目標達成のために”絶対”見逃したくないコツ5選【事例あり】
1、目の前の目標はどんなタイプ?
せっかく目標を立てたのに、なかなか達成できない。そんな悩みを持っている人はたくさんいるでしょう。一方で、どんな目標もコンスタントに達成する人もいます。 目標達成のカギは、能力ではなく目標の捉え方にあります。目標と一口に言っても、その種類は様々。まずは、自分が乗り越えなければならない目標の種類を明確にしましょう。
努力目標か必達目標(ノルマ)か
まず、「なるべく達成したい目標」なのか「なんとしても達成すべき目標」なのかという二つの種類があります。前者を”努力目標”、後者を”ノルマ”と呼ぶのが一般的ですね。仕事における目標=ノルマと考える人も多いと思いますが、必ずしもそうとは言い切れません。 もしも与えられた目標が努力目標であれば、胃を痛める必要もないでしょう。一方、ノルマに関しては是が非でも達成できるようにしたいところです。
結果目標か行動目標か
目標は、他にも結果目標か行動目標か(結果KPIか行動KPIか)といった分類も可能です。
結果目標と行動目標の例
例1:営業の仕事
結果目標「売上500万円達成」
行動目標「訪問15件」
例2:ダイエット
結果目標「5キロ痩せる」
行動目標「毎日30分走る」
多くの人・企業は結果目標を重視しがちですが、結果目標に関しては不確定要素が強いというリスクがあります。そのため、行動目標と結果目標を両方立て、特に行動面についてPDCAを繰り返すのが原則です。
2、目標達成にはプロセスが欠かせない
コツ①期限を定める
まずは、目標がいつまでに達成されるべきものなのかを明確にする必要があります。仮に今年度中という期限があったとしても、目標をさらに細分化し、一つ一つの目標がいつまでに成されるべきものなのかを要件定義しなくてはいけません。 期限を定めなければスケジュール管理もままならず、必然的に未達続きの状態になってしまうでしょう。
コツ②結果ばかり追い求めない
「結果目標だけでなく行動目標も意識するべき」理由ですが、それは長期的な成果を上げるためです。たとえば将棋の世界でも、意表を突くような指し手が勝負を決することがあるようです。しかしそれ以後は誰もが対策を練り、同じ作戦は二度と通用しないのだとか。 つまり、目先の利益ばかり追い求めても長続きしないということ。そうであれば、目標の本質に迫り、持続的な成果を意識した方がずっと自分のためになるでしょう。
コツ③アクシデントを想定する
目標はギリギリ達成を狙わずに、余裕を持ってクリアすべき。そんな言葉を耳にする機会は頻繁にあるのではないでしょうか。実際、ギリギリを狙っていると、ちょっとしたアクシデントが発生すると途端に目標達成が困難になります。 ビジネスシーンでは、製造ラインや運送ラインの不具合はもちろん、目に見えないトラブルも多数あるはずです。スケジュール管理にある程度のバッファーを持たせるなどの対策も考えられます。
コツ④目標をむやみに変更しない
目標が定まらなくコロコロ変わるのは危険です。目標を緩めるのはもちろん、高く設定し直すのにもリスクが付きまといます。うまくいった後はついつい欲が出やすいですが、次回もまったく同じ状況で物事が進む可能性は極めて低いからです。 もちろん前回以上にいい結果がでるケースもあり得ますが、むやみやたらに変更される目標は、いずれ”努力目標”でしかなくなってしまうでしょう。一度設定した目標を追い、修正する時は慎重に判断しなくてはいけません。
コツ⑤週一回は振り返る
1年間ないし半年間の目標を、期限が過ぎるまで振り返らないとどうなるでしょうか?うまくいった場合も失敗した場合も、原因を突き止めることができなくなってしまいます。せっかく目標を細分化しているので、定期的にチェック&チューニングするべきですね。 ちなみにチューニングは、目標修正というよりも、プロセスの仕方を最適化するというイメージです。1週間ごとに振り返れば、細かな課題点が見つかるほか、曜日によって左右される外的要因の発見にも役立つでしょう。
3、ケース(1)売上1000万円達成が目標
ではここで事例を見てみましょう。細かな商材や事業規模などは千差万別なので、そのまま実践できない場合もあるかもしれません。しかし、目標の細分化のプロセスは、どんな目標を達成する際にも何かしらの形で役に立つでしょう。ダイエットや趣味のスポーツなど、プライベートでも応用できます。
①いつまでに、何回で
たとえば売上1000万円が半年間の目標ならば、一月当たり約170万円の売上目標になります。一回当たりの売上金額が平均30万円なら、月に5件以上(毎週1件以上)の契約が必要になるでしょう。
STEP1
毎月末までに、5回以上の契約を。
②ターゲットはどうするのか?
毎週1件の契約が必要だからといって、闇雲に営業をかけても効果は期待できません。既存顧客であれば信頼関係も出来上がっているかもしれません、新規顧客にアプローチをかけてもうんともすんとも言わない可能性があります。また、毎回少額の契約しかない顧客にばかりアプローチしていても、月当たりの目標契約数が上がるばかりです。
STEP2
自社商品を売りやすい顧客で、かつ30万円以上/件が見込める層をメインターゲットに。
③訪問から受注につながる確率は?
訪問から提案に持っていける確率が40%、提案から受注につながる確率が25%だと仮定すると、訪問から受注につながる確率は25%、つまり10件に1件です。ということは、毎週10件以上の訪問をしなければ、毎週1件以上の契約を達成できません。
STEP3
訪問から受注につながる確率は10%。
④行動KPI「毎日電話○○件」必達
訪問のタイミングは先方の都合で変わりますが、架電のタイミングは自由がききやすいです。アポイントの手段として電話しか使えない場合を想定して、一日当たりの架電件数の下限を明確化しましょう。 5件に1件はアポを取れるならば、週に50件強の架電、毎日10件強の架電が最低ノルマとなります。普段営業をしている人からすると、軽い数字に見えるかもしれません。
STEP4
余裕を持たせると、毎日11件の電話が必達KPIに。
⑤毎週の振り返り
もしも「1日当たりの架電件数が20件、訪問件数が2.5件」と行動目標を達成しているのに、売上が追い付いてこない場合は、何が考えられるでしょうか。 まず考えられるのは、提案から受注にいたるまでのミスです。社内で成績の良い営業マンに、プレゼン・提案の方法を教えてもらいましょう。 あるいは、社内一斉に成績が落ち込んでいるなら、自社商品への信頼度低下も考えられます。その際は、顧客の不安要素を明確化し、信頼回復を優先する必要があります。
4、ケース(2)集客1000人達成が目標
次は、集客1,000人が目標になっている場合を想定してみましょう。どうしたら目標を達成できるのか、ご自身のストーリーを立てながら読んでみてください。
①いつまでに、何回で
3ヶ月後に控えたファッションイベントで1,000人集客がノルマだとすれば、毎月333人の集客、毎週80人強の集客が必須になります。ただし、イベント前日まで集客をするのは現実的ではなく、イベント3週間前にはエントリーが締め切られるケースも考えられます。 9週間で1,000人ならば、毎週111人以上のペースを9回続けなくてはいけません。
STEP1
イベント3週間前までに、「111人/週」を9回。
②ターゲットはどうするのか?
ファッションイベントの内容が中高生向けならば、ターゲットも中高生がメインとなるでしょう。大学生や社会人にアプローチをかけても、リターンはそれほど得られません。ただし、中高生の兄弟姉妹がいる場合は、一緒に来場する可能性が十分あります。
STEP2
中高生ないし、中高生の家族をターゲットに。
③申込んで実際に参加する確率は?
イベントの真の目的がエントリー数ではなく来場者数なのであれば、ドタキャンのリスクを想定しておかないといけません。過去に似たイベントを開催したことがあるなら、その時のデータを、信用できるデータがあればそちらを参考に、大まかな確率をチェックしましょう。 仮に不参加率が5%だとすれば、約1,053人の申込みが実質的な下限になります。かといって、キャパシティーが1,200人程度であれば、過剰入場も不可能なので、その辺りの調整も非常に大事です。
STEP3
申込み者が、来場する確率は95%。
④行動KPI「毎日DM○○人」必達
平日と土日で、仮にエントリー数に3倍もの差があるならば、それぞれ別個に目標値を設けた方が現実的です。平日は10人/日、土日は30人/日でようやく110人に到達できます。毎日15人の申込みを追うよりも、軌道修正もしやすくなります。 非常に簡単な例として、集客のツールにDMが効果的なら、1通当たりのリターンを細かく知っておかなくてはいけません。平日は、DMからエントリーへつながる確率が5%なら、毎日200人へDMを送らないと「10人/日」を達成できません。土日にDMからエントリーへつながる確率が15%なら、こちらも平日同様毎日200人へDMを送るべきです。
STEP4
平日も土日も、毎日200人へのDMが必達KPIに。
⑤毎週の振り返り
もしはじめの1週間でエントリー200人を超えたとしても、今後申し込みが停滞する恐れがあります。情報解禁のタイミングに合わせて一斉にエントリーした顕在的なファンが多くいると考えられるからです。かといって、2週目も3週目も申込みが止まらなければ、締め切りを前倒しにするなどの対策も必要になるでしょう。 大事なのは、なぜ人が集まったのか(集まらなかったのか)を探り、目標を勝手に変えたりしないことです。
5、目標が達成できないときは…
過去のやり方にこだわっている
もしも目標を達成できない状態が続くときは、何かしらの問題点があるはずです。まず考えられるのが、無意識のうちに「過去のやり方」に固執してしまっていること。たとえばミーティングや会議などが多くて時間を創出できないとき、仕方がないと考えがちです。ところが、ミーティングや会議が形骸化したものだったら言い訳にはできません。
一人で抱え込んでいる
真面目で責任感の強い人は、自分の目標は自力で達成すべきと考えがち。しかし、目標は協力を仰ぎながら達成を目指した方が賢明でしょう。同じ目標に向かって頑張る仲間に相談すれば、貴重な情報を共有することができます。 作家ジョージバーナードショーは、次のような言葉を残しています。
偉人の言葉
もしりんごを交換したら、
持っているりんごはやはり、ひとつずつだ。
でも、もしアイデアを交換したら、
持っているアイデアは2つずつになる。
切磋琢磨できる仲間がいる環境が理想的です。
環境が自分にマッチしていない
人間関係をはじめ、今いる環境がどうしても合わないケースも往々にしてあるでしょう。仕事の場合、その環境から離れるのは勇気がいることだと思います。しかし、目標が達成できないことへのプレッシャー、雰囲気の悪さに対するストレスを抱え続けていては、いずれ身体が悲鳴を上げてしまうかも。新しい環境へ身を移すことも選択肢に入れておけば、気が楽になって目標も達成しやすくなるかもしれません。
目標を達成するには、細分化してプロセスを追うことが重要
最後まで読んでいただきありがとうございます。目標を達成できないと、とっても心苦しくなってしまいますよね。とはいえ、設定された目標はそう簡単に変更できません。与えられた目標ないし、自分で立てた目標を細分化してチェックしていくのがカギになります。 目標を細分化することで、自分の行動面にフォーカスできるようになりますよ。そうすれば、細かい軌道修正やチューニングも比較的容易で、目標達成の可能性が飛躍的に高まります。是非、プロセスを重視して目標達成を目指してください。
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