【イシュー】の意味は? 使い方や関連用語なども紹介

2016年11月29日イシュー

ビジネス用語「イシュー」の意味とは

「イシュー」とは、ビジネス用語として社会人なら知っておくべき言葉です。一体、どのような意味を持つ言葉なのでしょうか。意味について説明しましょう。

「考えるべき・論じるべきテーマ」という意味

「イシュー」とは、「本質的な目的・議題」「考えるべき・論じるべきテーマ」という意味です。英語で書くと、「issue」となります。この場合の意味は、「論争点」「討論」「論点」「課題」「問題」などです。

「イシュー」の概念は、簡単に説明すると「とりあえずやってみよう」「やってみないとわからない」「やったところでどうなるかわからない」という行き当たりばったりな考え方ではなく、本質的な目的や課題、論じるべきテーマを検証しようというものです。

「issue」と「problem」の違い

「issue」と「problem」は、どちらも「問題」という意味を持つ言葉です。どちらかといえば、「issue」よりも「problem」の方が馴染みがあり、使用する人が多いと思います。しかし、場合によっては「problem」では意味が通じなかったり、誤解を招きます。

「problem」とは、「直接的に害のある問題」や「解決されるべき問題」という意味を持つ言葉です。解決しなければならないような深刻な問題について言いたい時は、「problem」を使います。

一方「issue」とは、「problem」よりも柔らかい表現になり、「向上する余地のある問題」という意味を持つ言葉です。「problem」と「issue」の意味の違いから、「issue」がどういった場面で使われるのか予想はつくでしょう。

「イシュー」の使い方とは

次は、「イシュー」の使い方について説明しましょう。ビジネス用語の使い方を間違えると、誤解を招くだけでなく、一人前の社会人として信用されません。信用を得るためにも、ビジネス用語はしっかり押さえておきましょう。

「イシュー」は名詞なので動詞が続く

「イシュー」は名詞です。そのため、「イシュー」の後に動詞を続けるのが、使い方として正解です。たとえば、以下のように使います。

■イシューを特定する

■イシューについての議論

企業やその議論によってイシューはさまざま。議論に参加する前には、必ずイシューを確認しておきましょう。何も知らないまま参加しても、話についていけず、知らない内に議論がどんどん進んでいってしまいます。

「イシュー」はなぜ必要?

「イシュー」という概念はなぜ必要なのでしょうか。「イシュー」がビジネス用語として必要とされる理由について説明しましょう。

問題の本質から外れずに考えるために欠かせない

「イシュー」の概念は、問題の本質をとらえ、その本質から外れずに考えるためには欠かせないものです。たとえば、「イシュー」として「営業部の業績」を挙げるのは間違いです。「営業部の業績」だと議論の幅が広くなりすぎるため、問題の本質とは言えません。「イシュー」とは「向上の余地がある問題点」という意味ですから、「向上の余地がある問題」を挙げるべきです。

この例の場合は、「営業部の業績」ではなく「営業部の業績を2倍にするにはどうすべきか」の方が望ましいです。後者の方が「本質的な目的・課題」「論じるべきテーマ」としてふさわしいですよね。このように「本質的な目的・課題」や「論じるべきテーマ」を特定することを、「イシューを特定する」と言います。

問題の本質から外れずに議論をするためにも、「イシュー」を特定しましょう。

「イシュー」の決め方とは

「イシュー」の決め方について、より詳しく説明しましょう。先ほどの例の中で「イシュー」の特定について少し触れましたが、「イシュー」の決め方はより複雑になります。「イシュー」はどのように決めるべきでしょうか?

問題解決のために「イシュー」を決める場合

本質的な問題点について考え、次に今本当にその問題に取り組む必要があるのか、今解答を出す価値のある問題点はどれかを決定します。

さらに自分自身の立場や役割を考慮した上で、より本質的な問題点はないのか、この問題点についての議論を今してもいいのか、明らかにすべきことは何かなどについて考えます。

コミュニケーションのために「イシュー」を決める場合

ここでのコミュニケーションとは、プレゼンテーションや論文作成を意味します。聞き手側の関心を引き寄せるためにも、「イシュー」を特定、決定するのは有効です。

聞き手は誰なのか、聞き手にはどのような人がいるのか、自分は何を論じるべきなのかなどを考え、「イシュー」を決定しましょう。

一度だけ自分に問いかけるのではなく、何度もしつこく問いかけた上で決定すべきです。「イシュー」について繰り返し考えることで、より本質的な目的・課題、論じるべきテーマに近づけるのです。

強引にでも仮説を立てる

「イシュー」を決めたら仮説を立てましょう。「営業部の業績はどうすれば2倍になるか」ではなく「人員を増やして営業部の持つ○○という強みを活かせば2倍になるのではないか」という感じに、より具体的な仮説を立てましょう。もちろん、仮説なので間違っていても問題はありません。強引にでも仮説を決めてください。

仮説を立てることによって、集めるべき情報や調べる範囲が絞られるため、効率的に作業を進めることができます。

なお、仮説が間違っていた場合は、仮説を見直す、あるいは「イシュー」そのものを検討し直す必要があります。

「イシュー」の関連語とは

最後に「イシュー」の関連語について説明しましょう。「イシュー」と一緒に覚えておくと、ビジネスで役立つこと間違いなしですよ。

「イシューツリー」

「イシューツリー」とは、フローチャートのように「イシュー」を繋げていったものを意味します。より本質的な「イシュー」を見つけるために、書き出した「イシュー」からさらに「イシュー」を考えて書き足し、それを繰り返していきます。

「イシュー」を特定する際にも役立つので、「イシュー」が見つからない時におすすめです。

「イシューブランディング」

「イシューブランディング」とは、企業戦略1つです。新しい製品やサービスを発表する前に、それらがどのような「イシュー」を解決してくれるのかを説明するという戦略です。

「イシュー」の説明→新しい製品やサービスを紹介する、という流れになりますね。「イシュー」を先に説明すると、それを解決させたいユーザーが確実に反応し、企業側はユーザーの囲い込みができるのです。

「イシュー」は「論じるべきテーマ」という意味があり効率的な議論をするのに必須

「イシュー」は「本質的な目的・議題」「考えるべき・論じるべきテーマ」という意味があり、議論を効率的にするのに必須です。プレゼンテーションや論文作成、新製品およびサービスの発表においても、「イシュー」の概念は有効になります。

より良い「イシュー」を決めるためには、一度自分に問いかけただけで完結させるのではなく、何度も何度も繰り返し問いかけてください。思考がまとまりやすくなるためにも、「イシューツリー」の作成をおすすめします。

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2016年11月29日ビジネス

Posted by BiZPARK