クレペリン検査とは?注意点と対策法
クレペリン検査とは
就活や転職活動における選考試験の一つとして実施されるのが、クレペリン検査です。多くの企業や自治体の採用試験で実施されており、対策は必須となります。
クレペリン検査とはどのような検査なのか、具体的に説明しましょう。
計算式を延々に解く適性検査
レペリン検査は、正式には「内田クレペリン精神検査」といいます。性格検査、適性検査の一種です。検査内容は単純で、1列に並んだ1桁の数字の足し算を繰り返し、1分経ったら次の列を解きはじめ、それを繰り返していくというものです。
計算する数字は1桁ばかりです。正確に暗算ができるように、準備をしておきましょう。
集中力が求められる
単純な計算問題をひたすら解いていくとう検査方法のため、いかに集中力を保ちつつ正確に計算できるかが重要となります。集中力を欠いて計算を間違えてしまう、時間をかけすぎて時間内に計算が終わらない、というのは評価が悪くなります。
時間は前半と後半合わせて30分間
クレペリン検査は前半と後半に分けて行われます。前半が15分あり、休憩をはさんで後半がはじまります。後半も15分間、問題を解いていきます。休憩をはさむとはいえ、30分間も単純な計算問題を解くのは簡単ではありません。集中力を鍛えておくべきでしょう。
会社や自治体の採用選考で実施されている
クレペリン検査は多くの会社や自治体の採用選考で実施されています。業界関係なく、幅広い分野の会社で実績があります。他には中央省庁や教育員会、警察本部、消防庁、交通局などの官公庁でも行われています。
志望する企業や自治体の採用選考でクレペリン検査が実施されるかどうかは、事前に必ず確認しておきましょう。
クレペリン検査からわかること
単純な計算問題を解くだけのクレペリン検査で見られるポイントは以下の3点です。
ポイント①:計算量
ポイント②:作業曲線
ポイント③:誤答の数
作業曲線とは、1分毎の計算量の変化を曲線で表したものです。この作業曲線が、判定のカギとなります。
この3点から、どのようなことがわかるのでしょうか?
一般的な処理能力と性格・行動面の特徴がわかる
計算量からは、一般的な処理能力の高さがわかります。作業曲線と誤答の数からは、性格と行動面の特徴がわかります。計算量が多く、誤答数が少ない方が評価は高くなります。
作業曲線についてですが、健康で性格や適性面に大きな偏りがない人の描くとされる「定形曲線」と比較して、大きなずれが見られないか、そもそも正常な曲線を描いているかが判定されます。
定形曲線は、前半はU字を描きつつ減少し、後半は計算量が多くなるものの、減少していきそのまま回復しません。この曲線を目指すといいでしょう。
他の適性検査では、処理能力などを判定する問題と、性格や適性を判定する問題の2種類を解く必要があります。しかし、クレペリン検査では、1種類の問題を解けば処理能力と性格や適性まで判定可能なのです。
発動性・可変性・亢進性の面から性格や適性を把握する
クレペリン検査では、受検者の性格や行動面の特徴を3つの面から判定します。
発動性:物事への取りかかりや滑り出しの良し悪し
可変性:物事を進行させる際の気分や行動の変化の大きさ
亢進性:物事を進行させる強さや勢い
これらが過度にあるのか不足しているかによって、長所や短所まで把握できます。
たとえば、発動性が過度にある人の長所は「気軽」「素直」「慣れが早い」と判定されます。短所は「軽はずみ」「先走り」「気疲れ」となります。発動性が不足している場合の長所は「自主的」「芯が強い」「手堅い」となり、短所は「我が強い」「えり好み」「内向的」です。
過度にあるから良い、不足しているから悪い、というわけではないことがわかりますよね。性格・適性検査とは、あくまでもその仕事への適性の有無を見るためにあるものなのです。
クレペリン検査を突破するための3つの注意点
検査内容が単純な計算問題の繰り返しとはいえ、なにも対策をしないで受検すると痛い目を見るでしょう。クレペリン検査を突破するためにも、3つの注意点をおさえておくべきです。
指示に従う・前の行に戻って計算をしない・消しゴムは使わない
クレペリン検査を突破するための注意点とは、以下の3点です。
■計算途中で行が終了した場合には、次の指示があるまで次の新たな行の計算を行ない続ける
■行を飛ばしてしまった場合は、そのままの行で計算をする。行の後戻りなどの作業は行なわない。
■時間のロスになり、正確な検査結果が出ないため、消しゴムは使用しない
これらを守らなければ正確な検査結果が出ないだけでなく、故意に結果を操作しようとしたと思われてしまい、落とされる可能性は大いに考えられます。
なお、1行2行程度なら行を飛ばして計算してしまっても結果には影響しないようです。これらの注意点を守り、落ち着いて検査を受けましょう。
事前の情報収集で心の準備をしておこう
既に転職経験があり、クレペリン検査を行ったことがあるという人ならそこまで緊張はしないでしょう。しかし初めて転職をする人がいきなりクレペリン検査をやることになると、今まで見たこともないような試験で緊張してしまうでしょう。社会人経験がない人はぜひ転職エージェントを利用して、事前に選考内容を確認しておきましょう。「ハタラクティブ」は社会人経験のない人や未経験業界への転職といった、初めての転職をする人に強いので、気兼ねなく相談ができますよ。
クレペリン検査の対策法
最後になりましたが、クレペリン検査の対策法を紹介します。クレペリン検査は練習をすればするほど点数が上がります。点数の良し悪しを見る検査ではありませんが、処理能力の高さをアピールするためにも、対策はしておくべきでしょう。
対策法①:問題に慣れて計算スピードを向上させる
対策法1つ目は、クレペリン検査の問題に慣れて、計算スピードを向上させることです。たくさんの単純な計算問題を解く機会はほとんどありません。まずは練習問題を大量に解き、計算問題に慣れましょう。慣れることで計算スピードの向上が期待できます。
対策法②:日頃から暗算の練習をする
計算スピードをさらに向上させるためにも、日頃から暗算の練習をしておくことをおすすめします。暗算力は短期間で向上するものではないうえに、日常上生活の中で暗算をする機会はほとんどありません。普段から暗算の練習をしておくと、処理能力の向上にもつながり、他の適性検査対策にもなるでしょう。
クレペリン検査を攻略するには集中力と計算スピードの向上が必須
クレペリン検査の攻略には、集中力と計算スピードの向上が必須となります。クレペリン検査の結果だけで選考から落とされる可能性は十分に考えられるため、注意点を守って受検しましょう。
クレペリン検査を実施する会社や自治体は多岐にわたりますが、その会社や自治体ではどのような検査結果が望ましいのかまでは公表されていません。ですから、対策をしっかり行い、実力を発揮できるように準備しておきましょう。
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