金属リサイクル業界の年収はいくら?取扱う非大手鉄金属の現状と今後
金属リサイクル業界とは鉄や非鉄金属を扱う商売
金属リサイクル業界では、鉄や非鉄金属を主に取り扱います。この非鉄金属とは、どういったものを指すのでしょうか。急に聞きなれない単語を言われても困りますよね。非鉄金属を簡単に説明するのであれば、鉄以外の金属を総称する言葉といえます。これは、主に経済分野で使われる言葉で、特に化学的な意味合いは持たない分類上の言葉です。では、どんな金属があるのかも確認しておきます。
非鉄金属は大きく4つに分類される
実際に金属リサイクル業界で扱う、「非鉄金属」とはどんなものなのでしょう。扱われる非鉄金属は、主に下記のように分類されます。分類によってどんな金属があるのかを把握しておきましょう。
・「軽金属」…アルミニウム、マグネシウムなど
・「ベースメタル」…銅、スズなど
・「レアメタル」…ニッケル、クロムなど
・「貴金属」…金、銀、プラチナなど
スクラップを仕入れてメーカーへ売るのが業界の仕組み
金属リサイクル業界の取り扱うものを確認したので、基本的な仕組みも見ていきましょう。金属リサイクル業界では、大量のスクラップ金属を仕入れてメーカーへ売るのが一般的な流れになります。このときに重要なのが、仕入れ金と販売金となるのです。その金属自体にも相場があり、非鉄金属の代表的なものは銅やアルミがあります。この今後の相場によって、社員の年収も変化していくでしょう。特に、非鉄金属は相場のばらつきが鉄よりも大きいので、年収の変化も大きくなります。
金属リサイクル業界の年収は600万円程になる
金属リサイクル業界の年収は、そう悪くはありません。募集を見てみると、月給30万円(年収換算で360万円+ボーナス)や年収600万円での募集が多く見られます。中には、年収900万円を超える企業求人もあるのです。こうして年収額から見ると、鉄・非鉄金属を扱う金属リサイクル業界の今後も明るそうですが、一概にそうとはいえません。この業界は、上記にも挙げたように金属の相場に左右されるからです。
非鉄金属の相場は乱高下を繰り返す
まずは、鉄と銅の相場を見てみましょう。平成26年1月の鉄スクラップの相場は27,000円/トン程度となりますが、平成27年度1月の相場では16,000円/トン程度となりました。他にも、平成13年6月には1,700円/トンといった数字も見受けられます。この数字からも、かなりの乱高下を繰り返しているのが確認できるでしょう。次に、非鉄金属の代表として、電気銅という銅の相場を見ていきます。平成17年1月においては360,000円/トンだったものが、平成19年9月には960,000円/トンとなっていて、とてつもない変動量と考えて良いでしょう。金属リサイクル業界というのは、現状で今後についてを見通せるような業界ではないのです。金属リサイクル業界に身を置く社員の年収も、年によって異なるといえるでしょう。
非鉄金属の相場を読むギャンブル的側面がある
金属リサイクル業界は鉄もそうですが、特に非鉄金属の相場が大きな値動きを見せるものです。単純に3倍程度の値動きがあるので、年収も一概に金額を提示できません。また、今後の動向についても、鉄の場合は資源の価値が1/10のときもあれば10倍の時もあるので、相場次第といえるでしょう。こうして考えると、かなりギャンブル性の高い業界といえます。取り扱う金属の相場を読みきれば、今後も高額の年収を手にすることができるでしょう。
今後の年収も非鉄金属に左右され続ける
2015年11月現在では、鉄スクラップの相場がかなり冷え込んでいます。1月には15,000円/トンだったものが、11月では5,500円/トンとなっているのです。しかし、これは以前にも見られた冷え込みなので、今後どうなるかはわかりません。非鉄金属の電気銅という資源の相場は、まだ悪いものではありませんがそれでも鉄同様冷え込みつつあるのです。金属リサイクル業界の年収は、このように相場で大きく左右されます。相場さえ良ければ高い年収になり、相場が悪ければ低くなると考えておきましょう。
金属リサイクル業界の年収は600万円程で今後も非鉄金属の相場は乱高下を繰り返す
金属リサイクル業界の年収や、取り扱う非鉄金属の今後について見てきました。鉄はもとより、非鉄金属についても相場が全ての業界となります。また、その相場の値動きは激しく、資源の価値を1/10にも10/1にもなるのです。この相場は急激な落下をしたと思ったらまた上昇をするので、現状の相場が悪いからと言って今後どうなるかは分かりません。年収もこの相場に左右されるので、安定はしないでしょう。しかし、一旦いい流れに乗ることができれば大きな収益となるのは間違いありません。
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