祭りのお祝いにのしを使用する際の注意点
お祭りでお祝いとして現金やお酒を渡す場合にのしを使用する
お祭りでお祝いにのしを使用する機会は多数あります。まず現金をお祝いとして渡す場合や、献花やお酒を奉納する場合もあるでしょう。また、規模も町内会レベルのお祭りから都道府県レベル、全国レベルのものもあり、中には外国人が毎年多く訪れるお祭りまであります。季節も春夏秋冬問わず多くのお祭りがあるのが日本です。それぞれにふさわしいのしの使用法について知りましょう。
のしの由来は「のしアワビ」という昔の風習
お祭りだけでなく結婚式や新築祝いなど、様々なお祝い事で使用されるのしですが、その意味は若い方はあまりご存じないかもしれません。のしは「熨斗」と書き、「のしアワビ」の意味です。これは、昔は海産物を贈る風習があり、その中でもあわびは特に貴重なもので、その名残がのしとして残っているのです。大きさや形に特別のきまりはなく、祝い事一般に使用されます。弔事には決して使用してはいけません。
お祭りののしの書き方に注意
それでは、具体的にどのような言葉をお祭りののし袋に書けば良いかについてご紹介します。場合によっていろいろな文字を書きますが、「御祝」と書くとたいていのお祭りに使用できます。他にもお宮参りであれば「祝初宮参り」、初節句であれば「祝初節句」、ご神前に何かお供えものをするのであれば「奉納」、それがお酒であれば「献酒」などを使用しましょう。
のしの位置とバランスに注意して記入する
のし袋に「御祝」などの言葉を書くときには、いくつか注意点があります。まず、表書きはできれば毛筆を使用し、濃く鮮やかに書きましょう。文字が読みやすいように楷書で書く方が良いでしょう。どうしても毛筆が苦手な場合は筆ペンや太めのフェルトペンで書いても良いです。のしの位置とのバランスなどを考えながら、はっきり目立つように書くべきです。
お祭りにご祝儀を贈ると喜ばれる
お祭りに品物を送る場合もありますが、現金をお祝儀として贈るとたいていの場合は喜ばれます。お祝儀を贈る時にはのし袋が使用されるのが通常です。お祝儀の種類は神社へのお供え金、お祭りの詰め所へのお祝い金、御神輿へのお祝い金など、様々です。ちなみにのしには、「本来ならのしあわびを贈るべきですが、のしにかえて現金を贈ります」という意味が込められているそうです。
神社の祭りは「初穂料」「幣帛料」と書いて贈るように注意
神社の祭りにのしを使用される場合には、やや多くの注意点があります。神社に寄進する場合は「初穂料(はつほりょう)」「幣帛料(へいはくりょう)」と書きます。神様へのお供えものとしては「神饌料(しんせんりょう)」と書いて使用しましょう。また、お祭りで祈祷を受けるときにはのし袋に「玉串料(たまぐしりょう)」と書きます。神社に現金を送る相場は1,000円から10,000円で最初の数字が奇数になるように注意しましょう。
日本のしきたりであるお祭りののしは表書きの言葉に注意して使用する
お祭りをお祝いする素晴らしい風習と、それに欠かせない存在であるのしは、今後もぜひ使用していきたいしきたりですね。最近はお祭りも高齢化や地域社会の崩壊などで、簡略化されたりそもそも行われなくなってきたりもしています。ですが、日本の伝統であるお祭りとのしの書き方はとても大事なものですし、日本の良さが海外からも評価されていますので、のしは正しい方法で使用するように注意すべきです。
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