退職願・退職届をメールに添付して送るのは有効なのか
退職願・退職届はメールに添付して送るのはアリ?
退職願、退職届をメールで送りたいと考える人が増えています。最近のビジネスシーンでは、メールでのやり取りが主流になりつつありますから、メールで退職願や退職届も送ってもいいのでは?と思いますよね。
退職願をメールで送るのは失礼だと考える上司は多い
実際、最近では退職願や退職届けの提出を、電子メールで送る人も増えてきました。しかしながら、メールで退職願や退職届を送るのを失礼だと考える上司の方もまだたくさんいます。
この記事ではまず、退職願をメールで送るのはそもそも有効なのかについて説明します。
会社の同意がない場合はメールで退職願を送るのはNG
そもそも退職願は、従業員のほうから会社に対して「退職させてほしい」と願い出るものです。文面にもよりますが、あくまでも願い出るものである以上は、会社側が退職願を認めなければ退職できません。つまり会社との雇用契約を終了させることはできません。
このため、受け取った会社側で同意が得られないならメールで退職願は送るのは実質無意味なものになります。ただし、これは退職願が手書きで提出された場合でも同じです。
退職願は「お願いするもの」なのでメールで送ると失礼にあたる
退職願はメールにせよ手書きにせよ、会社に退職を願い出るものですので会社が認めなければ効力がない文書です。退職願を認めてもらうためにも、メールで送るのは得策ではありません。
あまり失礼な方法では退職願をださないほうがよい、ということになります。相手によっては認めないと強く言ってくる場合もあるでしょう。メールで退職願を送るのは、明らかに自分の退職が可能である場合が良さそうです。
ただし退職届の場合はメールで送るとしても効力を発揮する
これに対して退職届は、従業員の側から一方的に雇用契約の打ち切りを通告するものですので、その通告が会社に届けば効力を発揮するということになります。ですから、あくまでも法律的な点からみれば、退職届はメールで送る場合も退職の効力を生じる、ということになるでしょう。
しかしながら、社会人の退職として常識に従って手続きすることも重要です。就業規則や雇用契約書に退職の手続きが定めていれば、それに従うことをおすすめします。
メールで退職願を送る時はタイトルに「退職願」と明記する
では実際に、電子メールで出す退職願の書き方を説明します。電子メールの特徴は、タイトルが本文と別に入力できることですので、ここに「退職願」と記載するか、そうでなければ「退職願を提出します」というようにして、本文や添付ファイルで退職願と書き出せばよいでしょう。本文は後述します。
退職願・退職届をメールで送る場合の例
メールで退職願を送る場合、書き方は次の通りになります。
「私こと、このたび一身上の都合により、来たる平成27年12月31日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。」
このあとに、提出日・所属部署・氏名と、宛先である会社名・上司や代表者名を記載します。一般のビジネスメールのように、宛先が冒頭に来てもかまいません。
退職届をメールで送るなら、本文は以下の通りです。
「私こと、このたび一身上の都合により、来たる平成27年12月31日をもって退職いたします。」
日付や宛先の記載は、退職願と同じです。メールで退職願、退職届を送る時の参考にしてください。
退職願をメールで送るのは避けるべきだが退職届は問題なく有効となる
退職願・退職届をメールに添付して送るのは有効なのかについて、説明してきました。
退職願は会社に退職を願い出るものであるため、会社に認めてもらわないと効力がありません。これに対して退職届は会社に届けば雇用契約を終了させる効力を持つため、退職届のほうがメールに添付での提出に向いている面を持っています。
メールでの退職願の提出は簡単すぎて失礼にあたると考えられたり、そもそも会社が定める退職への手続に従っていないという可能性もあります。
メールに添付して退職願を提出するのはできるだけ避けて、会社が手続きにどうしても協力してくれない場合などにやむを得ず行うにとどめたほうがよいでしょう。
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