「なさる」という敬語の正しい使い方とは
「~なさる」は目上のひとが主語の時の「~する」という敬語表現
「~なさる」は敬語です。「~する」の敬語であり、敬う相手の行動に対して、「~なさる」という使い方をします。「~される」という表現でもOKですが「~される」よりもより丁寧なのが「~なさる」ということになります。相手が目上の立場の時、「○○さんが~される」という表現を使います。自分が行動するときに「~なさる」を使うのは正しい使い方とは言えません。
自分が主語の時の「~する」は「~致す」
「~なさる」は目上の相手が「~する」の敬語表現ですが、自分がする行動に対しては「~なさる」ではなく「~致す」という使い方をします。よろしくお願い致します、などの表現は自分がお願いするということなので、「~致します」を使用します。「~なさる」は敬語でも尊敬語になって、「~致す」は謙譲語です。自分の立場をへりくだった使い方です。自然に使うこともあるかと思いますが、同じ丁寧語だと思って、上司などに謙譲語を使わないようにしましょう。
社内では目上のひと全員に「~なさる」を使う
社内での使い方でいうと「上司が~なさる」のようになります。自分から見たときに、目上の立場の人が行った行動に対しては、すべて尊敬語です。話す相手が、同僚でも上司でも同じことで、「~なさる}という敬語を使います。「○○課長が~をなさる」という使い方でOKです。
社外では上司に「~なさる」という使い方はしない
社外の相手の前では自分の上司に「~なさる」を用いるのは正しい使い方ではない
社外の人に、社内の上司が行った行動を伝えたい際に使う敬語は尊敬語の「~なさる」ではなく、謙譲語の「~致す」です。これは自分から見てどちらが敬う存在か考えたときにわかるのですが、社会人であれば社内の上司より社外のお客様を敬う使い方が常識です。
「弊社の○○が~を致します」、など自分にとって弊社の○○さんが上司でも、致すという表現を使用することになります。社外の人には、「貴社の○○様がなさる」という使い方になります。
「~なさる」は敬語の基本だからこそ使い方をマスターしたい
学生の時や、社会人になって間もないと「~なさる」などの敬語に触れる機会が少ないことでしょう。しかし、「~なさる」という敬語は社会人としては基本的な言葉なので、すぐに使い方をマスターしたいところです。今まで自然に使っているであろう表現で、「失礼致します」など、自分に対しての謙譲語などわかりやすい言葉もありますので尊敬語と謙譲語の応用をしていきましょう。
敬語の使い方を学ぶには慣れが大切
ビジネスの場所では「~なさる」や「~致す」などの使い方を知ることは重要です。聞きなじみのない敬語や言葉の使い方を覚えるには、慣れることも大切です。電話の声を聴いて学んだり、届く社内メールをよく読んだり、敬語の使い方に触れるチャンスはたくさんあります。上司同士の会話などは普段から聞いておくとこんな表現もあるんだな、と学ぶきっかけになります。
「~なさる」という敬語は敬う相手が主語のときの使い方
「~なさる」という敬語は、目上の相手が起こす行動について使う尊敬語になります。自分が行動を起こす場合は「~致す」です。社外の人に自分の上司が起こす行動について伝聞するときは、「~なさる」という敬語ではなく、「上司は~致す」という使い方をします。尊敬語や謙譲語を使うことは会社生活では当たり前です。本当の意味で使えるようになるためにも、自分から積極的に敬語を使ってみましょう。
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