ストーリーマーケティングとは?商品を魅力的にみせる手法と実例
ストーリーマーケティングは商品価値より共感を生み出す手法
ストーリーマーケティング自体は、実はそれほど目新しいものではなく、多くの企業がCMなどの広告でたびたび用いている手法です。
端的に言えば、商品やサービス、あるいは企業などのブランドに対して、商品性能や機能の優位性・価値を訴えるのではなく、体験や世界観といった情緒的な付加価値を訴求して共感を生み出すマーケティング手法です。
商品そのものの価値をストレートに伝えるのではなく、なぜその魅力を持つにいたったのかを間接的に示す手法ともいえます。
商品ではなく会社自体のファンを作ることで効果的に収益を伸ばす
ストーリーマーケティングは、ストーリーそのものの力を最大限に活用します。
つまり商品よりも、その商品を使った物語を展開して会社そのものの認知度を高め、企業に好感度と愛着を持ってもらい消費者の層を増やす。
これがストーリーマーケティングの目的です。
ストーリーマーケティングにおける2つのやり方
商品PRで用いるストーリーマーケティングの手法には、2種類あります。ひとつが顧客が自分を想定して考えやすくする「コミュニケーション特化型」、もうひとつが、企業をぐんと身近に感じてもらうための、「企業の具現化・特化型」です。ストーリーマーケティングを考える際は、どちらの手法があっているのか、目指しているかたちに近いのか考えて取り組む必要があります。
ストーリーマーケティングの手法を実践している例
それでは最後に、ストーリーマーケティングの手法を用いて商品と企業のを効果的にPRしている例をご紹介しておきます。これまで見てきた手法や目的を理解していれば、企業ブランディングのひとつのやり方が見えてきます。
例①ケンタッキー・フライド・チキン
ストーリーマーケティングの1つめとしてご紹介するのは、ケンタッキー・フライド・チキンの例です。
■ケンタッキー州最大の都市ルイビルとはオハイオ川ひとつを隔てた町、インディアナ州ヘンリービルで、ハーランド・サンダースは生まれました。早くに父を亡くした彼は、工場で働く母を助けて6才で料理を始めて、弟妹と母のために焼いたパンが皆に大喜びされたのが7才。このときの嬉しさをカーネルは生涯語り続け、その感動が「おいしいもので人を幸せにしたい」というKFCの理念へと受け継がれていくのです。
例①サントリー
次にご紹介するのは、サントリーウイスキーの例です。
「日本の風土にあった、日本人に愛されるウイスキーをつくろう」。寿屋(のちのサントリー)の創業者である鳥井信治郎が、日本初のモルトウイスキー蒸溜所の建設に着手したのは1923年。蒸溜所の建設地となった地は、ウイスキーづくりに適した良質な地下水が豊富に湧き、更に湿潤な気候はウイスキーの熟成に欠かせない条件を満たしていました。特に水質は当時のスコットランドの醸造学の権威であったムーア博士が絶賛するほど。ウイスキーづくりの理想郷である土地で、大戦などの苦難を乗り越えて世に送り出した数多の名酒は、時代を華やかに彩り、日本のウイスキー文化を牽引してきました。
ストーリーマーケティングは価値より企業や商品の共感を生み出す手法!
今回は、ストーリーマーケティングとは?商品を魅力的にみせる手法と実例と題して、ストーリーマーケティングについて見てきました。
ストーリーマーケティングは価値より企業や商品の共感を生み出す手法であり、ひとつの商品を通して企業そのものの価値を創造、そして会社と消費者の関係性をダイレクトに築いていくマーケティングといえるのです。
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