「~になります」の正しい敬語について

2016年12月7日敬語

「~になります」は間違った使い方をされていることが多い

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「こちらが領収書になります」「お手洗いはあちらになります」など「~になります」という言葉は良く聞く表現です。語感もやわらかく、丁寧な印象を受けることから、ビジネスシーンだけでなく、日常生活においても多用されます。レストランやコンビニなどで耳にする方も多いはずです。しかし、この「~になります」と言う表現、日本語として誤った使い方をされていることが多いのです。

誤用が広まってしまった言葉

コンビニ言葉、ファミコン言葉という表現があるように、日常で使われる敬語や丁寧語の表現の中にも、コンビニ等で働く若い世代の言葉遣いとして誤用が広まって定着してしまった言葉があります。例えば、「よろしかったですか」などと過去形の表現と丁寧語を混ぜた表現があります。「よろしかった」では物事が完結した後に聞き返す形になるため、何か確認する場合は「よろしいでしょうか」が正しい表現となります。

「~になります」の正しい使い方を理解しよう

「なる」という言葉には複数の意味があります。例えば「実がなる」「音がなる」など、使い方は多様です。日常的に使われる、「~になります」の語源を辿る場合、「成る」「為る」の丁寧語表現になります。敬語としても誤りではなく、本来は日本語として正しい言葉です。しかし、「~になります」が敬語や丁寧語として誤っていることがあるのは、その使い方が原因なのです。

「なる」の間違った使い方

そもそも「~になります」の語源、「なる」とはどういう意味なのでしょう。辞書などを引くと「成る」「為る」とは、物事が新しい形体をとった状態で現れることや、前の状態から新しい状態に変わる事を指すとあります。例えば「こちらが領収書になります」は、元から領収書は領収書から変化していないため、誤った表現となり、正しくは「こちらが領収書です」と表現した方が正しくなります。同じく「お手洗いはあちらになります」は「お手洗いはあちらです」が正しい表現と言えるでしょう。

「~になります」の正しい敬語表現を覚えておこう

誤った使い方をされていることが多い「~になります」。では、敬語として正しく使うにはどのように用いれば良いでしょうか。ビジネスシーンでよく使われる例を見ていきましょう。

ビジネスシーンで使われる例

ビジネスシーンでよく使われるのは、普及率や使用率などの数字の変化や、実際に使用して期間が経ったもののサンプル提示の際などです。「こちらが前年の実績をグラフにしたもので、こちらが今年の実績をグラフにしたものになります」や、「〇ヵ月使用したものがこちらになります」など、比較対象とセットにして出されるとビジュアル的にもわかりやすく、丁寧語、敬語として正しい使い方と言えます。他にも、「○○経験は○年になります」など、経歴や実績を説明することにも使えることから重宝します。成長や時間の変化を絡めて使うと、敬語として誤用することは少なくなります。頻繁に耳にする言葉はどうしてもつられて誤用しがちなものなので、言葉への感度を上げて正しい表現を確認することが重要です。

「~になります」は「~です」との使い分けを意識して正しい敬語表現を使おう

「~になります」と言う表現は、正しい表現の場合と、誤った表現の場合があり注意が必要です。敬語や丁寧語を使おうとすると、より丁寧な表現をしようと「~です」と言った短い言葉では物足りないと感じてしまうかもしれません。しかし、「~になります」という表現自体が誤りになる事もあり、敬語の使い方がおかしくなる可能性を頭に入れておくと良いでしょう。

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2016年12月7日ビジネス

Posted by BiZPARK