話の組み立て方で説得の返事は180度変わる
質問の仕方を変えてみる
説得は二択です。「やらない」と選択するような相手を「やる」に変えることです。いきなり「やる」か「やらない」のような二択を迫ると、まず人間は「やらない」を選択します。選択する情報が不足する中で決断して「やる」を選択する人は稀です。説得するときは、「やる」という選択肢をもらうことがミッションなので、「やらない」という返事をもらわないことも大切です。
説得の結果が希望通りではないならば、ひとまず受け入れて引くことも大切です。ですが、「今やる」と「後でやる」とか、「AかBのどちらかでやる」というような選択肢で「やる」が含まれた形で相手の返事を受け入れます。
返事の貰い方が下手で説得も下手な人は「今日お肉にしていい?」と「肉」の可否を訪ねてしまいます。説得の下手な人は、相手が説得に応じてくれないというより、話の組み立てが上手ではありません。そんな風に説得されたら、いい返事できないよというような話し方をします。
話の組み立て方が上手いと説得上手になる
話し方の上手な人は、説得も上手です。相手の決断を手伝うように相談に乗りながら相手を上手に導いていきます。説得は一方的に話す必要がありません。話は要点をまとめて出来る限り完結に話し、相手に時間を与えることの方が大切です。ダラダラ話しても説得に何の効果もありません。話し続けることが説得と思っている方は、説得という手段に焦点が当てられています。説得は相手が決断し行動に移さない限り意味がありません。説得の行為自体に酔ってしまっていてはだめです。
説得されている相手が自分で決めたように思わない説得は、半分しか成功していません。相手の様子を確認する意味でも、質問は効果的です。説得の時に自分ばかりが話をしてもだめです。質問の仕方は何でも聞けばいいというものではありません。相手に気づかれないように、○×で応えられる質問にします。また○×も上手に二択を迫ります。
決定的なNoは作らない
「やらない」という選択肢はありません。どうせやるならとどちらかがいいですかという質問が、巧みな質問です。「やる」ことは決定しているのです。より説得の完成度は上がります。器用の晩御飯は「豚肉か牛肉か?」と質問すれば、「魚」という選択肢を除外できますし、「肉」を食べられる可能性が上がります。
「後でやる」と「やらない」は、一見似ていますが、大きく違うのは、「やらない」が確実なNoであるのに対し、「後でやる」は再アプローチが可能です。「やらない」という決定的な返事をもらうより、急がない人に対して、無理に結論を急かし永久にアプローチできなくなるのを避けることができます。
付き合ったばかりの恋人に「愛している?」「愛していない?」の二択は早いでしょう。心から「愛している」と言われるまで時がかかりそうな場合には、「愛していない」という結論は欲しくないので、「愛している」と言ってくれるまでタイミングを計る必要があります。
説得できない時は結論を出させない
後で気が変わったでもいいので、現段階で説得が難しいとしたら、無理に返事をもらわずに引くことも大切です。見込みとして保留にとどめておくことも大切です。無理強いして希望通りの返事をもらっても意味がありません。スーッと心から出るような回答でなければ、説得は成功したと言えません。
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