お詫びの品で注意すべき「のし」マナー【謝罪文例あり】
お詫びの時は何より「謝罪の言葉」を最優先にする
仕事でミスをしてしまい、取引先やお客様に迷惑をかけてしまった。そんなときに必要となってくるのがお詫びの品とお詫び状でしょう。しかし、お詫びの品もお詫び状も必要ではありますが、まずは何よりも謝意を相手に伝えることが最重要項目となります。
お詫びの流れは「上司に報告」の後に「電話とメールを使って謝罪」
ミスが発覚した際には早急に謝罪をしなければなりません。上司にミスを報告した後に、相手に電話とメール両方を使い謝罪の言葉を述べ、さらには謝罪に伺う旨をその際に伝えるようにしましょう。ともかく、一にも二にも”まずは謝る”ということを念頭に入れて行動してください。もちろん、取引先に伺ったときにもこの意識を忘れてはいけません。
お詫びの品を渡す際には一言添える
詫び状とお詫びの品をお渡しするとき、『せめてものお詫びの気持ちです』とか『心ばかりですが、どうかお納めください』とかの言葉を添えるべきでしょう。自然にできるとはおもいますが、お詫びの品を唐突に渡されても、取引先の人も困ってしまいます。
手紙(謝罪文・お詫び状)も添えると◎
お詫びの気持ちを伝えるために、形としてお詫びの品を送るのは大切な事です。しかし、ただ「物」だけを送っておしまい…では、何だか物足りないですよね。そのため、手紙も添えると良い場合があります。ただし、手紙と言っても、時候の挨拶等のための手紙ではありませんから、長すぎる手紙は避けた方がいいでしょう。手紙というよりも、謝罪文やお詫び状とも言えますね。いずれにしても、謝罪の言葉・のし紙を正しく用いたお詫びの品・手紙(謝罪文やお詫び状)の3点すべてを相手に送れると、誠意が伝わりやすいでしょう。
のし・表書きマナーに気をつけてお詫びの品を渡そう
お詫びの品と詫び状を持参する際、間違えてはいけないのが”のし”です。お詫びの品と詫び状では、のしは非常に大事です。謝罪のために足を運んだのに、重ねて失礼をしてしまっては元も子もありません。基本的には一般的に用いられる”花結び”の、のし紙を使用して問題ありませんが、表書きには注意が必要です。
包装紙の上にかける外熨斗が正式なスタイル
のしには、内熨斗と外熨斗の二種類があります。なかでも包装紙で品物を包んだ上に「熨斗」をかける外熨斗が、のしの正式な形とされています。内熨斗は、熨斗をかけてから包装紙で包む形式となり、こちらは主に宅急便で送る際に使用します。お詫びの品物を送らざるを得ない場合には、こういったポイントについてもチェックしておきましょう。
のし紙の表書きは「お詫び」「陳謝」「深謝」が最上級のマナー
謝罪のために焦ることでやってしまいがちなのが、お祝いの表書きを使ってしまうことです。謝罪のための、のしで正しい表書きとしては、「松の葉」または「粗品」を使うようにしてください。それでは気持ちが治まらない場合は「お詫び」「陳謝」「深謝」などとする場合もあります。大きなミスをしてしまったり、深く謝罪する際には、この最上級の表書きを使用するようにしましょう。
のしは生ものを意味するため、肉や魚には水引きのみかける
のし(熨斗)に関してタブーがあるのをご存知ですか?実は熨斗は「生もの」を意味するものなので、肉や魚などの食品を贈る際には意味が重複してしまいます。そのため、のし(熨斗)はつけず、水引きだけがある掛け紙をつけるのが一般的なビジネスマナーと言われています。
品物にもタブーがあるので注意
一概に言えませんが、一説によるとお詫びの品物の相場は3,000円~5,000円程度とされているケースもあり、あまりにもオーバーするものや安価すぎるものは、お詫びの品物としては相応しくないので避けるべきです。そして、お詫びの品物として選ぶ人は少ないと思いますが、履物・靴下・マットなどは「踏みつける」ことを連想するため、お詫びの品物としては不適切です。これらを贈るのはいけませんし、またカバンや時計など「勤勉」を意味する品物も、目下のものが目上のものに贈るのはマナー違反とされています。 さらに、人によって好き嫌いが分かれてしまうもの(例えば絵画やインテリア、アクセサリーなど)は、送り先が必ず喜ぶものだとわかっている場合以外は控えた方がいいですね。お詫びの品物は、これ以上ご迷惑をかけないという気持ちを込めて贈るものなので、保存のきかない食品などもおすすめできません。
文例を確認!お詫び状を書く際の参考にしよう
お詫びの品とのし紙があっても、謝罪の気持ちを”お詫び状”にしたためておく必要が別途あります。当然、謝罪のために相手先に伺うことになるのですが、取引先の相手が怒ってこちらの言葉を聞いてくれなかったり会ってくれない場合があるからです。お詫び状を書く上での注意点は、『率直にお詫びすること』『二度と繰り返さないこと』、なぜそうなってしまったのかの『原因』を記載するようにしましょう。
商品不具合・交換の場合の例文
例文
平成〇年〇月〇日
▲▲▲様
■■■株式会社
担当■■■
不良品のお詫びと交換につき まして
日頃から、弊社の●●●をご利用いただき誠にありがとうございます。
この度は、弊社より送付しました●●●の中に不良品が含まれておりましたこと、誠に申し訳なく衷心よりお詫び申し上げます。
取り急ぎ、別の○○○をお届けいたしますので、お取替えください。なお、お忙しいところご面倒をお掛けいたしますが、お手元の●●●は下記へ着払いにてご返送いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
弊社では、以後、不良品をお届けすることのないよう、さらにきびしいチェック体制をもっ てサービスの向上に勤めてまいります。今後ともご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。 敬具
記
商品送り先
〒○○○‐○○○○
‐‐県‐‐市‐‐区‐‐‐
■■■株式会社
担当■■■
電話番号○○○‐○○○○
以上
例文はあくまで参考程度に!
こちらでご紹介した謝罪の手紙の文例(例文)は、あくまで一事例における謝罪文の文例(例文)です。したがって、何が原因で謝罪するのか、お詫びの品物を送るのかによって、手紙の本文内容も変わるはずです。文例(例文)をそのまま使うのではなく、文例(例文)の使える部分だけ活用して、謝罪の手紙・お詫びの品物を送るようにしましょう。
のし紙・お詫びの品に関するマナーと文例(例文)をおさえてしっかりと謝ろう
お詫びの品物とお詫び状を取引先に渡す際のマナー、のし紙に関する基本的な知識、そして実際にお送りする文例(例文)についてまとめてみましたが、いかがでしたか?まずは何よりも”謝罪の気持ち”を相手に伝えるように心がけましょう。対策を立てたり、謝罪の品物やお詫び状を用意したりするのはその次です。上司へ報告したら早急に電話とメールの両方を使って謝罪します。
そして、謝罪に伺う際には、謝罪の品に使う”のし”と”お詫び状”に充分注意してください。のし紙や表書きには細かなルールがありましたね。ただでさえ相手に迷惑をかけてしまったのに、重ねて失礼をしてしまうことだけは避けなければなりません。
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