リーダーに求められるマネジメントスキル「チームビルディング」とは?
チームビルディングは、リーダーの必須マネジメントスキル
リーダーに求められるマネジメントスキルには、個々のメンバーを適切に指導し、能力を伸ばす「コーチング・スキル」や、チーム全体の進む方向を常にコントロールする「ファシリテーション・スキル」などがあります。「チームビルディング」も、そうしたマネジメントスキルの1つです。
定義としては、「チームが一体となって目標やゴールをめざして進んでいくための、組織作りのスキル」、あるいは「メンバーが個々の能力を発揮できる環境を整え、かつ、チームとして目標に近づいていくために、全体をまとめるスキル」ということになります。より簡潔に表現するなら「強いチーム作りのためのスキル」と言っていいでしょう。
つまり、個々のメンバーが十分にその力を発揮しつつ、チーム全体の目標を正確に把握し、まとまり、じゅうぶんな成果を挙げられるようにマネジメントするのが、リーダーに求められるチームビルディング・スキルなのです。
チームをまとめるための「共有」と「共感」
では、実際にチームをまとめるために必要な要素は何か。それは「共有」と「共感」です。リーダーとしてチームビルディングを実践する際に、まず考えなければならないのが、メンバー全員が情報を共有し、それぞれの仕事を進めながら、常にお互いの仕事についての共感を得られるような組織作りをすることです。
情報の共有なくしては共感は生まれず、まとまったチームにはなりえません。共有すべき情報は、「チームとしての明確な目標・目的」という基本的なものから、「個々のメンバーの役割りや仕事の進捗状況に関する情報」という、チームの「人間」に関係するもの、さらには「チームで仕事を進める際に有益な、社内や社外の情報」など、さまざまあります。
チームの目標や目的を、すべてのメンバーが正確に把握できていなければ、チームビルディングはそもそも成り立ちません。また、個々のメンバーが互いの仕事の状況を把握することができなければ、チームとしてまとまりようがないのです。
チームビルディング・スキルを身につけるために必要な「目」
リーダーとしてチームを上手にマネジメントし、「強いチーム」を作る際に必要となるのが、「複数の目」です。「大きな目」で常にチーム全体を掌握する。同時に「小さな目」で、個々のメンバーの動きを観察、把握する。これがリーダーがまず持たなければならない「2つの基本的な目」と言っていいでしょいう。
さらに、3つの時間軸でものごとを考察する「目」も必要になります。それは「仕事を振り返る、過去を見る目」、「現在の状況を、最新の情報によって把握する、今を見つめる目」、そして、「目標・目的を達成するために、今後行うべき行動について考える、未来を予想する目」の3つです。
これらの複眼はリーダーのみならず、すべてのビジネスパーソンに求められるものと言っていいでしょう。ただ、現実にこうした複眼を持って仕事をしているビジネスパーソンは稀です。しかし、リーダーとしてチームをまとめるチームビルディング・スキルには、こうした複眼が不可欠な要素なのです。
「チームをまとめようと考え、強いリーダーシップを発揮する」のではなく、「チームが自然にまとまるようにマネジメントする」のが、チームビルディングのあるべき姿と言っていでしょう。
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