フォーマルスーツとは?各種スーツの特徴と違い
スーツにも様々な種類がある
スーツと単に言っても、そこには様々な種類のものがあります。ワイド・タイトといった、シルエットに関する違いや、シングル・ダブルといったボタンの違いなどスーツ事に特徴があり与える印象が異なってくるのです。
シーンに合わせたスーツ選びが必要
スーツを選ぶ際は、サイズが自分に合っているかというのはもちろんのこと、「どのような場面で着るのか」という部分が一番大切だと言えるでしょう。どのようなシーンでも共通していることは“清潔感”ですが、その他の部分は場面次第。結婚式ならば“上品さ”、葬式ならば“慎ましさ”といった周りに与えるイメージを考慮しながらスーツを選ぶべきなのです。
ビジネス・フォーマルといった正式な決まりはない
日本では、ビジネススーツ・フォーマルスーツ・リクルートスーツといった呼び方でそれぞれの種類が分けられた名称になっています。しかしながら、これらの種類に正確な区分はなく“あくまでイメージ”の問題として分けられ小売店などで販売されていると覚えておくといいでしょう。
ビジネススーツ(リクルートスーツ)
では、日本で一般的な区分がされているビジネススーツとフォーマルスーツ、それぞれの特徴について紹介します。
まず最初に知っておいて欲しいのが「リクルートスーツ」と呼ばれているものもビジネススーツと同じだということ。ビジネススーツの中でも、シンプルで就活の際に好印象を与えやすいタイプのものをリクルートスーツと呼んでいるだけで、一般のサラリーマンがリクルートスーツのようなスーツを着ていても何ら問題はないという訳です。
①シンプルなデザインのものが一般的
やはり、ビジネスで使うものなのでシンプルなデザインのスーツが多いです。おしゃれという観点も必要ですが、ビジネスシーンにおいては清潔感が大切。
こだわったデザイン性の高いものよりも、シンプルで誰にでも好印象を与えるデザインのものが多いです。
②シングルタイプのものが基本
また、スーツには“シングル・ダブル”という二つの種類があります。シングルとダブルの違いはボタンの配列にあり、前ボタンの配列が一列のものはシングル、二列のものがダブルです。
どのようなシーンでも、シングルタイプが一般的とされており、特にビジネススーツで着用するならシングルタイプのことが多いでしょう。ダブルスーツは、面積が大きいため太った方や、身体の大きな方があえて着用する場合もありますが少し高圧的で“トラッド”な印象を与える可能性があるので選択の際は注意が必要です。
③女性の場合はパンツタイプ・スカートタイプとそれぞれ
女性の場合は、スーツでもパンツタイプとスカートタイプのものどちらかを選ばなくてはなりません。それぞれのタイプで、与える印象が異なりますので職種などによって選択を考えるべきです。
・ パンツタイプ:アクティブ、大人、強めといったイメージがある。営業職など外回りが多い職種向き。
・ スカートタイプ:フレッシュ、女性らしい、真面目といったイメージがある。事務職等のオフィスワーク向き。
このように、それぞれイメージが異なるので狙いに合わせてスーツのタイプを決めましょう。新卒や就活性の方は、フレッシュなイメージを与えるスカートタイプがおすすめですよ。
フォーマルスーツ
続いて、フォーマルスーツと呼ばれる種類のスーツを紹介します。この、フォーマルスーツは認識が非常に曖昧です。しっかりとした知識をつけ、マナー違反にならないように気をつけましょう。
①「略礼装」と呼ばれるいわゆる礼服
日本には、フォーマルスーツ=礼服という認識が深く根付いています。おそらく冠婚葬祭で、黒のスーツを着ることからこの考え方が広まったのでしょう。しかし、本来黒のスーツというのは略式の礼服“略礼装”とされており礼服のなかでは最も格式が低いものなのです。ただし、結婚式は白いネクタイ、葬式の際は黒いネクタイなどネクタイの着脱のみで様々なシーンに対応できる便利なものであることから、現在はフォーマルスーツ=礼服といっても問題はないのです。
②結婚式や葬式などフォーマルな場面で着るもの
フォーマルスーツという名前がつくくらいですので、フォーマルな場面で着るものになっています。結婚式や葬式といった冠婚葬祭の場面で“礼服”として着ることがほとんどでしょう。
しかしながら、本来は略礼装とされていフォーマルスーツ。結婚式参列ならば、フォーマルスーツで良いですが、乾杯の挨拶を行うなどする場合は略礼装よりも格式の高い服装をすべきなのです。
③本物の”礼服”はタキシードやモーニングと呼ばれるもの
本来、礼服は略礼装・準礼装・正礼装の3つに分かれています。
略礼装:いわゆるフォーマルスーツ
準礼装:昼はディレクターズスーツ・夜はタキシード。結婚式で乾杯の挨拶を行う方はこの準礼装の場合が多いです。
正礼装:昼はモーニングコート・夜は燕尾服。結婚式でも両家親族の両親が着用するとされています。
④一般認識として”濃い黒”のブラックスーツ
ただし、先にも述べたように現在の認識であれば礼服としてフォーマルスーツを着用して問題はありません。礼服とされるフォーマルスーツは普通のスーツよりも“濃い黒”のブラックスーツ。ビジネスで使っている黒いスーツとフォーマルスーツの黒を見比べれば、その差は一目瞭然。同じ黒だからといってビジネスで使っているスーツを着ていくと、周囲との違いに恥ずかしい思いをしてしまいますので注意しましょう。
フォーマルスーツはどうやって選ぶべき?
毎日のビジネススーツとは異なり、着用するシーンの限られるフォーマルスーツ。購入の際は何を基準にして選べば良いか迷ってしまいます。ここでは、フォーマルスーツを選ぶ際の考え方を紹介しますので参考にしてみてください。
①少なくとも5年以上着ることを考えて選ぶ
そもそも、フォーマルスーツを事あるごとに買い替えることはしないものです。一度購入すれば、5年〜10年着てもおかしくないものです。
長年一着のスーツを着なくてはならないことを考えると、サイズ選択のミスは致命的ですよね。たとえサイズがあっていたとしても、短すぎるフォーマルスーツはよくありません。最近のスーツはタイトなものが流行です。ですが、必ずしも数年後の体形がまったく同じとはいえないでしょう。今着ても窮屈ではない程度のサイズを選びましょう。サイズが大きすぎるのも締まりがなく見えてよくありません。
②デザインはシンプルなものを選ぶ
また、デザイン性の高すぎるフォーマルスーツにも注意が必要です。トレンドであれば、寛大な目で許されるようなデザインであっても、数年後流行が去ったらどうでしょう?奇抜なフォーマルスーツを着用して冠婚葬祭の場にいたら、周りから白い目で見られてもおかしくありません。 そういったことにならないよう、シングルタイプのシンプルなブラックスーツを選びましょう。
【シーン別】フォーマルスーツの着こなし方【メンズ編】
では、最後に男女それぞれのシーン別にフォーマルスーツの着こなし方を紹介します。こちらで紹介する着こなし方はあくまで一例ですので、参考にして自分が一番良いと思った着こなし方を考えてみてください。
①葬式の場合
葬式は、厳かな雰囲気の中行われるため控えめな着こなしをするのが鉄則。ブラックスーツであれば、シングルタイプでもダブルタイプでもどちらでも構いません。
インナーとして白シャツに黒無地のネクタイをつけてください。靴は、金具や装飾が施されていない黒の革靴を選びましょう。
②結婚式の場合
結婚式は、新郎新婦との関係性によって着こなしは変化してきますので、ここでは一般の参加客として参列する場合の着こなしを紹介します。
ここでも、フォーマルスーツの色は基本的に無地の黒が定番。ベストを着るなら、ジャケットと同じ色かグレーが良いでしょう。無地の白シャツに、明るい色の白、もしくはシルバーのネクタイを合わせましょう。
靴はプレーントゥタイプや、紐のついたストレートチップの革靴選べば間違いありませんし、品もよく感じられます。
③卒業式の場合
大学の卒業式などでフォーマルスーツを着る場合は、暗い印象にならないようにカジュアルにアレンジしてもいいかもしれません。
ポイントとなるのはアイテム選び。基本となる黒いフォーマルスーツに、シャツやネクタイなどで明るくキレイな色のモノを選んでみましょう。カラーシャツはやりすぎですが、薄いブルーなど清潔感のあるアイテムでしたら、変に目立たないでオシャレな印象を与えるでしょう。
大学の卒業式などでフォーマルスーツを着る場合は、暗い印象にならないようにカジュアルにアレンジしてもいいかもしれません。 ポイントとなるのはアイテム選び。基本となる黒いフォーマルスーツに、シャツやネクタイなどで明るくキレイな色のモノを選んでみましょう。カラーシャツはやりすぎですが、薄いブルーなど清潔感のあるアイテムでしたら、変に目立たないでオシャレな印象を与えるでしょう。
【シーン別】フォーマルスーツの着こなし方【レディース編】
続いて、女性のフォーマルスーツの着こなしを見ていきましょう。女性ですと、スーツ以外の選択肢もありますのでスーツにするかドレスにするかといったチョイスから考える必要があります。ここでは、スーツの場合を見ていきます。
①葬式の場合
女性の場合も、黒という色を基調にした着こなしが鉄則。黒のワンピース、フォーマルスーツなどを選んでください。肌をみせるというのが基本的にはNGとなりますので、夏場の式であっても黒のストッキングを着用しましょう。靴も黒でツヤのないパンプスが一番です。太めで、あまり高くないヒールのタイプを選びましょう。
②結婚式の場合
女性は結婚式の際に、ドレスを着ることが多いですがフォーマルスーツを選択し得も問題はありません。ただし、少し高級感をイメージした着こなしにしないと暗い印象になってしまいますので注意が必要です。
まず、スーツの色は黒・白・薄いピンクなどを避けましょう。主役である花嫁のウエディングドレスと色がかぶらない、明るい色のものを選んでください。アクセサリーは、基本的にパールのものが良いでしょう。靴は、パンプスタイプのモノを選び、高めのヒール(5cm以上が目安)にすると華やかな印象が増しますよ。
③卒業式の場合
女性は、大学の卒業式などで袴やドレスを選択することが多いですが、格式高くフォーマルスーツを選択するのもアリだと思いますよ。その際は、喪服のような暗いイメージを与えないようにアクセサリーなどで上品感を出しましょう。襟のフリルなどをつけるのもいいですね。スカート・パンツどちらでも問題はありませんがスカートタイプの方が格式高い服装だとされています。
フォーマルスーツなど各種スーツの違いを把握して場面に応じた着こなしを!
ビジネススーツやフォーマルスーツなど、様々な種類のスーツの特徴と着こなし方について紹介しました。
スーツ選びは、シーン事に合わせるのが一番大切です。どのような場面なのか?冠婚葬祭であれば、主賓との関係性はどのようなものか?など、あらゆる要素を考慮してスーツと着こなしを選ぶようにしましょう。
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