いざ世界へ!海外転職の主な方法と7つの秘訣【完全版】
海外進出する企業が増加中
転職を考えたとき、今後は”海外”という選択肢も珍しくなくなっていくでしょう。2016年現在、海外進出している企業は増加中で、それに伴ってグローバルに活躍するビジネスパーソンも増えるのは間違いないでしょう。
外務省調べでは2014年時点で7万弱の海外拠点
『外務省』の発表では、2014年(平成26年)10月1日時点で海外に進出している日系企業の拠点数は、6万8,573拠点。ほぼ右肩上がりで増え続けていて、10年で約2倍に増えています。 ちなみに、国内外資系企業は2014年の段階で約3,000社。こちらも加速度的に増えていますので、ビジネスシーンにおけるグローバル化は今後ますます顕在化していくでしょう。
海外に在留する邦人総数も過去最高値
海外転職を考える時、実際にどれだけ海外で活躍している人がいるかが気になりますよね。海外在留する邦人総数は、129万人超。単純に考えると、100人に1人は海外で生活していることになります。1学年200人~300人という小中学校も多いので、同級生のうち2人以上はすでに海外で活躍しているかも?
海外で働きたいと思う瞬間
大きな挑戦がしたい
仕事やプライベートという枠を超えて、大きな挑戦がしたいと考えると、自然と”海外”というフレーズが脳裏をよぎることがあるのではないでしょうか?周囲で頑張っている人がいると、負けじとやる気に火が付くと思います。特に仕事で成果を上げる友人知人が増えてくると、「自分も頑張ろう」と意気込む人も多いはず。
世界で活躍したい
学生の頃と社会人になった後とでは、「世界で活躍したい」という気持ちの強さにも変化があります。たとえば一般職で入社した人は、入社前まで海外を意識していないかもしれません。しかし、入社後に意識が変わる人はたくさんいるようです。業界や職種に関係なく、世界へ目を向けるのは、一種の”意欲”の表れかもしれませんね。
新しい働き方をしたい
キャリアの重ね方は人それぞれなので、新しい働き方に挑戦したいと考える人もたくさんいるでしょう。これまで国内でしか働いたことのない人にとっては、海外転職は新しい挑戦としてまさにぴったり。
海外に住みたい
もしかしたら、仕事ありきではなく”生活ありき”で考えている人もいるかもしれませんね。ドラマや映画の影響で海外生活に憧れいている、留学時の感動が忘れられない、ステータスとして海外移住を目標にしている…など、理由は様々あると思います。 海外での”衣食住”に不安を抱える人が多いのも事実ですが、そこが気にならなければ、海外に住むことはかなり魅力的に映るでしょう。
国内にいてもダメ?
業績不振、外資系企業による買収、市場規模の縮小…国内で目にするのは、必ずしもハッピーなニュースだけではないですよね。もしかすると、ネガティブな動機から「海外に転職したい」と考える人も多いかもしれません。 どんな動機であれ、海外転職にちょっとでも憧れを抱いているなら、とりあえず情報を一通り集めてみましょう。
国別で見るとどこが多いの?
1位:アメリカ
IT業界をはじめ、先進技術を学ぶためにアメリカへ渡る人は多いのではないでしょうか?芸術やエンターテインメントの世界でも、アメリカは最先端をいっていますよね。ただ、2015年には景気の低迷によって就労ビザが出にくくなったなど、必ずしも転職がうまくいくわけではない点を、頭の片隅に入れておきましょう。
2位:中国
かつてグローバル化というイメージが一般的でしたが、現在は一概に「グローバル化=アメリカ」とは言えなくなりました。実際に海外で働いた経験のある人がどこの地域で働いたのかを見ると、中国と東アジアが圧倒的に多いです。
3位:オーストラリア
日本とは貿易面での結びつきが強いオーストラリア。一時期に比べて、駐在員の派遣人数が減ってきているともいわれていますが、それでもアメリカ・中国に次いで3位です。英語が母国語なので、コミュニケーションでもそれほど困らないでしょう。
4位:イギリス
イギリスでは、ワークライフバランスが重んじられる、女性のキャリアアップがしやすいという特徴のほか、意外にも「保守性が強い」という特徴もあります。ある意味では、欧米と日本の良いところを集約した雰囲気とも言えます。
5位:タイ
メーカーは中国に替わる生産拠点を探しているところなので、今後アジア圏での事業拡大は間違いなく起こるでしょう。なかでもタイが注目を集めていて、バンコクに住む日本人は、上海に次ぐともいわれるほど。自動車メーカーの生産拠点が多く、トヨタ・日産・ホンダも、複数拠点を置いています。
アジアへの転職が人気上昇中
20年前ごろ、アジアで仕事をするブームが誕生しました。そして、その人気は今もなお上がり続けています。先ほどのランキングでも、中国やタイが上位に入っていましたね。 アジア諸国の新興国は、今まさに近代化の真っ最中。海外の中でも、アジアで働くことは若手ビジネスマンにとってメリットが大きいです。世界人口の7割にアクセスできる地理的メリット、語学力を培いながら世界のビジネス文化に触れられる点など実に様々。
シンガポール
政府主導で産業へ参画してきた背景があり、すでに近代化には成功している国、シンガポール。日本人のビジネスマンが海外転職を考える際には、真っ先にシンガポールを選択肢に入れる人も多いようです。実際、『マイナビの意識調査』では、ASEAN諸国で勤務を希望する国1位はシンガポールでした。 現地には、海外転職を目指して入国した人、日本企業の駐在員として活躍している人など、2万人以上の日本人がいます。 ただ、2013年に海外からの労働者移民を制限するという発表があったため、これまでよりもハードルが高くなってしまいました。駐在員として赴任されるのが、最も現実的な方法でしょう。
台湾
台北のように日本人が多く住む地域で日本人向けの仕事をしたり、日本語学校で働くなどの選択肢もあります。とはいえ、現地には日本語を話せる人が多くいるため、台湾で働く場合は、語学力が必要不可欠です。また、実務経験も求められます。人材育成という概念も薄く、自分から積極的に勉強しなくてはいけません。
マレーシア
マレーシアは、都市部以外はまだ開拓されていない土地も多いものの、国際競争力が高まっています。かつてはゴムなどの一次産業をメインとしていましたが、近ごろはIT産業でも目覚ましい成長を遂げています。 マレーシアには、クアラルンプールをはじめとした魅力的な観光地も。近代的な建築物「ペトロナス・ツイン・タワー」は、とくに夜景の美しさが有名です。マレーシアへ転職したら、是非チェックしておきたい観光スポットです。
海外での仕事って何がある?
パティシエ
パティシエとは、フランス語で「お菓子を作る人、お菓子屋さん」という意味です。洋菓子の本場は外国ですから、パティシエを目指す人、あるいはすでにパティシエとして働いている人にとっては、海外転職はまさに憧れの的。 専門学校の中には、カリキュラム内に海外研修が組み込まれているところもあります。ツテを得たり、学校への進学を決めたりしたあと、現地レストランなどに従事するのが一般的な流れです。 パティシエ留学も盛んにおこなわれていますから、二十歳を過ぎてからでも遅くはないでしょう。
ネイリスト
日本ではネイリストに関する国家資格はありません。ですが、海外の一部では、ネイリストが国家資格として認定されている国があります。 はじめは留学という形になりますが、より専門的にネイルについて学びたい人は、アメリカやオーストラリアでライセンスを取得するようです。
IT関係
ITエンジニア、ネットワークエンジニアなどは、技術力があれば売り手市場となります。語学力は欠かせませんが、海外企業の積極的な誘致を行っている国は狙い目。 IT先進国のアメリカでは、エンジニアが喜ばれるのも当然ですが、タイ、シンガポール、マレーシアなどの東南アジア諸国でも、望まれますよ。
教育
最近ASEANの日本語学習者が増えるなど、アジア地区では日本語教育が盛ん。ベトナムやインドネシアでは、高校でも取り入れられているほどです。 日本語が喋れるだけでは採用されないこともあり、大学の専攻ないし、検定試験に合格しているなどの条件が求められるケースが大半です。社会人の場合は、日本語教育能力検定試験に合格するのが最も現実的でしょう。
営業マン
海外営業には、出張で海外市場への営業活動を行うタイプだけでなく、「海外に拠点を置き、その国での営業活動を行うタイプ」もあります。 自社製品への理解はもちろん、海外市場の知識や営業スキルが欠かせません。貿易実務の知識もあった方がいいでしょう。 同じ製品を扱う場合でも、国や地域によって適した販売手法は異なります。また、アンダーテーブルと呼ばれる金銭のやり取りもあるなど、海外ならではのトラブルも。 とはいえ、グローバルな仕事に憧れる人にとっては、魅力的なことには違いありません。国内市場が縮小していくような業界では、特に営業マンの存在は重宝されるでしょう。
海外転職する際の主な方法
方法①:日本企業へ入社、海外拠点へ
最も現実的な方法です。特別なスキルや語学力がない限りは、”日系企業”という母体が合った方が安心できるからです。
注目ポイント!
その1.日本で本社採用
(入社後のスケジュールは用相談)
その2.Skype面接
(最終のみ現地へ行く場合あり)
その3.全て現地で面接
(交通費は基本的に自己負担)
厳密にいうと、駐在員候補なら国内面接、現地採用ならSkypeか現地面接となるようです。
方法②:海外企業で「現地採用」
日本と関わりのある仕事はないかもしれませんが、国際的なビジネスパーソンとしての素質がシビアに判断されます。ハードルが高い反面、「挑戦」「スキルアップ」という側面でいうと、期待できるリターンは断トツではないでしょうか?
方法③:インターンシップへ参加
正式な採用ではないため、入り口のハードルが少し低くなります。とはいえ、そのまま正式採用になるケースも往々にしてあるので、意外と人気が高い方法です。トラブル回避のために、給与や待遇、就職可能性を確かめてからエントリーしましょう。
海外へ転職するときに必要な7つの秘訣
秘訣①:語学力
(重要度★★★☆☆) 特別な専門スキルがある場合を除いて、語学力は必要不可欠。コミュニケーションが取れないと業務が滞りますし、小さなストレスも積み重なるでしょう。将来的にマネジメントに携わりたいならなおさら。英語力の目安としては、TOEIC700点以上を取れると安心ですね。 といっても、日本人観光客を相手にする仕事のように、それほど語学力(英語力)が必要ないものもあります。英語圏以外の場合、現地の言葉をマスターするのに時間がかかるのはやむを得ないですから、今語学力に自信がないからと言ってあきらめる必要はないと思います。
秘訣②:資金準備
(重要度★★★★★) 計画的に転職するとなると、さすがに”バックパック一つで”現地に行くわけにもいきません。ある程度の”資金”が必要になるのです。一般的に最低ラインと言われているのは、ずばり100万円。 渡航費やエージェントの利用などで10万円以上かかりますし、ビザの取得にも数十万円必要になったりします。語学力と異なり、なくても大丈夫とはいかないのです。
秘訣③:下調べ
(重要度★★★★☆) 行きたい国や地域が決まっているなら、一度旅行で訪れてみるのも効果的。衣食住を文字通り”肌”で体感できますし、第六感的な相性も確かめられます。転職において下調べは『やって当然』ですが、海外へ行くときは「こんなに必要かな?」でもちょっと物足りないくらいです。
秘訣④:積極性
(重要度★★★☆☆) グローバルなステージで活躍したければ、自ら動き出す”セルフ・スターター”になる必要があります。語学力を磨くにしても、資金を準備するにしても、自ら積極的に進められる人材でなくてはいけません。 減ってきたとはいえ、日本では”年功序列”の雰囲気がまだまだ根付いています。しかし、海外での評価基準はいわば”成果主義”です。スキルがなくても、”事業拡大”などと記載されていれば、積極性を活かせる大チャンスかもしれませんよ。
秘訣⑤:ビザ取得
(重要度★★★★★) ビザは入国(~滞在)に必要な書類で、海外で働くためには絶対に欠かせません。就労目的で取るのは、就労ビザになります。親切な会社ならばいわゆる”ビザサポート(ビザを取るための補助)”が充実している場合もありますが、自分でほぼすべての手続きをしなくてはいけないケースも少なくありません。申請にかかる費用を会社が負担してくれるのか、自分で負担するのかなど、事前に問い合わせないとトラブルのもとになります。 また、ビザの発給には半年以上かかることも珍しくありません。外国人を雇い入れた経験のない会社だと、その辺りが曖昧になっている場合もあるので注意してください。
秘訣⑥:日本の理解を深める
(重要度★★★☆☆) 意外に感じるかもしれませんが、自国への理解を深めておいた方が何かと助かります。海外へ一度でも行ったことがある人なら、なんとなく肌で感じたのではないでしょうか? 普段は外国のことをそれほど気に留めないかもしれませんが、外国の人は他国へのアンテナを常に張っています。無事に海外転職して、仕事で「○○はどう思う?」と聞かれたときは、もしかしたら”日本らしさ”を求められているかもしれません。
秘訣⑦:エージェント登録
(重要度★★★★★) ここまでご紹介した秘訣は、自分一人ではなかなか実現できません。国内転職と同様、エージェントに頼る必要のが最も手っ取り早いです。たとえば国内最大手のリクルートエージェントであれば、海外転職の実績もたくさんあります。 特に、人脈やスキルなどがないのであれば、相談相手を見つけておくことは、この上ない安心材料になるでしょう。
海外転職におすすめなエージェント
実績のあるエージェントを頼れば、右も左も分からない人でもしっかりと準備できます。各エージェントにはそれぞれの特徴がありますが、今回は特に人気を集めている3社をご紹介!
①:JACリクルートメント
外資系転職のイメージが浸透してきた「JAC Recruitment」は、やっぱり海外転職でも確かな人気を獲得。大手企業はもちろん、海外での法人立ち上げ等の案件も多く持っています。海外への憧れと、キャリアに対する強いこだわり。それらを両立するには、特にぴったりのエージェントです。
②:リクルートエージェント
国内で圧倒的シェアを誇る「リクルートエージェント」。大手ならではのパイプを活かし、他社では真似できないほどの求人数を持っています。その強みは国内にとどまらず、海外案件も平均的なエージェントの約5倍。海外に特化したエージェントではないので、JACリクルートメントかアデコとの併用スタイルがオススメです。
③:アデコ
総合人材サービスで有名な「アデコ」は、スイスに本社を置くグローバル企業です。国内で見るとリクルートエージェントが最大手ですが、世界全体ではアデコがトップクラス。そのため、海外への転職で絶対に見逃したくないエージェントです。
海外に転職したいと思ったら、「入念な準備」と「思い切りの良さ」がカギ
最後まで読んでいただきありがとうございます。 海外へ転職したい!と思う人は、ここ10年で見ても、かなり増えていると思います。なんとなく憧れている、気になっているという人も多いのではないでしょうか?今はその気がなくても、一度情報に触れておくことをオススメします。 今後は、国内の転職でも海外転職でも、"積極性"や"計画性"が求められます。「入念な準備」と「思い切りの良さ」ともいえますね。今後のキャリアがより一層の飛躍を遂げることを、心から応援しています。
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