新入社員が悩みやすい残業についての考え方
「残業」に対する認識とその現状
新入社員の悩みとしてよく聞かれる「残業」。新入社員は実際、残業に対して、どのように捉えているのでしょうか?
新入社員が欲しいのはプライベートの充実
公益財団法人「日本生産性本部」が入社から半年が経過した今年度の新入社員を対象に、以下の調査を実施しました。
「残業は多いが、仕事を通して自分のキャリア、専門能力が高められる職場」と「残業が少なく、平日でも自分の時間を持て、趣味などに時間が使える職場」の2つのうち、どちらを好みますか?
結果は、残業が少ない職場を好むという回答が過去10年間で2番目に高い70.1%となりました。約7割の人がプライベートの充実を望んでいるようです。
残業状況は企業により千差万別
多くの新入社員は業務が始まると残業についての悩みを持つようです。実際世間では残業がどのくらい起きているのでしょうか? これは一概に一括りにすることはできず、職種や職場環境によって大きく異なります。
時間が読める職種、1人あたりの業務ボリュームが増える少人数の企業、移動が多い、客に左右され業務時間が変わるなど様々です。では、共通して持つべき認識とは一体どのようなものでしょうか?
無意味な残業はしない意識を持とう
ここでは新入社員が共通して意識すべき「残業」の認識を学んでいきましょう。
残業が多い=優良社員ではない
多くの新入社員の悩みの種である仕事とプライベートの両立。残業が多ければ、それだけプライベートの時間が確保しづらくなります。そして、よく新入社員の声として聞かれるのが「新入社員は積極的に残業をすべき」というもの。これは必ずしも良い認識とは言えません。
残業が多い=優良社員ではありません。裁量労働制などの特殊な契約など一部を除き、残業が多い=残業代も多く発生します。短時間で効率良く結果を出す社員の方が優秀なのは当然ですよね。
新入社員の皆さんは、この点を心に留め、「無意味な残業はしない」という意識の元、業務に取り組みましょう。
周りの状況を見つつ確認を取る
とは言え、周りの先輩や上司が業務を続ける中、先に帰るのは何となく気まずさを感じてしまいますよね? ただ、先輩社員が新入社員の皆さんより多くの仕事を抱えているのは当然のこと。
そんな時はもんもんとした悩みをもっても仕方ありません。自分の業務が終了したタイミングで、周りの状況を見つつ、先輩に「何かお手伝いできることはありますか?」と確認しましょう。協力して業務を遂行する意識は持つべきですが、先に帰ってはいけないということは決してありません。
悩みが出てきたら早めに相談しよう
新入社員の皆さんの中には、一生懸命に取り組む余り、心身ともに疲れ果て体調を崩してしまうことも少なくないようです。そんな悩みが出てきてしまった時は無理せず相談しましょう。
時には仲間に頼ってもいい
新入社員のうちは、業務に慣れるまで多くの苦労があるでしょう。さらに、長時間の残業や休日出勤が発生した場合、疲労が溜まり体調不良を引き起こす要因となり得ます。
真面目で一生懸命な性格の人ほど、うつ病など心の病気になりやすいのも事実。もし、調子がおかしいと悩みはじめてしまった時は、ガマンするのではなく、上司や先輩など仲間に頼りましょう。
対価をもらっている以上、その責任を果たすのは当然ですが、1人で悶々と悩みを抱えてはいけません。健康でなければ、今後活躍することもできなくなってしまうのですから。
相談すべき相手を把握しておこう
信頼できる上司や先輩がいる場合は問題ないですが、もし無理難題を言ってくるような人である場合、相談したところで解決に至らない事例も少なくありません。会社側で相談窓口を紹介していない場合は、厚生労働相が運営する「総合労働相談コーナー」という窓口があることを覚えておきましょう。
ここでは、労働に関するあらゆる悩みに対して、専門の相談員が答えてくれます。各地にコーナーが設けられているため、困った時の救世主となるでしょう。
新入社員の悩みである残業は多いのがいいわけではないが積極的な姿勢を
結論をまとめると、無意味に残業する必要はありませんが、周りへの配慮と積極的な姿勢を持って取り組むことが重要と言えるでしょう。ただし、法律を犯すような長時間残業を迫られたり、体調を崩すほどの状況に陥った時は、早めに相談することを心掛けましょう。
くれぐれも1人で悩みを抱えるのは良くありません。健康的で充実したビジネスライフを送れるよう、このような意識を持って業務に取り組んでみてくださいね。
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