初任給から厚生年金保険料が引かれていない際の注意点
厚生年金保険料ってどう決まる?
国民年金は20歳から60歳まで保険料を納めるのが原則です。では、厚生年金も同じかというと、そういうわけではないですが、実は厚生年金は会社で働いている人は20歳未満でも引かれるのです。
入社してすぐに高いお給料をもらうと稀だと思いますので、初任給から厚生年金保険料を引かれると、手取りがグンと下がってしまうと思います。ただ、保険料についてはその人が納める保険料のうち、半分を会社が負担してくれています。
毎年4~6月に支給されたお給料の平均
保険料の決め方は、毎年4~6月に支給されたお給料の平均で決定されます。新しく入社した人はお給料がまだないので、引かれていないというと、そうではなく支給される見込額で仮決定されます。その金額に応じて決まった保険料を半分会社負担してくれ、残りの半分が自己負担になります
自己負担分が初任給から引かれることに
ですので、その自己負担分が初任給から厚生年金保険料として引かれることになります。基本的には会社が手続きしてくれるので自分でどこかに行く必要はありません。会社が手続きする上で年金手帳などで年金番号を伝える必要があります。
厚生年金に入りたくない場合は?
初任給から保険料が引かれるのがイヤだから厚生年金に入りたくない、という人もいるかもしれません。また、保険料が高いから従業員を社会保険(健康保険・厚生年金)に入れたくないという事業主も居ると思います。しかし、法人は強制加入ですし、個人事業でも一定の場合には強制加入となります。本人が入りたくない、事業主も入らせたくないと思っていたとしても、手続きをせずに年金事務所が調査にきたら加入手続きをするように指摘され、従わない場合には強制的に加入させられます。
法律で定められている事と思って納得するしかない
その場合、過去二年にさかのぼって保険料の納付をさせられる事になりますが、2年分の保険料を一気に払うとなると莫大な金額になります。(すでに手元に給与明細などがあって保険料を引かれている人がいれば、その1ヶ月分の金額を24倍する額を納めることになりかねません。
また、それはあくまで個人負担分ですので、会社も同じ額を納めることになります。)
そういった意味でも、手取りが減っていやだという気持ちもあるかもしれませんが、初任給から厚生年金保険料が引かれていることは法律で定められていることと思って納得せざるを得ないと思います。
初任給から厚生年金が引かれていない場合は?
通常の企業では考えられない事ですが、初任給から厚生年金が引かれていない場合があります。
引かれていない場合は必ず総務に連絡
初任給から引かれるべき厚生年金が引かれていない場合は必ず総務に連絡しましょう。何らかの手違いで引かれていないケースがあります。初任給の給料明細は必ず確認しましょう。そのために給料明細を配布しているのです。
初任給から厚生年金保険料が引かれていない場合は総務に相談
初任給から厚生年金保険料が引かれていない際の注意点を押さえることで社会の仕組みがわかると思います。初任給から厚生年金保険料を引かれると、手取りが少ないと感じるかもしれません。しかし、法律上義務である点、そして国民年金よりも給付が手厚い面を考えると、無駄な保険料とまでは言い切れない気もしてくると思います。いずれの年金も、保険料の納付状況を見られます。そして要件を満たせない場合にはもらえません。
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