退職したら追い出される?気になる社員寮問題【ケース別】
退職したら社員寮から追い出される?
「退職したら社員寮から追い出されるのか」という疑問は、社員寮を使おうとしている方にとっては気になるところですね。社員寮に住んでいる人は、万が一会社をクビになったり、自ら辞めた場合には即出ていかなくてはいけないとしたら、非常に困るので、前もって知っておきたいところですね。
社員寮について直接規定する法律はない
社員寮がある会社は多いのですが、退職したときにどうなるかは、法的にきちんと決められている訳ではありません。実は社員寮や社宅などについては直接規定している法律がないのです。
”会社が定める規則”か”借地借家法”に従う
もしあなたが社員寮を使う場合、社員寮を「どのようなルールで利用すればよいのか」「退職した時はどうするのか」という疑問は、会社が定める規則、または普通に大家さんに借家を借りる場合の借地借家法などに沿うことになります。注意しておきましょう。
「借地借家法」適用のケースでは即追い出される?
まずは、借地借家法のケースに該当する場合から見ていきましょう。「借地借家法」とは、一般の借家などに適用されるのと同じ法律になります。
もしあなたが社員寮や社宅などを使っていて退職しなくてはならない場合、たとえ住んでいるのが社員寮などであったとしても、普通に大家さんから借りるように、その場所での相場と同じくらいの家賃を支払っている場合は「借地借家法」が適用されます。
即立ち退きで社員寮を追い出されることはあまりない
「借地借家法」というものは、一度契約を結べば住んでいる人の権利が、かなり認められます。正当な理由が無い場合以外は立ち退き命令などはできないようになります。
また理由があったとしても半年前の予告が必要となるのです。ですから、社員寮でも相場位の家賃を支払っているとしたら、雇用契約が終了しても「即立ち退きで出ていきなさい」ということはできないケースが多いようです。
「借地借家法」が適用されないケースでは即追い出される?
次に「借地借家法」が適用されないケースを見ていきましょう。上記のように「借地借家法」適用の場合は、即追い出される可能性はまずないのですが、福利厚生の大変充実している会社は要注意です。そのような会社では、通常そのあたりに住めば7万円くらいかかるはずなのに、社員寮の費用がたったの一万円で済むという場合もあるようです。
こういったケースでは、上記の「借地借家法」適用とはならず、労動者が会社にかなりの恩恵を受けていることになります。この場合は残念ながら借地借家法の適用は受けられません。会社はもし社員が退職した場合には、「次の人がすぐに入ってくるから」という理由で、社員寮から出ていくことを要求してくることもあるようです。
最低でも1~2カ月、普通は半年程度の猶予がある
しかし、借地借家法が適用されないタイプの社員寮に住んでいる人も安心して下さい。実は借地借家法が適用されない場合でも、「次の日からすぐに出ていってください」と即立ち退きを要求するのは駄目なようです。
会社は社員が退職したとしても、最低でも1~2カ月、普通は半年程度前に社員寮を出ていくように言う必要があります。ある程度の猶予期間は設けてくれるので、いずれは出ていかないといけないにしても、その準備をするための時間はくれるようです。
退職しても社員寮を即立ち退きで追い出されることはあまりない!
いかがでしたか。退職したら社員寮から、追い出されるのかという疑問は解消されましたか?一般的に会社を退職すれば、社員寮や社宅も出ていかなくてはいけません。しかし、社員寮から退職と同時に即追い出されることはあまりないようです。社員寮に現在住んでいて退職を考えている人は、まずは自分の社員寮が借地借家法が適用されるタイプなのか調べることから始めてみましょう。
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