官公庁でのクールビズの期間と一般企業の違い
クールビズはCO2削減の取り組みの一環として提唱され期間は5月~10月まで
クールビズは2005年の小泉内閣において、CO2削減の取り組みの一環として提唱された「夏季の冷房の節約」を目的とした、ノーネクタイ・ノージャケットといった職場における夏季期間の軽装推進の取り組みです。環境省を中心として官公庁で行われており、かつては6月から9月までの期間とされていましたが、東日本大震災での電力不足により、2011年から5月から10月までと期間が延長されています。また、2012年からは服装規定を改めたスーパークールビズの取り組みも行われています。
クールビズの元になったのは省エネルック
クールビズの元となったのは1979年に大平内閣が提唱した省エネルックです。第二次オイルショックでの資源不足から、半袖開襟シャツや半袖背広といった生地の少ないビジネススタイルを推進しましたが、官公庁を挙げての取り組みではなかったこともあり、一般に広く普及はしませんでした。現在のクールビズの日本国内での企業における実践率は約5割となっています。期間は様々ですが、国際連合などの諸外国でも同様の取り組みが行われるなど、クールビズの概念は世界的に普及しつつあります。
官公庁のクールビズで規定されている服装はノーネクタイ・ノージャケット・半袖シャツ
官公庁で行われているクールビズでは、環境省が服装の規定を定めています。ノーネクタイに半袖、ノージャケットを基本に、チノ・パンツやスニーカー、沖縄の夏のシャツであるかりゆしウエアを可としています。しかしこれは具体的な指定ではなく、室温28度で効率的に作業を行える軽装なら問題ありません。自治体によっては、土地特有の衣装を着用しているところもあります。
スーパークールビズではポロシャツやアロハシャツなどでも大丈夫になる
環境省が定めるスーパークールビズでは、ポロシャツやアロハシャツといったくだけた格好も認められています。官公庁におけるクールビズの取り組みは、環境省が主導となっていますが、自治体における土地特有の衣装と同様に、各省庁で別に規定を設けています。官公庁では職場での軽装促進以外にも、国家公務員採用試験の案内でもクールビズの服装を推奨しているなど、各方面でクールビズへの取り組みを行っています。
一般企業のクールビズではノーネクタイ・ノージャケット・半袖シャツまでは認めている
官公庁の普及活動もあり、一般企業でのクールビズの取り組みも進んでいます。日本の約5割の企業がクールビズを行っていますが、官公庁にクールビズの期間を倣う企業が多いものの、それぞれの企業で服装の規定は異なります。一般的には、ノーネクタイ・ノージャケットが基本です。ポロシャツなどのカジュアルな服装を認めている企業でも、官公庁の規定とは異なり、アロハシャツといったラフな服装までは認めていないところが大半です。
しかし5割の企業がクールビズを導入していない
クールビズの認知度が9割を超えるようになり、市場にもクールビズ関連商品が増えてきました。しかし、5割の企業がクールビズを導入していない現状では、ビジネスシーンにおける使い分けも必要です。社内での活動時にはノーネクタイ・ノージャケットでも、取引先との打ち合わせではネクタイを着用するなど、期間や相手に合わせた服装を心がけます。
官公庁のクールビズは5月~10月までの期間でノーネクタイ・ノージャケット・半袖シャツが基本
官公庁のクールビズの期間は、国内への普及推進の役割もある為、その年の気候状況に合わせて変動します。2011年以降は電力供給量を考慮して、5月から10月までと期間が長く設定されています。また当初はクールビズとして、一部の軽装を認めるにとどまっていましたが、現在はスーパークールビズとして、ポロシャツやアロハシャツといったカジュアルな服装を認めている官公庁もあります。一般企業のクールビズは、官公庁のクールビズ期間に倣う企業が多く見られますが、服装の規定は様々です。
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