覚書に割印を押印するときの方法とは
割印とは複数の覚書の内容が同じであることを証明するためのもの
割印とは、たとえば、同じ覚書を2通作ったときに同時に作成された同じ内容の覚書であることを示すために、2通にまたがって押印することです。つまり割印を行う2つの文書はそれぞれ、独立した文書なのです。また、基本となる契約書とその細則・変更・補足を定めた覚書との間に割印を押印することもあります。
契印とは2枚以上の覚書に用いるもの
割印とよく似ているものに契印がありますが、これは、たとえば覚書が2枚以上になったときに、それらが1つの覚書であり、さらに文書の順序を明確にするために押印することです。落丁や差替、抜取を防ぐ効果があります。割印の場合は、覚書内の押印に使用したものと同じ印でなくてもよいですが、契印の場合は、覚書内の記名押印にしようした印を用いなければならないので注意してください。
割印の方法①:2つの覚書にまたがるように押印する
では、覚書に割印をする方法とポイントを紹介します。割印は、必ず2つの文書にまたがるように押しましょう。片方の文書には、印のうち、外側の線しかつかなかったということのないように気を付けます。また、割印をする位置については特に決まりはありません。一般的には2枚の文書を重ねたうえで、上下を5センチほどずらしてから(1枚目の文書を5センチほど下にずらしてから)、文書の上の部分に割印を押すことが多いです。
2枚目の文書にはタイトルに割印が被らないように注意する
1枚目の文書の割印は文書の上部に上半分が途切れる形で残り、2枚目の文書には文書の上部から下に5センチほどのところに印の下半分が途切れる形で残ります。2枚目の文書については、「覚書」などのタイトルに割印がかぶらないように注意しましょう。
割印の方法②:覚書を締結する当事者それぞれの割印を押す
割印は1つの印だけでなく、当事者それぞれの印を押します。なので、2者間の覚書の場合には、1か所につき2つの割印がつくことになります。これは、双方で覚書の内容を確認・納得したうえで押印するためです。なので、割印を押すときには、もう1度覚書の内容を読んで確かめましょう。割印を押す順番については特に決まりはありませんが、一般的には、覚書のうち「甲」となっている者が先、「乙」となっている者が後に押印することが多いです。
割印を上下に並べて押す場合は目下のものが下側に押印するのがマナー
割印を上下に並べて押すときには、目下の者が下側に押すことがマナーになっています。たとえば、顧客との間に取り交わした覚書であれば、顧客の割印が上になるように押します。さらに、謙譲するという意味で、先に割印を押す者が下側に押すことも多いです。
割印は2つの覚書にまたがるように押印して当事者それぞれのものを押す
いかがでしたか?覚書に割印を押印するときの方法についてご紹介しました。ビジネスの場では、覚書や契約書を作成・締結することも多いです。覚書や契約書の作法や作成・締結するときの注意点を知っておかなければ、相手にいいようにされて、とんだ大損をこくことがあります。上記などを参考に、覚書の作法や注意点はしっかり勉強しておきましょう。
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