スターバックスの新しい試み!給与明細の電子化について
スターバックスでは紙の給与明細が廃止された
大手コーヒーチェーンスターバックス。つい先日47都道府県すべてに出店を達成したことで注目を集めている大手企業ですが、独特の給与明細システムを採用していることでも知られています。一般的な企業では給与を手渡しする代わりに紙の給与明細が手渡されて給与は銀行口座に振り込まれるのが一般的ですが、スターバックスではさらに合理化を推し進めており紙の給与明細も廃止されています。
スターバックスでは給与明細が完全電子化されている
給与明細が無ければ給与の詳細が分からないではないかとお思いかもしれませんが、給与明細そのものがない訳ではありません。あくまでも廃止されたのは紙に印刷された給与明細であり、別の形で給与明細を見ることができるのです。スターバックスでは給与明細を完全電子化しています。働いている従業員は用意された専用アドレスにアクセスし、IDとパスワードを打ち込むことで自分の給与明細を閲覧することが可能です。
電子化にしたことで給与明細にかけるコストを大幅にカットする目的がある
スターバックスのように給与明細を電子化するメリットは少なくありません。第一にペーパーレス化による印刷コストの削減が挙げられます。給与明細一枚一枚は小さな紙で印刷コストも大きいものではありません。しかし、印刷した給与明細を他人が見られないように厳重に封をして本人に直接手渡しするのにはそれなりに手間がかかります。一つ一つはたいしたことのない仕事でも、スターバックス全店で見れば給与明細のために小さくない労働コストが発生している計算になります。給与明細を電子化すれば印刷する手間が省けますし、いちいち配布するための労働コストも大きく削減できます。
いつでも閲覧可能なので従業員にとっても大きなメリットがある
さらに、電子化された給与明細であれば好きな時に閲覧できるというメリットがあります。インターネットに接続できる端末さえあれば時間も場所も選ばず好きな時に給与明細を見ることができますし、必要に応じて印刷することも可能です。1枚しかない給与明細を無くしてしまう心配もいらず、過去の明細も自由にみられるため確定申告などにも便利です。
情報漏えいは給与明細電子化の大きな注意点である
給与明細の電子化を進める企業はスターバックスを筆頭にどんどん増えています。メリットの大きい給与明細電子化ですが、一方で電子化に伴うデメリットが存在することも忘れてはいけません。電子化された明細はインターネットの専用アドレスでIDとパスワードを打ち込むことで閲覧できるシステムになっています。IDとパスワードを知らない第三者に対するセキュリティは万全ですが、一方で万一IDとパスワードが流出してしまえば自分の給与明細を他人に見られてしまうリスクも付きまといます。自分でIDとパスワードを厳重に管理していたとしても、本社側のトラブルで情報が流出してしまえば給与明細の情報はダダ漏れです。
個人での確実な情報管理が大きな課題となっている
スターバックスでは厳重な情報管理が行われていますが、人が扱うシステムである以上リスクはゼロではありません。IDとパスワードを忘れてしまうという問題も想定されるデメリットです。再発行などで対応可能ではあっても、パスワードを忘れてしまう可能性は大いに考えられます。特に近年はウェブセキュリティの向上に伴い様々な場面でIDとパスワードの設定を求められるケースが増えています。安全のためにバラバラのパスワードを使用していれば、その中の一つのパスワードを忘れてしまうかの世は十分に考えられます。給与明細を管理しているサーバーにトラブルが発生することも想定されるリスクの一つです。サーバー側のエラーは利用者の責任ではありませんが、一度発生すれば復旧するまで給与明細を閲覧することができなくなってしまいます。最悪の場合給与明細のデータが消失してしまう可能性もありますから、ユーザーとしては印刷して控えを取っておくなどバックアップの意識も求められます。
スターバックスのような給与明細電子化はメリット・デメリットを知っておく必要がある
メリットの大きい給与明細電子化ですが、スターバックスに続く企業が今まで以上に増えるかどうかははっきりしません。電子化にともなるメリットは大きくてもデメリットは付きまといますし、何より企業にとって給与情報を一部であろうと外部に委託することの抵抗感は小さくありません。給与明細の電子化については、スターバックスで働く人の評判も別れています。今後電子化がメジャーになるかどうかは誰にもわからないというのが本当のところです。
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