な生活は現代人にとっての理想です。働いている以上、必ず何かしらの理不尽な状況というのは訪れるものですが、それすらもありません。給料もきちんと貰えているため、不自由のない生活を営めるのです。これはまさに、現代の勝ち組といっても過言ではありません。
窓際に座る良い点
窓際族の語源は人の少ない窓際の席に追いやられたことから始まります。ですが、そこには意外と快適な環境が広がっていました。仕事をせずに暇をつぶして過ごすには最適な間取りだったのです。ここでは、窓際の席に座る利点を紹介していきます。
景色が綺麗
それなりに高いビルに勤務する窓際族は、非常に雄大な景色を眺めることができます。都会の摩天楼を一望できる絶好のポジション。自由な一羽の鷹になった気分を味わえます。下界を見下ろしながら飲む微糖のコーヒーは格別です。
日当たりが良い
窓際の物理的な長所として、常に日当たりが良いことがあげられます。日照時間の少なくなる冬場でも、方位によってはあったかく過ごせますよ。人はなるべく多くの日光を浴びることで心身共に健康になります。うつ病の予防にもなるため、ストレスのない環境と合わせて穏やかな1日を過ごせるでしょう。
慌ただしさを感じない
窓際の良いところは窓に近いからだけに留まりません。オフィス内でも端の方に位置しているため、慌ただしさを感じずに済むのです。納期に追われる同僚や、失敗を怒る上司の怒号などどこ吹く風。部屋の角という隔絶された空間で、マイペースに過ごすことができます。
しかし真っ先にリストラの対象になる
紹介してきたように、窓際族はとても快適な毎日を送っています。誰もが最初に抱いていたであろう、絶望的なポジションではないとお分かりいただけたでしょう。 しかし、それも誤解なのかもしれません。本当の恐ろしさはここからです。会社の経営が悪くなり、リストラが始まったとしましょう。その場合、最初のターゲットになるのは何を隠そう、窓際族の人たちだからです。
会社が傾けば最初に滑り落ちる運命
会社員である以上、所属する会社とは運命共同体です。景気の悪化や売上の低迷によって会社が傾き始めた場合は、最初に滑り落ちていく運命にあります。窓際に座っているだけに、最初に振り落とされてしまうのです。リストラとは基本的には仕事の出来ない人が対象とされるため、長い間楽をしてきた窓際族に拒否権はありません。
しがみつける立場ではない
リストラが始まってしまったが最後。誰も救いの手を差し伸べてはくれないでしょう。一生懸命働く同僚をよそに、楽をしてきたツケを払わせられる時が来たのです。社内のほぼ全員から快く思われていないため、誰も助け船をだしてはくれないでしょう。 残ったのは、何の経験も積まずに無駄に消費した時間のみ。重ねた年齢に見合わないスキルや人間性では、他の企業に再就職しようにも、門前払いされてしまうでしょう。
窓際族にならないために今からすべきこと
窓際族の行く末はとても悲劇的なものでしたね。無駄に年齢を重ねただけの人は、大人とは呼べません。きちんと責任を負い、それを果たしてきた人のみが、立派な大人を名乗れるのです。 ここからは、窓際族にならないための方法を紹介します。今から意識を変えて対策していかないと、手遅れになってしまうかもしれません。
社内ニートも窓際予備軍
窓際族といえば中高年の社員だから、自分とは関係ないと考える若手社員も多いのではないでしょうか。しかし、近年急増中の社内ニートという存在は、窓際族の進化前の姿かもしれませんよ。若いうちから何の仕事を任されずに年齢を重ねれば、キャリア形成も進まずに後々苦労することが目に見えています。 進化して喜んでいいのは某ゲームの中だけ。社内ニートの人は自分の立ち位置を理解して、そこから脱出することから始めましょう。 社内ニートについてはこちらの記事で詳しく説明しています。
仕事+アルファを見出そう
普通に仕事をこなしている人も安心はできません。平凡な社員ではこの先を生き残れない可能性があるからです。窓際族候補に入らないためにも、何か一芸を身につけるか、社内のキーマンになるなど、特化した能力があるといいですね。 他の社員よりも目立つ要素が1つでもあれば、それだけで有能に思われるものです。真面目さだけが取り柄だという人も、何か自分なりの強みを見つけてください。
仕事+アルファにできるもの
• 強いリーダーシップ
• 議題のまとめ役的存在
• 潤滑油のような存在
• 結果にコミットできる
• 専門スキル
• 特殊な資格を持っている
• とにかく明るいムードメーカー
社内で敵を作らない
社会で生き残るには、仕事ができるだけではいけません。むしろ、仕事ができる人ほど出る杭として打たれてしまうのが日本社会です。そこで必要になるのが人間関係を円満にする能力です。 社内外に敵を作らないようにすることが、窓際への異動を阻止できる最大の防御策になります。もし左遷や異動の話が出たとしても、周囲から信頼されている人ならば、誰かが助けてくれるかもしれません。
運命を変えられないなら転職も
窓際族になる運命は変えられます。しかし、もう無理だと思ったのなら早めに転職するのもアリです。今の職場が自分に向いていないと思うなら、転職エージェントを利用して新天地を見つけましょう。専門のキャリアカウンセラーとの面談により、自分がなぜ窓際族候補になりそうなのかを客観的に教えてもらえます。 新しい職場では自分なりの強みを持ち、優位な立ち位置につけるように頑張ってみてください。
窓際族は楽だがいざという時の逃げ道はないので運命に逆らうには若いうちから努力を
窓際族の生活は優雅であり、まさに現代の勝ち組といえます。しかし、将来的に待っているのは辛い現実かもしれません。楽をして生きていきたいのは山々ですが、世の中はそこまで甘くはありません。 この記事を読んでみて、今現在の自分が将来の窓際族候補だと感じたなら、すぐに行動を起こさないと間に合わなくなるかもしれません。
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