「取りに行く」の敬語2つと尊敬語の表現
「取りに行く」の敬語①:「取りに伺う」
「取りに行く」を敬語にする際には、「行く」という動詞を敬語に変換するのが適切です。「取りに行く」は「取る」と「行く」が合わさって1つになっているので、1回分解して1つずつ敬語にして、それからまた合体させて1つの敬語を作り出すのが正解となります。しかしこの際、「取る」の敬語は「お取りする」なので、そのまま合体させると二重敬語です。ですのでそのまま使用して、正しい形は、「取りに伺う」となります。
謙譲語の「取る」は「お取りする」で「行く」は「伺う」
「取る」は主に自分に対して使う機会が多いですし、「行く」も自分に対して使う言葉です。ですから、「取りに行く」も自分に対して使う機会の多い敬語となります。ですので、そういう言葉を敬語表現にする際には、必然的に謙譲語となるでしょう。ですから、謙譲語で「取る」を「お取りする」に変換するのです。その結果、「取る」は「お取りする」になり、「行く」は「伺う」になります。
「取りに行く」の敬語②:「取りに参ります」
「取る」の敬語は「お取りする」が正解になります。しかし、「行く」を敬語にする際には、「伺う」のほかにもう1つ言い方があるのです。それが、「参る」という言い方になります。ですから、「取りに行く」の敬語として、「頂きに参ります」も正解と言えるでしょう。
「参る」よりも「伺う」の方がかしこまった敬語
「参る」と「伺う」は、敬語としてどう違うのでしょうか?どちらも「行く」の謙譲語であるのは間違いないのですが、「伺う」は「参る」に比べて、若干かしこまっているのです。ですから、「伺う」の方が、より目上の人に使いやすい敬語となります。どちらも「取りに行く」を敬語にする際に使えますが、その違いは理解しておく必要があるでしょう。
「取りに行く」を敬語にする機会がある可能性もある
「取りに行く」は、基本的には自分の行動を示しますから、謙譲語となります。そして、謙譲語にした場合は「取りに伺う」「取りに参る」という敬語で間違いありません。しかし、「取りに行く」を尊敬語で表現しないとならない機会も、今後訪れるかもしれません。そんな時にはどうしたら良いでしょうか?
敬語だと「取りに来る」を意味する「お取りにいらっしゃる」になる
「取る」を尊敬語にすると、「お取りになる」になります。これは、動詞を尊敬語にする際の一般的な変換方法です。そして、「行く」を尊敬語にする場合は、相手の行動なので「来る」と同様だと考え、「いらっしゃる」となります。あとはこの2つの言葉をくっつけるだけです。この2つの言葉をくっつけると、「お取りにいらっしゃる」となりますよね。つまり、「取りに行く」の正しい尊敬語表現は「お取りにいらっしゃる」になるのです。
「取りに行く」を敬語にすると「取りに伺う」「取りに参ります」で尊敬語だと「お取りにいらっしゃる」となる
以上、「取りに行く」の敬語2つと尊敬語の表現をご紹介しました。「取りに行く」を敬語にする際には、まず「取る」と「行く」に分解して、それぞれを敬語にして考えると、適切なかたちになります。「取りに伺う」「取りに参る」「お取りにいらっしゃる」のどれかを用いて、ただしく敬語を扱っていってください。
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