アメリカの401kと確定拠出年金の違いについて
401kは従業員が掛金を出すが確定拠出年金は会社が掛金を出す
確定拠出年金という言葉を聞いたことがあるけれど、よくは知らないという人も多いですが、日本の確定拠出年金制度はアメリカの制度を参考にして作られたものです。確定拠出年金は簡単にいえば年金の運用を自己責任ですることですが、アメリカの401kとは色々な点で違っています。アメリカの401kは従業員が掛金を出す、日本の確定拠出年金は会社が掛金を出すという点がその一つです。
401kは歴史が古く100兆円を超える規模で運用されていることがポイント
アメリカの401kは歴史も古く、1970年代にその基礎が形作られました。当初の401kの目的として景気低迷を打開するために老後資金の不安を解消して企業への忠誠心を養わせるために401kが導入されたのです。アメリカの401kは規模も大きく、100兆円を超える規模で運用されており、経済に与える影響が強いという点もポイントです。
401kは運用に失敗すると年金額が下がることが重要
確定拠出年金以外にもアメリカには国による社会保障が存在します。掛金は税金として給料から天引きされるのですが、受け取れる年齢は67歳と決まっています。それより早くもらいたい際には62歳の時点で割引された年金が受け取れます。この社会保障と401kの違いは安定性です。社会保障では確実に決まった額が受け取れますが、401kは運用に失敗してしまうと大きく年金額が減ってしまいます。
アメリカの401kはよりリスクの高い商品に投資されやすい
おまけにアメリカの401kはその運用を株や債権などに投資していますから、経済成長次第では大きく年金額が減ってしまうことにもなるのです。引退する時期によっては恐慌と被ってしまい、大きく年金額を減らしてしまうというリスクもあります。こういったリスクは日本の確定拠出年金でも同様ですが、アメリカの401kはよりリスクの高い商品に投資されやすいということはポイントです。
401kは様々なものが差し引かれ60%程度しか解約時には受け取れない
アメリカの401kは解約が簡単に出来ないようになっています。解約時には基本的に401kの口座から連邦所得税、州の所得税、それに加えてペナルティーの口座金額の10%が引かれます。そのため基本的にそれまで払ったのに60%程度しか解約時には受け取れないという点は押さえておきましょう。これは経済恐慌時などに余りに多くの人が口座を解約してしまうと、401kで投資している株や債権の暴落を更に深めてしまうという理由があります。
確定拠出型年金とは異なりアメリカではしっかりと定着している
そんな401kですが、アメリカではしっかりと定着しています。401kがあることで自社株に投資してもらいやすくもなりますし、転職が盛んなアメリカではポータビリティがある401kは便利であるという点もその一つです。まだまだ日本では前途多難な確定拠出年金ですが、アメリカの制度のように定着するかどうかはこれからが見どころです。
アメリカの401kと確定拠出年金の違いは元は参考にして作られたが掛金を従業員が出すという点で異なる。
アメリカの401kと確定拠出年金の違いについてご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。日本の確定拠出年金はアメリカの401kを参考にして作られましたが、アメリカの401kは掛金を従業員が出すという点で違っています。アメリカには401k以外にも社会保障があり、401kは年金額を大きく減らしてしまうというリスクがあることにも注意しましょう。解約が難しい点もポイントです。
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