郵便物の親展とは?社会人なら知っておくべきマナー
親展は本人が開封すべき郵便物に記載される
郵便物に朱色で親展と記載されている意味は、宛名である本人のみが開封してくださいという意味です。本人以外の人に公表されるべきでない個人情報や機密性の高い内容が記載された重要文書の送付などの際に、親展で郵便物が送付されます。郵便物が親展として発送される場合、定型内であれば追加料金が不要であり、通常の郵便物として配達されるのです。
受取人が特定される信書とは書類内容が違う
郵便物の親展は受取人が特定されていることから、信書と同じだと認識されている場合があります。親展は受取人に開封のみの開封を依頼するものであるので、書類の内容まで限定されていません。しかし、信書に該当する郵便物は、郵便法及び信書法によって定められており、郵便物の差出人の意思によって事実を伝える文書や書類が該当します。信書の一例として、税金に関する通知書や結婚式の招待状などが挙げられます。
親展の正しい記載位置は切手の下
郵便物に親展を記載する正しい位置は、一般的に切手の下です。一般の郵便物に赤字で親展と手書きで記載して送付するのも可能ですが、通常はシャチハタを使用します。これは、速達の場合を除き、赤字で郵便物に文字を記載するのが禁止されているからです。したがって、役所や企業からの親展の郵便物は、手書きで親展と記載せず、あらかじめ朱色で記載された封筒を利用しています。
郵便物を閉じる際は〆を使う
親展で郵便物を出す場合、受取人以外の人が間違って開封しても分かるように、封筒をとじる際に封字を記載します。封字とは、封筒をとじた証明であり、〆を使うのが一般的です。〆以外の封字として使用されるのは、緘、締、封、寿、賀、蕾などがあります。一般的な〆以外の封字だけでなく、郵便物の内容に応じて封字を使い分けましょう。
郵便物を親展で発送する方法は特に決められていない
親展の郵便物を発送する方法は、日本郵便の定形郵便、定型外郵便、レターパック、EMS、スマートレター、ミニレター、佐川急便の飛脚特定信書便があります。郵便物が親展であるという理由から、決められた発送方法はありません。日本郵便の定形郵便であれば82円で送付できるので、送料を安く抑えられます。佐川急便の飛脚特定信書便で親展の郵便物を発送する場合、郵便物のサイズと重量と送付先によって送料が異なり、最も安い送料は1,026円からです。
書類内容が信書であるか確認して発送する
親展の郵便物が信書に該当する場合は郵便法に基づき、総務省が送達を認めている日本郵便あるいは郵便配達業者のみに限定されています。信書に該当する郵便物がそれ以外の業者によって送達される場合には、郵便法第4条に違反するとみなされ、3年以下の懲役または300万円以下の罰金となるのです。親展で郵便物を発送する際には、郵便物の内容が信書であるか確認してから発送しましょう。
本人が開封すべき郵便物に記載される親展で発送する際は記載位置や書類内容に注意する
社会人であれば、郵便物に親展と記載された封書を目にする機会も多いでしょう。仕事柄、書類のやり取りが多い方であれば、親展の意味を理解するだけでなく、どのような内容の書類が信書に該当し、親展扱いで発送すべきか把握しておくのをおすすめします。また、親展の郵便物の発送方法についても、送達可能な業者が限定されているのも注意しましょう。
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