稟議書を提出して即決裁をもらえる書き方
稟議書は予算の基準額を超えるものを購入する前に提出する申請書
起案者が稟議の必要な事案を実行に移す前に、決裁権限のあるものに事案の遂行を申し出る申請書(内部文書)のことを言います。企業では総務部が管理することが多く、決裁判断は決定権を持つ上司(社長含む)となります。決裁会議を開催する労力を避けるために利用されるため、予算だけでなく人事、昇進、契約事項に関しても稟議書が作成されます。一般的に言われる稟議書は予算を含めた案件の申請書の意味で使われることが多いです。予算使用に一定の基準額を設け、その金額を超える予算が必要な場合に稟議書を提出するようになっている企業が多いです。緊急時に決裁なく予算を使用し、その後に承認を得ることを「事後稟議」と言います。
稟議書提出前に根回ししておくとスムーズに決裁をもらえる
稟議書を提出する際に、事前に内容について話をしているとスムーズに話が進む場合があります。これを根回しと言ってスムーズに決裁をもらうための下準備となります。判断に迷う場合や金額が大きい場合は特に重要な作業となります。反応がいまいちの場合には、無駄に稟議書を出す必要もなくなり、上司の印象が悪くなることはありません。さりげない会話の中で自然に話を切り出してみると良いでしょう。決裁をもらうためには書き方も大切です。
決裁をもらえる稟議書の書き方は5W1Hを使う
決裁をもらえる良い稟議書の書き方は5W1Hで書くことです。
・what→何をするためにお金が必要なのかを具体的に説明します。
・why→なぜ必要なのか、なぜ参加する必要があるのか、メリット・デメリット含めて詳しく書くようにしましょう。
・when→いつ買うか、いつ開催されるか
・where→どこで実施されるか、どこで買うか
・who→誰から買うか、誰に依頼するか、会社の持つ提携先などを考慮して選択するようにします。
・How much→裁決決定者の一番の関心はここです。価格は妥当なのか、予算的にどうかなど決定の重要な部分となります。
5W1Hを使った書き方で稟議書を作成すれば論理的な訴えをすることが可能です。
決裁の通る良い稟議書の書き方例
裁決の通る良い稟議書の書き方の例を紹介します。
件名:パソコン購入の件
人事課のパソコン購入について
・機種●●社●●
・価格●●万円
・数量 3台
・購入予定日は今月中
・導入理由
人事課はパソコンにて社内の人事業務及び社外の採用業務等を行っている。
そのため人事課社員1名につきパソコン1台が必要となる。
購入希望のパソコンのうち2台は本年度新入社員の人員増員に伴う追加購入のため。
もう1台は耐用年数経過で度重なる不調により買い替えが必要と判断したため。
・購入予定業者 A社(5社見積り書類添付あり)
・添付書類:見積書 パソコンの商品カタログ 修理業者の意見書
決裁をもらえる稟議書の書き方のコツ①:根拠を示す
良い稟議書にするためには書き方にいくつかのコツがあります。
1つ目は根拠を示すという点です。稟議書の必要経費が十分に検討されたものなのか根拠を示します。例を挙げると、様々なプランの中で一番安価なものを選んだと訴えたい場合に、数社分の見積書を見せて一番安価であるという証拠を見せられるような書き方が大切です。
決裁をもらえる稟議書の書き方のコツ②:指摘の入らない文章を作る
決裁をもらえる稟議書の書き方のコツ2つ目は、他の部分で指摘の入らない文章を作るという事です。稟議以外で指摘・指導の入らないような文面を作成しましょう。例を挙げると、長年使っていた設備を買い替えたい場合に耐用年数などから、なぜ早く買い替えなかったのかと指摘される場合があります。そこで、稟議書の文面に「修理しながら様子をみて使用していたのですが」と添えるだけでも不要な指摘を避けた決裁の通る良い書き方となります。
決裁をもらえる稟議書の書き方のコツ③:添付資料を付ける
決裁をもらえる稟議書の書き方のコツ3つ目は、添付資料を付ける事です。稟議書をさらに論理的なものにするために添付資料を付けて根拠を示しましょう。例を挙げると、講習会の参加申請に対して参加効果示す統計資料を付けるなどがそれに当たります。
決裁をもらえる稟議書の書き方のコツ④:相手の立場になって書く
4つ目のコツとして挙げられるのは、相手の立場になって書いてみるという点です。裁決の決定権をもつ上司の立場になって考え、提出されときに納得できる稟議書になっているかどうかを意識して書いてみるようにしましょう。
決裁をもらえる稟議書の書き方のコツ⑤:最初はパソコンを使う
5つ目は、パソコンで作り、最後に手書きで書くという流れです。人に提出する文章であるからには「てにをは」に気を付けなくてはいけません。事前にパソコンで文面を作成し、プリントアウトして読み返しましょう。また、スペルチェックや文章校正の機能を利用するもの間違えを防ぐ対策になります。
稟議書の即決裁をもらうには5W1Hを使った書き方をして根拠になる見積書などの資料の添付が大切
稟議書の書き方一つを工夫するだけであなたが提案した事案が決裁するかどうかが決まります。あなたの考えや熱意が上層部へ届き、提案した事案が行動に移せるよう正しい稟議書の書き方を学び、論理的な文面を作成していきましょう。また、稟議には説得力を増すために周りの信頼を得ることや場数を踏むことも必要ですので知識と合わせて積極的に行動していきましょう。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません