評価基準と評価規準という言葉の教育する場における違い
評価規準・評価基準とは教育の場で公平性を保つための手法
教師が生徒を評価する際、何の決まりごともなく好き勝手に評価をしては公平性を保たれにくいですし、もしかしたら教師の個人的な感情で評価を変えるなんてことにもなりかねません。そのため教育の場においては、あらかじめ評価の方法が決められています。現在は国内の公立校すべてで到達度評価という評価法を採用しており、この評価法における設定する目標や、判断の目安のことを評価規準や評価基準といいます。二つの言葉の違いを区別するために、評価規準は「のりじゅん」評価基準は「もとじゅん」などと呼ばれているようです。
生徒を評価する際の目標や判断基準となる
現在国内の公立校のすべてがこの評価規準や評価基準といった違いのある評価法である、到達度評価を採用しています。到達度評価は目標に準拠した評価方法で、あらかじめ目標を設定してどれだけ達成できたかで生徒を評価する方法です。この到達度評価を用いる際に設定する到達目標を評価規準といいます。それと違い、設定した目標をどれだけ達成できたかの判断となる目安が評価基準です。
評価規準と評価基準は言葉の意味に明確な違いがある
評価規準と評価基準、どちらも読み方は同じですが、漢字が違います。言葉の意味にも明確な違いがあります。前述のように、評価規準は評価基準と違い、評価する際に設定する到達目標を指します。たとえば学習の場でパソコンの習得度を評価する場合「パソコンで文字が入力できるようになる」や「パソコンでインターネットを使用できる」などの生徒に習得してもらいたい目標が評価規準です。
評価基準は評価規準をさらに具体的にしたもの
上記の例から言うと「パソコンで文字を入力できるようになる」という評価規準を設定した場合、生徒個々の習得度をはかるには「1分間に100文字入力できる」や「入力ミスが1割以内」など習得度を判断する目安となる基準がいくつも存在します。この判断するうえで目安となる基準を評価基準といいます。ざっくり違い言うと、評価規準はおおもとの目標で、評価基準はそのおおもととなる目標をさらに具体的にしたものという捉え方ができます。このように二つの言葉では言葉がもつ意味に違いがあります。
評価規準や評価基準があることで評価方法が明確になる
評価規準や評価基準を設けることで、評価方法が明確になるというメリットがあります。また評価方法が公開されることで、生徒自身もどれだけ目標を達成できているか確認ができ、目標を達成して自信がついたり、新たな改善点を見つけられたりするメリットもあります。ただ、そもそもの規準の設定方法や判断基準においては教師の考えによる違いが多いという問題点もあるようです。
教師によって評価の精度に違いが生じる
メリットも多いといえる評価規準や評価基準の設定ですが、問題点や課題もあるようです。というのも評価規準を設定する方法や判断となる基準を設ける際、教師の考えや方針に基づいて行われるケースもあるため、設定方法や評価の精度に違いが生じる場合もあるようです。改善に向け目標の設定方法を統一したり、評価の判断基準においての研修を行ったりといった工夫が求められています。
教師の場で使われる評価規準と評価基準は言葉が指す目標設定に違いがある
教育の場における評価規準と評価基準の違いについてみてきました。みてきたように評価規準という言葉は到達目標を指し、評価基準という言葉は目標がどれだけ達成できているかの判断の目安を指します。そのため読み方は同じですが、言葉のもつ意味には大きな違いがあります。そしてこれらの規準や基準を設けることで評価方法が明確になるというメリットだけでなく、設定方法の偏りや評価の制度において問題点も存在するようです。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません