労働基準法に抵触していない?降格時の減給における注意点
労働基準法で定められた減給の限度額を知ろう
減給処分による限度額は、1日の平均賃金の半額かつ月給の1割と労働基準法で定められています。
これに相当する金額以上の減給は労働基準法によって禁止されているので、会社規程に可能と記載されていても無効になります。降格等でこの限度額を越える減給処分を受けた場合には、労働基準法と合わせて会社に訴えましょう。
労働基準法の減給の限度額は降格でも適用される
労働基準法で規定された減給の限度額について、例を交えて具体的に解説すると、月給30万円を支給されていた人物は3万円以上の減給処分は受けないということです。
懲戒処分によって、降格に加えて減給処分もされる場合にも、この限度額は適応されるので、不当な減給処分に注意しましょう。
役職を跨ぐ降格での減給の限度額は労働基準法の規定外
役職を解任されたり、部長から課長に降格する場合においては、この限度額は適応されません。役職を与えられることによって、基本給に役職手当が加えられます。
役職手当は会社規程に基づいて設定されており、降格して役職が変わると同時に役職手当の金額も変動します。これは、減給処分ではないので労働基準法で規定された減給の限度額に該当しないのです。
役職を跨ぐ降格による減給が著しい場合は緩和を申し入れも可能
役職を跨ぐ場合の限度額は存在しませんが、著しい金額の減給の場合においては、多少の緩和を申し入れることが可能です。
この減給によっては、住宅や車のローンの支払いができなくなる場合もあります。そうなれば、生活が危ぶまれることになるので、著しい金額の減給について会社側は控えなければなりません。
労働基準法は最優先の規定
労働基準法は会社規程よりも優先されます。労働基準法によって、会社規程によって決められることと、決められないことが定められており、労働基準法に基づいた内容で作成されていなければなりません。
降格と減給に関しても、不当で無効になる内容が定められているので、会社側は労働基準法の内容に注意しながら処分を行う必要があります。
労働基準法で解決できない問題は労働審判で解決しよう
労働基準法だけでは解決できず、不当な降格や減給処分が行われた際には、労働審判を行って解決しましょう。数千円から数万円程度で、3回の真偽で決着が着きます。
仕事への支障も最小限に食い止められるので、積極的に労働審判を行いましょう。また、労働審判を行っても、別のことで問題が起きた場合には、諦めて転職を考えることが大切です。
身に覚えのない降格や減給なら労働基準法を盾に戦おう!
会社規程は会社のルールで、それに必ず従わなければならないと、上層部から通告された為に労働審判を起こすことを諦めてしまう場合があります。
優先順位では、労働基準法の方が先になるので、会社規程が労働基準法に反していないかを調べましょう。降格も減給も、労働者を守る為の法律の元で行わなければなりません。
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