【ご自愛ください】は目上の人にも使える? メールでの使い方や例文
メールや手紙の文末に、相手の体調を気遣う言葉を添えたいとき。どのような表現を使えばよいのでしょうか。今回は「ご自愛ください」を例に挙げて、正しい使い方や例文、誤った使い方などについてご紹介します。
「ご自愛ください」の意味
「ご自愛」には、「自分を大切にすること」、「自分の健康状態に気をつけること」といった意味があります。つまり、「ご自愛ください」とは、“お体に気をつけてくださいね”といった、相手を労わる気持ちのこもった言葉です。
「目上の人に使ってもOK?
「ご自愛ください」を目上の方や上司に使うとき、「使い方は正しいのか」、「失礼にあたらないだろうか」なとど、不安に思っている方、いらっしゃいませんか。結論から言えば、「ご自愛ください」を目上の方や上司に使っても問題ありません。
ただ、「ご自愛ください」の“ください”が、命令形であることや、相手に要求・依頼するニュアンス持つ動詞であるために、どこか上から目線の言葉として受け取られたり、押し付けがましさが滲み出てしまう可能性もあります。そうした命令的なニュアンスを和らげたい場合は、「どうぞ,ご自愛ください」や、「ご自愛くださいませ」といった形で、文頭や文末に言葉を補うといいでしょう。
また、“ください”の使用を避けて、「ご自愛をお祈りいたします」「ご自愛をお祈り申し上げます」といった婉曲的な表現を用いる方法もあります。
使い方と例文
「ご自愛ください」は、季節に関係なく、ビジネスメールや手紙などの結びの挨拶として使えるフレーズです。「ご自愛ください」の前には、時候について触れた言葉を添えるのが一般的となっています。具体例分をいくつかご紹介します。
・これからも暑さが続きますので、くれぐれもご自愛ください
・寒暖の差が激しくなっておりますので、何卒ご自愛くださいませ。
・先を見通しずらいコロナ禍ではありますが、どうぞご自愛くださいますようお願い申し上げます。
こんな使い方に注意!
お体にご自愛ください
誤った使い方にも十分注意しましょう。例えば、「お体にご自愛ください」という表現です。上記でも触れたように、「ご自愛」には「自分の健康状態に気をつけること」といった意味が含まれているので、「お体に」をつけるのはNG。二重表現にあたります。
すでに病気の人に使うのはNG
また、入院している人や病気にかかっている人に向けて、「ご自愛ください」と使うのも誤りです。「ご自愛ください」には、“体調を崩さぬようにお気をつけください”といった意味があるため、健康な相手に向けて使用するのが適切。そのような場合は、「1日も早く回復されることを心から祈っています」「どうかお大事になさってください」と言ってフレーズを使うといいでしょう。
言い換えや類語をピックアップ
「ご自愛ください」と似た表現には、「お体を大切になさってください」、「健康にお気をつけください」、「健康にご留意ください」といったものもあります。メールや手紙で、相手の健康を気遣った言葉で文章を締め括りたいとき、ぜひ使ってみてはいかがでしょうか。
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