新入社員が報連相したくてもできない理由
こんな些細なことまでホウレンソウ?
ホウレンソウが会社を強くするであるとか、ホウレンソウで怖いもの無しであるとか、とにかくなんでもホウレンソウしろと新人研修では上司から言われていも、いざ配属先では上司は暇なわけではなく、むしろ忙しくしていたりするわけです。すると新入社員としては、こんな些細なことまでホウレンソウをして上司に手間をかけさせていいものなのか、まずはそこで気を使うことになります。
まして一度ならず「そんなことは君が判断して自分でやっておけよ」などといわれようものなら、次回からはホウレンソウ以前に何をホウレンソウして、何は割愛すべきかを新入社員なりに考えざるを得なくなります。これがホウレンソウをしたくても出来なくなるきっかけであり理由です。
自分で判断して来た習慣が邪魔をする
新入社員といえども、社会に出るまでには様々な社会経験も積んでいれば、そもそも高等教育機関で思考訓練を経て来ているわけです。つまり自分で判断をする習慣は十分身に付けて来ています。
ところが会社で強要されるホウレンソウには、自分で判断させない側面があることも確かです。自らの判断で意思を決定し、行動して来た経験を持つ者にとって、ホウレンソウは馬鹿らしく映ることもあれば、そもそも必要性さえ疑ってかかられても不思議ではありません。まして上司が適切な判断を下していないと判断すればこの傾向は一段と強くなります。徐々にホウレンソウが出来なくなっていく理由であると考えられます。
実際ホウレンソウには、社員に自分でものを考えなくさせるマイナス面があることは思い致す必要があるように思います。
なにが何でもホウレンソウは時代遅れ
ホウレンソウには、管理する側には都合がよくても、される側にとっては必ずしも成長を促すものではない面があることは、理解する必要があるように思います。
いわれたとおり、報告・連絡・相談さえ怠らなければ、たとえ失敗しても責任が軽減されるのなら、こんなに楽なことはありません。
動物を飼った経験のある人なら分かると思いますが、犬や猫でさえ必ずしも甘いだけの飼い主には懐きません。自らの成長を考えて時に厳しくしつける飼い主にこそよく懐きます。
まして人間である新入社員もそれと同じで、ただいたずらに何でもホウレンソウしろでは、なかなか素直な命令形にはならないのではないでしょうか。
ホウレンソウをしない、出来ない理由をしない部下の側にだけ求めるのではなく、ホウレンソウそのものについて思いを致す必要もあるように思います。
ホウレンソウをしない、もしくは出来ない新入社員、部下にはしないだけの理由があります。ホウレンソウが会社を強くするといわれた時代は、すでに過去かもしれません。今一度ホウレンソウそのものを考え直す必要があるのかもしれません。
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