派遣社員と業務委託の違いって?混同してしまうと非常に危険なそのワケ!
違い① 派遣社員とは?
そもそも、派遣社員と業務委託というのは契約形態の面で全く違います。まずは契約形態の違いを知り、派遣社員とは雇用のうえでどういった存在なのかということを学んでおきましょう。
派遣社員の契約というのは「労働者についての契約」
派遣社員というのは、派遣元である派遣会社と雇用契約を締結します。そして、派遣元と派遣先が労働者派遣契約を結びます。こうすることで、派遣先が指揮命令をして派遣社員に業務をさせることになるのです。
違い② 業務委託とは?
それでは、業務委託とはどういったものになるのでしょうか。この業務委託は、請負契約とも呼ばれたりします。これは、請負業者と注文主が、請負・業務委託契約を結ぶということを指します。この点が派遣社員とは決定的な違いになります。
業務委託というのは「仕事の完成についての契約」
これだけだと分かりづらいのですが、業務委託というのは「人の雇用というもの」ではなく、「ある仕事の業務を請け負い委託すること」になります。つまり、その仕事の完成を約束する契約なのです。請負業者に対して、その労働者を指示できるようになるというわけではないのです。
派遣社員と業務委託の違い
このように違いを見ていくと、派遣社員と業務委託というのは、全くの別ものだということが、わかってきます。いくら業務委託契約があるからといって、請負業者の社員に対して注文主が指揮命令できるという訳ではない点で決定的に違いがあります。請負業者はあくまでも、自社の社員を使って仕事を完成させるのが義務なのです。そのため、仕事の完成が確認されなければ報酬を得ることはできないということが前提になりますし、当然雇用の上でも安定はありません。
この違いで業務委託契約が悪用される場合も
ただ実態として、派遣社員と業務委託を混同してしまっているような人も見られます。この2つの違いを理解した上で、契約の際に悪用する企業も中には存在するのです。たとえば、派遣社員として働くつもりだったのに、業務委託として契約をなどと言われた場合には注意が必要です。こういった場合はわからないまま承諾するのではなく、しっかりと確認をしましょう。というのも、派遣社員と同じような扱いをしながら業務委託契約を締結する、というのは明らかに不正だからです。その目的は会社側の利益です。具体的にいうと、会社の労働者に対する責任の回避であったり、賃金を安く押さえる、ということに繋がってくるのです。
派遣社員と業務委託の違いは雇用契約の違い
派遣社員と業務委託とは全く違うものであるという事が分かったと思います。この2つをなんとなくの違いで理解していると、思わぬリスクを負う事にもなりかねません。特に、派遣社員として働こうと思っているかたや派遣社員として働いているかたは、ぜひ、しっかりとこの2つの違いを理解し、確認しておくようにしましょう。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません