就活に失敗し孤立するフリーターやニートの進化版「SNEP」とは
フリーターやニートの進化版SNEPの概要
『SNEP』とは「solitary non-employed persons」の頭文字をとったもので、日本語にすると、「孤立無業者」という事です。命名したのは、東京大学社会科学研究所の玄田有史教授です。
2000年代に入ってから、仕事をしない、社会や人とあまり関わらない人が増えているとの指摘をして、孤立無業である事が、結果的に生活保護受給や生活困窮者の増加につながっているとの見解を示しました。
ニートやフリーターとの違いは?
ニートという言葉は既に常用語としても用いられているので、一般的ですよね。ニートの定義は34歳以下であるのに対して、SNEPは59歳以下まで含まれているのです。
フリーターと呼ばれる人達は基本的にアルバイトなどの仕事をしている人を指し、ニートは仕事をしないものの、友達や仲間との交流は大切にしているケースもあります。
では、SNEPとニートやフリーターとの違いはなんでしょうか?
SNEPはニートやフリーターと違い「人と交流しない」のが特徴
SNEPは、仕事をしないのはもちろんの事、人との交流そのものをしないという特徴があります。同居している家族がいる場合であれば、家族とだけしか交流をしません。一人暮らしとなれば、完全に孤立してしまっている状態を指します。
睡眠時間も長く、基本的には無気力。インターネットを積極的にするでもなく、テレビと向き合う時間が長いのが特徴です。
SNEPだけではなくコミュニケーション障害も増えている
若者で、人との交流を苦手とする人も増えています。「コミュニケーション障害」という言葉も生まれ、最終的に引きこもりになってしまうケースが多いと言われているのです。
携帯電話やネットの普及により、リアルな社会で人との交流する機会は減ったと言われ、ネットやSNSを通じての交流はあるものの、実際に対峙しての会話を苦手とする人が増えているのが現状です。
「初対面で何を話したら良いのか解らない」という人、あなたの周りにも居るのではないでしょうか?
就活失敗がきっかけでとSNEPになってしまうケースも
就職活動をしている学生で、就職が決まらないまま学校を卒業してしまう「就活失敗」の方が、そのままSNEPになるケースが増えています。
人との交流を苦手としている為に、就職活動も上手く進まず、卒業後にアルバイトなどの仕事もせず、就職した友達に負い目を感じてSNEPになり、孤立してしまうというケースが一般的です。
SNEPにならないためにも期間を空けずにアルバイトを行うべきである!
もし、就活失敗をしてそのまま卒業時期を迎えてしまったとしても、SNEPにならないためには、期間を空けず就職活動やアルバイトを行うべきでしょう。
SNEPの一番の問題は孤立なのです。SNEPはここ10年で2倍に増加しており、社会から孤立しないためにも「就活失敗」にめげず、積極的にアルバイトや就職活動を行いましょう。
実はあなたも予備軍!? SNEPにならないための対策とは?
SNEPは日本全国に162万人以上いると言われています。現実でも、ネット上でも人と交流をしない生活が続くと、生活自体が消極的になってしまいます。
では、具体的にSNEPにならない為には何が必要で、どんな対策があるのかみていきましょう。
積極的に外にでることを意識する
基本的にはSNEPは自宅で過ごす時間が非常に長く、外部との交流が極端に少ない為、周りからも発見されにくい特徴があります。
そうした特徴がある為、まず最初の対策としては「積極的に外に出る事」から始めるべきでしょう。
すぐに人との交流ができずとも、散歩をしたり、スーパーなどに出かけたり、体を動かしたりと、お金をかけずにできる事から始めましょう。
コミュニケーションが苦手である事を克服する
SNEPの最大の特徴は、人とのコミュニケーションを取らないという点にあります。世の中にはこれだけたくさんの人が居るのですから、会話をしての情報共有、時間の共有ができないのは非常に痛手です。
実際に目の前に対峙してのコミュニケーションが苦手であれば、ネットやSNSを通じての交流から始めましょう。
メールやSNSなどで「ひさしぶり、元気?」の一言を送るだけで、大きな一歩です。
SNEPを抜け出すためには「人との交流」が一番!
最終的にSNEPを抜け出すには、やはり何らかの仕事や、ボランティアなどに着手するのが一番でしょう。それは若者であっても中高年であっても同じようにいえるでしょう。
無職の期間が長くなれば長くなるほど、人は不安になって無気力になってしまいますよね。そうした状態を防ぐには、週に1度でも2度でも良いので、アルバイトやボランティアの時間を作る事です。
誰かと会って話をしていれば、情報交換をする事ができます。そこから新しい何かが生まれる可能性はたくさんあるはずです。まずはできる事から始めましょう!
SNEP最大の特徴は人と交流しないこと!就活失敗してもアルバイトや就職活動を継続しよう!
フリーターやニートの進化版として知られている『SNEP』ですが、少しの工夫をする事で防ぐ事は十分に可能です。就活失敗のまま卒業を迎えてしまった場合でも、下を向かずに前向きな気持ちを持ち続ける事が大切です。就職活動やアルバイトを続けて孤立を避けるのが大事ですよ!
人との交流が苦手という人も、身近なできる事から始めてみませんか?無気力な毎日を脱出していきましょう。
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