意識の問題だけじゃない?スキルアップを阻む原因と対処法
1、スキルアップとは?
スキルアップとは「技能レベル向上」の意
スキルアップとは、技能レベルを向上させることを意味する言葉。仕事を仕上げるスピードや専門性の高さなど、技能レベルを図る指標はたくさんありますが、いずれの場合も「スキルアップ=本人のレベルアップ」と呼べるでしょう。
スキルの主な種類
スキルアップと一口に言っても、向上させられるスキルにはたくさんの種類があります。特に注目しておきたいのは、スキルの汎用性です。
注目ポイント
【あらゆる職種で通用するスキル】
語学力、オフィススキル
【限定的な職種で通用するスキル】
プログラミング言語、○○士資格
汎用性の高いスキルはどこでも通用する反面、ちょっとくらいのレベルでは差別化にはなりにくいです。一方、汎用性の低いスキルは差別化が図りやすい反面、時代のニーズによっては活躍の場がなくなるリスクも考えられます。とはいえ、スキルを磨いて損することはないので、一個でも武器になるスキルを身に付けたいと思うのが自然でしょう。
キャリアアップにも役立つ
スキルアップすれば、キャリアアップにも役立ちます。キャリアアップとは、市場価値向上を意味する言葉。社内であればポジションが上がること、転職であれば年収が上がることなどがキャリアアップの目安になります。今現在の市場価値を知りたい人は、「年収診断ツール」などでチェックするのが手っ取り早いです。
2、スキルアップできない原因
ちょっとでもスキルアップしたいと考えるのが自然な心理ですが、思うようにスキルアップできない人も多くいるでしょう。スキルアップしたい気持ちが強いのにそれが叶わない場合は、原因をしっかりキャッチアップする必要があります。
原因①漠然と働いている
何となくスキルアップしたいと願うだけではダメ。何のスキルを優先して伸ばしたいのか、そのために出来ることは何なのか。一つずつ課題を洗い出すことを怠ると、いつまで経ってもスキルアップは叶いません。あるいは、目の前の仕事が何のためにあるのか、自分がいる部署は会社でどんな役割を担っているのか。そういった部分を把握しきれていない人も、スキルアップが遅れがちです。
原因②時間が足りない
資格勉強や自己啓発に時間をあてたいのに、毎日忙しくて時間を確保できないという人もたくさんいるでしょう。睡眠時間を削ろうとしても、翌日の仕事に支障が出るのは明白ですよね。かといって、仕事が終わっていないのに帰るのは気が引けるという人も多いでしょう。 時間が足りないという悩みは、問題把握はしやすい割に解決が難しい厄介な悩みのタネです。
原因③中身の薄い仕事ばかり
どれだけやる気に満ちあふれていても、どんどん実務経験を積まなければ思うようなスキルアップが出来ません。会社で雑務しか任せてもらえない、あるいは誰でもできる仕事しか振られない場合などは、スキルアップしているという実感を得づらくなってしまいます。 それだけにとどまらず、飽きが来やすくなるので、生活のメリハリがなくなる恐れまであります。
原因④視野が狭い
自分が行っている業務にしか興味がない人も注意が必要。自分の殻に閉じこもっていると、知らず知らずのうちにスキルアップの速度が落ちてしまいます。まさに、井の中の蛙大海を知らず。意志が強いのは素晴らしいことですが、かといって頑固なのはダメです。常に世の中のあらゆる物事に興味を示している人の方が、順調にスキルアップできる傾向にあります。
3、日々の鍛錬が最大の対処法
日々忙しい人も、与えられる仕事のレベルが低い人も、工夫次第では着実にスキルアップを図ることが可能です。大事なのは、毎日の鍛錬です。やる気はあるのにうまくいかないという人は、もう一度細かい部分から見直してみましょう。
対処法①具体的な目標を持つ
漠然と毎日を過ごしてもスキルアップは図れないので、明確な目標を立てる必要があります。資格取得のために勉強するのもアリです。具体的な目標と期限を定め、それに向かってコツコツ努力しましょう。その際、小さな目標でも構いません。むしろ、大きすぎる目標よりも実現可能な目標の方が継続しやすいのでオススメです。 目標達成のためにPDCAサイクルを回し続けるだけでも、スケジュール管理能力や仮説検証能力などのスキルは培われるでしょう。
対処法②時間の使い方を工夫する
たとえ日々の業務が忙しい人も、ちょっと工夫をするだけで毎日数十分から1時間程度の時間は確保できるのではないでしょうか?通勤時間を勉強にあてる以外にも、同僚に合わせて長くとっている休憩を短くするなど、考えられる方法はたくさんあります。 また、午前時間を有効活用するのはデキる社会人の鉄則です。普段、ルーティンワークを片付けるだけで昼過ぎまでかかっている人は、午前中にこそ大事な仕事と向き合ってみましょう。深夜まで残業せずに就寝時間を早め、朝活に励むのも効果的です。
対処法③スピードアップを意識する
時間の使い方とも通じますが、タスクをいかに速くこなせるかを意識してみましょう。仕事を片付けるスピードは、どんな職種にも求められる大事な資質。スピードアップに努めれば、それだけでスキルアップにつながります。大した事のないように思える仕事ほど、スピードを重視してみてください。社内での存在感が際立ち、やりがいのある仕事を任せてもらえるチャンスが大幅に増すでしょう。
対処法④分かりやすい伝え方を徹底
自分の仕事内容を人に伝えようと努力すれば、自然と視野も広がります。また、プレゼンスキルの向上にも一役買ってくれるでしょう。それほどコミュニケーションの重要性がない仕事でも、役職が上がれば事情は異なってきます。コミュニケーション能力は、ビジネスの根幹をなすヒューマンスキル。今後、順調にスキルアップしたいのであれば、伝え方・話し方の工夫は必要不可欠です。是非、ミーティングやメールなど、些細なところから見方を変えてみてください。
4、環境に限界を感じたら即撤退
そうはいっても、職場環境が悪すぎてにっちもさっちもいかないという人もいるかもしれませんね。もしも職場環境に限界を感じるならば、無理して粘るよりもいち早く撤退してしまった方が賢明な判断といえます。
その業務は他社で役立ちますか?
自社で注目されるような仕事でも、他社にとっては何の意味もなさない可能性があります。たとえばデータ入力などは、一定のレベルまではスピードアップに努める意義がありますが、それを永遠に続けることは非現実的です。データの収集や管理、フィードバックなど、業務全般に関わるところまで自分を高めて、初めて他社でも通用するスキルが培われます。
足を引っ張る社風は言語道断
スキルアップしようにも、上司や同僚から足を引っ張られる職場もあるでしょう。直接的な嫌がらせを受けていなくても、意欲の低い職場であれば十分足を引っ張られているといえます。 不健全な社風の職場では、気づかぬうちに、自分自身のやる気も枯渇してしまうかもしれません。
ただし転職理由には細心の注意を
とはいえ、転職面接で「スキルアップしたいから」とストレートに伝えるのはちょっと危険。面接官には「自分のことしか考えていないんだな」と受け取られてしまいます。スキルアップのためにどんな努力をしてきたのか(しているのか)、それを志望先企業でどう活かせるのか。そういった内容を必ず添えるようにしましょう。他業種・他業界へチャレンジする際は、エージェントサービスなどを通じて入念な準備をした方が無難です。
スキルアップしたければ「意識」「環境」の両方を整えよう
最後まで読んでいただきありがとうございます。スキルアップがうまくいけば、日々の楽しさもぐっと増し、自分自身の市場価値を高める結果にもなるでしょう。ただし、どれだけやる気があっても簡単にいかないのが現実です。 本気でスキルアップしたければ、毎日の鍛錬を怠らないことが大前提。どれだけ忙しい人も、毎日ちょっとの工夫をこらすだけで大きな効果が期待できるでしょう。しかし、環境がスキルアップを阻むというのは、往々にしてあること。もしも環境に限界を感じるなら、早めのアクションが功を奏します。
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