カードローン融資を検討している人が知っておくべき注意点
カードローン会社の儲けは利用者が支払う利息に含まれた手数料
昔からある消費者金融だけでなく、銀行や信販会社(クレジットカード会社)でもカードローン事業に参入するところが増えてきています。では、どのようにカードローン事業は成り立っているのでしょうか。カードローン会社は、個人に現金融資をして、毎月の返済に手数料を上乗せして利息として利用者から支払いを受けています。利用者が支払う利息に含まれたこの手数料が、カードローン事業社の儲けとなります。つまり、利息が永遠に発生しないカードローンはあり得ないということになります。利用する前に、こうした運営側の事情を知っておくのも大切です。
無利息サービスは期間限定
カードローン会社の中には、「無利息ローン」「利息ゼロ」などと大々的に宣伝しているところもあります。よく説明を読めばわかることなのですが、この無利息というのは永遠に続くというわけではないのです。よくある無利息サービスは、「初回融資のみ、最初の30日間無利息」というものです。ほかにも、少額融資分だけが半年間無利息になったり、最初の数日間だけは何度借りても無利息、という独自の無利息サービスを展開しているカードローンもあります。いずれにしても、無利息サービスは期間限定サービスだという事実を覚えておきましょう。
カードローンを運営する母体によって適用される法律が異なる
カードローン利用者にはあまり知られていないのですが、銀行カードローンと消費者金融やクレジットカード会社が運営するカードローンでは、適用される法律が異なります。銀行は銀行法に基づき、消費者金融やクレジットカード会社は貸金業法に基づいて運営されています。貸金業法の中でもポイントとなるのが、総量規制と呼ばれる規制です。総量規制にもいろいろありますが、最も重要なものが「利用者の年収の3分の1までしか融資できない」という縛りです。この縛りは、銀行カードローンにはありません。
総量規制とは利用者を多重債務から守るためのもの
総量規制と呼ばれる貸金業法上の規定がつくられたのは、2000年代に入ってからです。それまでは、こうした規制がありませんでした。そのため、手軽に申し込みができてすぐに現金融資が受けられる便利なカードローンで、お金を借り過ぎてしまう人が多かったのです。年収の何倍もの借金を背負ってしまい、自己破産をする人や、追い詰められて自殺する人も増加して社会問題となりました。こうした問題を解決するために、年収3分の1までしか貸金業者からは借りられない仕組みが作られたのです。
カードローン融資は法律改正によりイメージが一新された
カードローン融資と聞くと、かつてのサラ金の怖いイメージを思い浮かべる人も少なくありません。1990年代は、現在のカードローンの金利の倍以上の金利で融資を行うカードローン会社が多かったのです。グレーゾーン金利という、法律の抜け穴が存在したためです。しかし、法律改正によりこのグレーゾーン金利は撤廃されました。現在は、どのカードローン会社から融資を受けても、上限金利は15.0%~20.0%です。大手消費者金融のほとんどは銀行グループが運営しているため、経営基盤もしっかりしているところが多いのです。
職場の人にカードローン融資がバレてしまう心配はいらない
カードローンに申込をすると、審査の一環として職場への在籍確認があります。この在籍確認で、カードローン融資を受けることが会社の人にばれてしまうのでは?と心配になる人がいますが、この心配はまず不要です。金融機関が個人情報を漏らすことはありませんし、個人名でかける電話一本で終了する場合がほとんどです。それでも心配な人は、申込をする金融機関に相談すると、会社名が入った給与明細や保険証の提示で在籍確認としてくれるところもあります。また、万が一返済が滞ったときは会社に取立がくるのでは?といった心配も不要です。返済遅滞があったときにも、自宅以外に郵送物が届くというのは原則としてありません。
カードローン融資を利用する場合は無利息のサービスは期間限定ということを知っておくことが重要
いかがでしたか。真面目に仕事をして安定した収入を得ていても、突然の出費で生活費が足りなくなるという経験は、誰しも一度や二度あるものです。そんなとき、信頼できる家族や知人に迷惑をかけず、カードローン融資を受けて自力で返済するという考えは、立派なことです。自制心を持って計画的に利用すれば、カードローンはたしかに便利です。そのように賢く利用するためにも、カードローンの基礎知識を持っておくことは大切です。商品などの宣伝文句に踊らされることなく、収入に見合った生活をするよう常に心に留めておくとよいでしょう。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません