やっつけ仕事でおこる問題点と再発を防ぐための意識改革法
「やっつけ仕事」という言葉、巷ではいい加減な仕事という意味で使われています。そんなやっつけ仕事ばかりしていると、信用を無くすどころか職を失ってしまうこともあり得るでしょう。丁寧な仕事をするために、少しずつ意識を変えて行く方法を紹介します。
やっつけ仕事の意味とは?
「やっつけ仕事」はあまり良い意味では使われません。その意味が「急場の用に間に合わせるために急いでする、その場限りの仕事」というものだからです。つまり、適当にやったいい加減な仕事であり、社会人としてどうなの?という行為だといえるでしょう。
細部にわたって雑な場合が多い
やっつけ仕事は時間がない中で行われる場合が多く、細部にわたって雑な点が多いのが特徴です。パッと見ただけでいくつも穴が見つかってしまう、そんないい加減なものを仕事と呼んでいいのでしょうか?
作業後に使う言葉である
「やっつけ仕事」はmすべての工程が完了した後に使う言葉です。作業中にどれだけ適当にやったかは、完成度の低さに反映されてしまいます。その場しのぎの雑な仕事は、作業が完了した瞬間にやっつけ仕事と呼ばれるようになるのです。
身近にあるやっつけ仕事の事例7選
雑で適当なやっつけ仕事は、日本人の勤勉な国民性とは合いません。それでも、実は身近なところにたくさん転がっていることをご存知ですか?
普段の視点を少し違った部分に向けてみることで、日常に隠されたやっつけ仕事の数々が目に入ってくるようになるでしょう。
見積書の計算が間違っている
仕事を発注した際に発行される見積書は、どんなものがどれくらいの値段かを把握するために必要な書類です。見積書は、よく見てみると結構雑な場合が多いです。金額の計算が間違っていたりすると、場合によっては損をしかねない事態を招きます。
仕様書の大事な部分が空欄
ハードウェアやシステムの設計図ともいえる仕様書は、どのような工程で進めるかを記した重要な書類です。こちらも、やっつけ仕事だと穴だらけの場合があります。大事な部分が空欄の場合、システム構築のためのすべての作業がストップする危険性があるでしょう。
誤字脱字のオンパレード
仕事では文章を書く機会が沢山あります。社内報や重役へのメールに誤字があると、それだけでやっつけ仕事しかできない人間だと思われてしまうでしょう。これは、社内での評価にも関わる重要な問題です。特に雑誌や新聞など文章を扱う仕事の場合、誤字脱字の多さは信用問題に関わってきます。
デバッグが適当でバグが発生
WEBのシステムやゲーム開発においては、デバッグと呼ばれる作業が重要です。バグが発生しないか細かくチェックする作業なのですが、そこで手を抜くと大きな問題を見逃してしまいます。リリース後に致命的なバグが見つかればサービス終了なども起こりえるため、やっつけ仕事がすべてをダメにするパターンです。
Q.デバッグとは?
コンピューターのプログラムの過りであるバグを見つけ、修正する作業のこと。
新築の壁に隙間がある
建築関係の仕事においては、設計図通りの組み立て作業が命です。そこにはわずか1mm単位の誤差もゆるされません。そんな細かい作業の中において、やっつけ仕事が行われると大変です。壁に隙間が出来たり、床が傾いていたりと欠陥住宅の出来上がり、損害賠償問題にも発展します。
人形の脚が腕になっている
工場での組み立て作業は単調になりがちです。その中でいかに正確な作業を行うかが重要ですが、やっつけてしまうと後々のライン作業員を苦しめることになります。組み立てた人形の脚が腕になっているなど、すでに工程が進んでからでは取り返しのつかない状況も起こり得るのです。間違えてそのまま出荷されたりしたら、クレームは間違いありません。
出てきた料理が写真と違う
飲食店で注文した料理が、メニューやWEBサイトに載っていた写真と違うケースがあります。このような経験は、多くの方があるのではないでしょうか。注文が集中し過ぎて忙しかった、多すぎて材料が足りなかったなど理由は様々でしょうが、これもやっつけ仕事といえるのです。
やっつけ仕事はトラブルの原因になる
このように、やっつけ仕事は意外と身近なところに潜んでいます。もし、自分がやっつけ仕事をしたり、されたりした場合はトラブルの原因になってしまうでしょう。迷惑をかけるだけでなく、信用も失いかねません。
取引先に大迷惑
やっつけ仕事が発覚した場合、取引先に大きな迷惑をかけてしまうでしょう。製品やシステムの納品先、サービス展開している店舗など、それを利用する顧客に対しても不快な思いをさせてしまいます。その場しのぎの考え方によって、先に待っている多くの人に迷惑をかけてしまうのです。
契約を解除される
仕事でやっつけ仕事が発覚した場合は、契約を解除される恐れがあります。それが大きなクライアントだった場合は、会社が傾きかねない大事件となるでしょう。社会人として必要な責任を軽く見た結果、相手だけでなく自分の生活をも苦境に陥れてしまいます。
積み上げた信頼を一瞬で失ってしまう
仕事上のトラブルは信用問題に直結しており、目の前の顧客を失っただけではすみません。やっつけ仕事をしているという噂は業界内ですぐに広まり、もう仕事を受注できなくなる恐れもあります。 また、ネット上で炎上した場合はもっと深刻です。世界中に悪評が広まってしまいます。今までコツコツと積み上げてきた信頼を、一瞬で失ってしまうのです。
やっつけ仕事をする人の特徴5選
相手も自分も不幸にするのが、やっつけ仕事です。しかし、普通の人ならきちんと責任を持って仕事をしています。一体、どんな人がやっつけ仕事をしているのでしょうか?その特徴を5つにまとめてみました。
雑な性格
まずは、なんといっても雑な性格こそが最大の特徴です。やっつけ仕事をする人は仕事場の机の上は散らかっており、書類も整理されていません。私生活においても雑さは健在で、部屋は不要なものやゴミで溢れかえっているでしょう。 雑な性格は仕事にも深く影響し、細かいミスの積み重ねが大きな失敗に繋がっていきます。理路整然と考えられない点もやっつけ仕事をしてしまう理由です。
納期直前で焦る
やっつけ仕事はその場しのぎで行われるケースも多いです。その理由は、締め切り直前になってから、終わりそうにないことに気づくからでしょう。「もう時間がない、でも仕上げなければならない。なら適当にやっつける!」という焦りがやっつけ仕事を生み出します。完成までの段取りが出来ていないのが、やっつけ仕事の原因なのです。
責任感がない
社会人は多くのことに責任を持ちながら生きることを求められています。どのような場面でも責任感が必要とされるのですが、特に仕事においては絶対です。それなのにやっつけ仕事をしてしまう人は、根本から責任感に欠けているのではないでしょうか。 「今日が過ぎ去ればそれでいい」「自分さ良ければいいや」という無責任さが、その場限りのいい加減な仕事をさせてしまうのです。
詰めが甘い
仕事は最後の詰めが重要です。完成直前にミスや漏れがないかを入念にチェックする必要があります。それが出来ていないからこそ、雑なやっつけ仕事と思われてしまうのです。詰めの甘い人は仕事が終わったからと、すぐに安心してしまう癖があるのではないでしょうか。
及第点のラインが低い
人の満足度には個人差があります。それと同じように、仕事における完成度のラインも人によってまちまちです。完璧とはいかなくても、及第点は納期との兼ね合いでも重要な指標になります。そんな及第点のラインがものすごく低い人の場合は、満足して送り出したものがやっつけ仕事だと思われてしまうのです。
やっつけ仕事を防ぐには意識改革が必要
やっつけ仕事は作業の内容というよりも、時間の管理やどこまで作り込むかという、個人の意識による点が大きいことが分かりました。つまり、大切なのは自分の意識改革を行うことです。ここからは、やっつけがちな自分の考え方を変えるための方法を紹介します。割と簡単に変えられそうなものばかりなので、ぜひ見ていってください。
意識改革法①納期までの段取りを管理
締め切りや納期に間に合わないことに気づいて、毎回焦ってやっつけてしまう。そんな人は同じ失敗を繰り返さないように意識を変えましょう。なぜ毎回ギリギリで苦しむ結果になるのか、それは全体のスケジュール管理ができていないからです。 仕事の始まりから終わりまでの流れを理解し、うまく段取りをとれるようにしていきましょう。最初は「締め切りの何日前までにこの作業を終わらせる」という、大雑把なものでも大丈夫です。
意識改革法②分からない点は相談
本来の内容とは違うやっつけ仕事になってしまったのは、自分で分からない点を放置したままにして、自己流で完結させようとしたからではないでしょうか? 分からない点があれば、素直に上司や先輩に相談してみましょう。何度も同じことを聞くと嫌な顔をされるため、一度聞いた内容はメモを取るなど忘れないようにしてください。
意識改革法③抜けがないか見直しを徹底
詰めが甘いと感じている人は、見直しを徹底させましょう。最後の見直し次第でやっつけ仕事に起きやすいミスを発見できる可能性が高まります。そのためにも、やっつけではなくきちんと仕事をこなしつつ、見直しに充てられる時間を捻出できるようにしてください。 最後の詰めをきっちりとして、もうやっつけ仕事とは言わせないようにしましょう。
意識改革法④同僚や部下を管理する
自分の意識を変えてきちんと仕事ができるようになったとしましょう。それでも、自分の周囲でやっつけ仕事が行われているなら問題です。同じ部署、職場のミスは自分にも影響します。監督する立場にあるのなら、ちゃんと仕事をするように部下を管理しましょう。立場が同じ同僚なら、勇気を出して注意してみてください。その際に、どこがいけないのかも優しく指摘してあげられると良いです。
それでもやっつけ仕事をしてしまう場合は環境を変える
ほとんどの人は少しずつ自分を見直して意識を変えることで、やっつけ仕事を無くしていけます。だからといって、人は万能ではありません。それでもやっつけてしまう癖が抜けないというのなら、環境にも問題ありといえそうです。
自分の性格と仕事が合っていないかも
人にはそれぞれ仕事の適性というものがあります。計算が得意な人もいれば、体力勝負の場面で力を発揮する人もいるからです。どうしてもやっつけ仕事をやめられない場合は、自分だけでなく仕事内容や環境に問題があるのかもしれません。自分の性格と仕事の内容が合致していないため、細かいミスやその場しのぎの焦りを生んでいる可能性があります。
自分の適性に合わせた転職先を
今の仕事が自分と合っていないと思うなら、転職という選択肢も考えてみましょう。その際はハロワなどを使って自分で探すよりも、転職エージェントの利用がオススメです。キャリアカウンセラーとの面談により、自分でも気づいていなかったクセや考え方に気づけるかもしれません。その結果をもとにして、適性のある仕事を紹介してもらうといいですよ。
やっつけ仕事は自己管理できていない点が原因!信頼を失う前に意識を変えていこう
やっつけ仕事ばかりしていると嫌われるだけでなく、信用を無くして失職するかもしれません。そうならないためにも、自分の中にある原因と向き合いましょう。自己管理ができていない部分を見つけ出し、少しずつ意識を改善してみてください。そうすれば焦りやその場しのぎでいいや、という考え方も変えられるはずです。
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