海外では取引不可?転勤になった際の証券口座の取り扱い方
海外転勤になったら証券口座はどうなるのか
ネット証券や証券会社の口座を持ち、株取引や投資信託の取引などをされている会社員の方も多いと思います。そんな折に海外転勤が決まった場合、証券口座はどうなってしまうのでしょうか。
「ネットで取引できるんだから、海外でも変わらずに取引できる」と考える方や、「取引はしなくても長期投資でそのままにしておいて、配当だけでも受け取れればいい」と思う人もいるでしょう。
海外転勤中は口座を凍結されてしまう
しかし証券会社によると、日本に住所を持つ人が、口座開設をしていた場合は、海外転勤などで日本に住まなくなると、口座は閉鎖されてしまうようです。
一時的に海外に転居する場合でも口座は閉鎖されてしまいます。閉鎖の際にはもちろん株価証券などは売却する必要があります。
日本と海外では法律が違うため証券取引はできない
先ほど書きましたがインターネットを使えば日本のネット証券のホームページを海外でも使えるので、問題なさそうな感じがしますが、法律の問題が立ちはだかります。
それは日本の証券法などの法律と、海外の法律が異なる可能性があるからです。つまり、海外で日本のルールで株取引などをしてしまうと、海外転勤先の国では法律違反になってしまう恐れがあるのです。
海外では日本との税制の違いも影響している
また株取引などで利益を得た場合は、二割ほどの税金を納めています。ネット証券などで「特定口座」を使っている場合は、確定申告などをしなくても、証券会社がその税金を支払ってくれています。
このような便利なサービスも、全て日本の税制に合わせているため海外在住の人の場合は適応できません。この面から証券会社としては日本在住の人以外の証券口座開設を断っている理由になっています。
海外転勤中は常任代理人制度を利用してみる
ただし「常任代理人制度」を利用すると別です。日本国外に住む投資家にかわり、配当金や株主優待や証券会社からの通知を受け取ったりしてくれる代理人業務の制度があります。
この制度を利用すると、日本にいながらも日本の証券口座を持ち続けることができます。
常任代理人制度はネット証券では対応していない
常任代理人業務は店舗を構えている証券会社の一部で行われているサービスで、しかも店舗型の大きな証券会社でも取り扱っているかところが今の所少ないというのが現実です。
また、常任代理人の業務は株取引の代行が含まれていませんので、長期で保有し、株取引をしないという方にしか当てはまらないというところにも注意が必要です。
海外転勤の場合は基本的に日本の証券口座は閉鎖されてしまう
海外転勤になってしまった個人投資家の証券口座は、常任代理人を雇わない限り、閉鎖されてしまいます。ネットで株取引をしている人の方が多いと思いますので、現状では海外転勤が決まったら、証券口座は閉鎖されると考えていいでしょう。
その場合、株式証券などを保有している場合、売却する必要があります。株の売却のタイミングは重要ですので、慌てないように、良いタイミングで売却しましょう。
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