レストランでの上座と下座の判断方法
レストランでの上座と下座を理解する
席順には上座と下座があり、年配者やお客様など、目上の方に上座に座っていただき、おもてなしの心や敬意を示します。和室や洋室、乗り物など、様々なシチュエーションにおいて上座と下座がきめられています。レストランで上座と下座を理解して座れば、給仕する人も上座の人を優先でき、お客様や目上の人に気持ちよく過ごしてもらえます。
基本的に入口から最も遠いところが上座
レストランは、場所によってテーブルや椅子の配列が変わり、またテーブルの形も正方形、長方形、円卓と様々です。基本としては、入り口やトイレ、サービス口から遠いところを上座とします。逆に、近いところが下座です。ただ、上座には、部屋自体の設えや窓からの景色、壁の調度品などの条件もあります。最も快適で、皆を見渡せる席を考えると良いでしょう。例えば高層ビルのレストランなどでは、夜景が綺麗な席を案内するのが、おもてなしの心です。
レストランが円卓型の机の場合も入口から最も遠い席が上座
レストランのテーブルが円卓型の場合も、入口から最も遠い席が上座、そして、入口に最も近い席が下座となります。そして、上座の人からみて左側、むかって右側が2番目になり、上座の人からみて右側が3番目になります。これは、左上右下という古くから日本に伝わるマナーから来ており、右よりも左のほうが上位になるのです。ただし今の説明は、当事者から見て左なので、実際に向かってみると、右側が上位の人となります。
西洋の場合の左右の価値は日本と逆
日本では左右を比べると左が上位ですが、西洋においては、右が上位となることも覚えておきましょう。オリンピックの表彰式では、金メダリストが真ん中に立ち、金メダリストから見て右側が2位の銀メダリスト、左が3位の銅メダリストとなります。レストランでも、海外のお客様を迎えたときは、国際マナーである右上位に従い、最上座からみて右側に2番目に上位の方を案内し、右、左の順で下座になるように配慮するようです。
レストランがカウンター型の机の場合の上座と下座は臨機応変に変える
並んで座るカウンターのような形のレストランでは、出入り口から遠い端が上座となり、入口に近いほうが下座となります。しかし、複数人いるなかでお客様を端に座らせると、話しにくいと思います。なので、そのときはお客様に中央に座ってもらい、接待する人が両側に座ったほうが良いでしょう。また、お客様や目上の方が男性で、もてなす側が女性だった場合、相手がレディーファーストで、女性を優先するかもしれません。そういった場合は固辞せずに、お礼を言って従うのもマナーです。このように、相手の気持ちを考えて臨機応変に対応しましょう。
上座や下座よりも目上の人が気分よく過ごすことが大切
大切なお客様をレストランに招待するときは、席順の並びや、どこが上座になるかで悩んでしまうかもしれません。しかし何よりも、お客様が楽しく、気分よく過ごしてくれることが一番です。もしお客様が先に下座に座ってしまった場合は、上座への移動をお願いしますが、判断するのはお客様です。その席が気に入っているようであれば、無理に変更をお願いしなくても、そのまま座っていただいて構わないのです。
入口の位置や部屋の作りからレストランでの上座と下座を判断しよう
レストランの上座と下座は、様々なシチュエーションがあり難しいものですが、基本的には、入口や給仕ステーションから最も遠い席が上座であり、最上座から向かって左が2番目となります。しかしその常識にはとらわれず、目上の人を通す際には、部屋自体の設えや窓からの景色などから最も眺めがよく、皆を見渡しやすい席を考えましょう。お客様が海外の方の場合や、お客様が先に気に入った席に座られた場合など、状況によって臨機応変に対応するのが大切です。そして特に重要なのは、お客様や目上の方が気分よく過ごせるか、なのです。
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