司法書士・弁理士試験の難易度と最適な勉強法
司法書士試験の傾向とは?
独自調べにより、司法書士試験の傾向をまとめたので紹介します。不動産の登記から裁判所へ提出する書類の作成など、生活に密着した場面で活躍している法律のスペシャリストである「司法書士」。
さまざまな書類の作成が求められる職業ですので、ニーズはありますが、その資格を取得するためには、膨大な法律を網羅しておく必要があるので、難易度も最難関クラスと言われるほど合格率が低い試験を乗り越えなければいけません。試験を突破するためにも、試験の傾向と対策を万全に練っておきましょう。
出題範囲もおぼえる情報も膨大な量
司法書士試験は先ほども紹介したように、難易度が最難関と言われるほど難しい試験で、「国家資格の中で憶えなければならない範囲が広く、その憶える量が多い試験である」ということ。さらに試験での問題の出し方も年々と難しくなってきているというのが傾向としてあります。
出題される記述式問題は総合的かつ応用的な問題が多い
司法書士試験の傾向について紹介すると、試験は大きくわけて午前の部と午後の部にわけられ、午前の部につては5肢択一式問題のみが出題(35問)、午後の部については5肢択一問題(35問)と記述式問題(2問)の2つの形式の問題が出題されます。
記述式の問題は不動産登記法・商業登記法の各1問ですが、それぞれ、関連各法と連動した知識が要求されます。その意味で記述式問題は総合的かつ、応用的な問題であることを認識してください。
弁理士の資格試験の傾向とは
弁理士とは、知的財産権の保護を目的に、個人や企業の代行で特許権やその他の知的財産権の申請を行う職業です。法律を扱い、非常に専門的な分野でかつ豊富な知識を必要とするので、その資格を取得するのは非常に困難と言われています。
弁理士試験はどのような傾向にあるのか、受験の心構えから出題の傾向までを把握しておくことで、試験突破により近づけるでしょう。
2つの筆記試験と口述試験が行われる
弁理士になるためには2つの筆記試験と口述試験をクリアしなければなりません。まず筆記試験ですが、短答式と論文式に分かれています。それぞれの特徴は以下の通りです。
【短答式】
いわゆるマークシート方式。5者択一で回答を選ぶ。工業所有権や著作権に関する法令や条約を中心に計60問出題。満点の65%以上の得点で合格だが、各分野ごとの問題の正答率が1分野でも40%以下の場合は不合格になる。試験時間は3.5時間
【論文式】
短答式合格者のみが受験可能。必須科目と選択科目に分かれており、必須科目では特許・実用新案、意匠、商標の3分野に分けて解答を行う、試験時間は特許・実用新案のみ2時間でその他は1.5時間ずつ。満点の54%以上の得点で合格だが短答式のように、1分野でも47%未満の得点があった場合は不合格。
選択科目では機械・応用力学、数学・物理、化学、生物、情報、法律の計6分野の中からいずれか1つを選択し、試験時間1.5時間以内に問題を解く。満点の60%以上の得点で合格。
そして、これら2つの試験の後、口述試験として、工業所有権に関する知識を3つの分野に分けて面接形式で回答します。評価をA・B・Cの3段階に分け、2つ以上がC評価だった場合は不合格となります。
社会情勢とともに試験内容は変化する
弁理士の資格試験の内容は社会情勢の変化に伴ってさまざまな部分が変化しています。例えば上記にもある5者択一方式の問題ですが、これまではすべての答えが不正解に当たる「解答なし」という選択肢もありました。しかしそれではわかりづらいとの声が大きかったため、現在では廃止されています。
また、5者択一問題はこれまで広義の工業所有権から出題されていたのですが、分割され、「特許・実用新案に関する法令」「意匠に関する法令」「商標に関する法令」と細かい内容の問題が追加されました。
これは、最近は外国での著作権や意匠権を無視した海賊版の横行のほか、いわゆるオリンピックエンブレム騒動など商標に関する問題が多かったため、改めてそのニーズが高まったからといえるでしょう。
司法書士と弁理士試験の試験難易度は非常に高い
司法書士も弁理士も法律のエキスパートとして活躍する職業ですから、資格取得のハードルも非常に高くなっています。法律という分野にも関わらず、弁理士試験の受験者には理系の人が多いのも特徴で、それゆえにそれらの受験生にとっては、さらに難易度が高く感じられるかもしれません。
どちらの資格も5%弱の合格率という最難関資格ですが、資格一つで食べていけるという魅力的な資格だからこそ、何年も受験し続ける受験生も多いのです。
司法書士試験はの合格率は3.9%(平成28年度)
では、難関とされる司法書士試験の難易度はどれくらいでしょうか。合格率からその難易度を考えましょう。法務省が発表した「平成28年度司法書士試験の最終結果」によると、平成28年度の受験者数は16,725名で、最終試験まで合格したのが660名でした。合格率として計算すると3.95%と全体の1割にも満たない割合だとわかります。難関試験とはいえ、ここまで難易度が高いと思わなかった方も多いのではないでしょうか。
弁理士試験の合格率は7%(平成28年度)
では続いて、弁理士試験の難易度はどれくらいでしょうか。こちらも合格率から確かめましょう。特許庁が発表した「平成28年度弁理士試験志願者統計」と「平成28年度弁理士試験最終合格者統計」によると、受験者4,656人のうち、最終的に合格したのは296人でした。合格率は7%とこちらも1割に満たない数字です。司法書士試験と比べると若干合格率が高いように感じますが、これまでは受験者の1割程度が合格できていたことから、以前に比べて難易度が高くなっているのは間違いありません。
難関試験に受かるための最適な勉強法とは?
それでは、司法書士や弁理士といった難易度が高い、難関試験に受かるための最適な勉強法は、どのようなものになるのでしょうか?独自調べで、難易度がかなり高いと言われる、難関試験に受かった人の声を基に、データをまとめましたので紹介します。
独学はデメリットが多いのでなるべく避ける
独学で難関試験を受けるというのは、一見費用の面でメリットがあると思われるかもしれません。しかし、合格までの時間や効率などトータルで考えた場合、デメリットが多く存在すると言わざるをえません。
特に初学者にとって、法律の学習というのは理解しにくいものです。また、覚えるべきポイントと、一読しておけば十分なポイントについて判別がつきません。さらに、学習ペースも掴みにくいので結果的に合格までに費やす時間も費用もかかってしまいます。
受験指導校の講義を受講することが最適
難易度の高い試験を少しでも合格に近づくためには受験指導校の講義を受講するのが良いでしょう。受験指導校は何十年にもわたって司法書士や弁理士に関する指導を行っています。試験が行われるたびに最新の傾向をアップデートするのでより具体性のある勉強が可能となります。多くの合格者は受験指導校の受講を者が多いので、学費などは掛かりますが着実に難関を突破したい人は取り組んでもいいでしょう。
超難関である司法書士・弁理士試験の難易度は社会情勢などによって変わる!
司法書士・弁理士試験の、難易度と傾向を紹介してきましたがいかがでしたか?司法書士も弁理士も数ある資格の中でも超難関であることはよく知られています。厄介なのが、社会情勢などによって試験内容や難易度が変化するということ。
常に社会の動きに敏感でいなければなりません。同時に試験勉強もしなければなりませんので、目指す方は覚悟をもって臨む必要がありますね。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません