ヒューマンエラーの要因の12分類とそれぞれの対策
ヒューマンエラーの要因は12分類が有名
ヒューマンエラーの要因には、様々なものがありますが、独立行政法人労働安全衛生総合研究所の高木氏による12分類が有名です。これによると、
1.無知、未経験、不慣れ2.危険軽視、慣れ 3.不注意 4.連絡不足 5.集団欠陥 6.近道・省略行動本能 7.場面行動本能 8.パニック 9.錯覚 10.中高年の機能低下 11.疲労 12.単調作業による意識低下
の12分類が挙げられます。これらの12分類についてよく知り、要因を取り除くと、ヒューマンエラーの防止につながります。
要因「1.無知・未経験・不慣れ2.危険軽視・慣れ」の対策
まず、12分類のうちの無知、未経験、不慣れという要因ですが、業務に必要な知識をしっかり頭に入れていないと、正しい判断ができなくなってしまいます。危険軽視、慣れ、そして不注意といった要因も同じく、状況認識の欠如につながり、ヒューマンエラーを引き起こします。自分の思い込みによって間違った判断をしないよう、正しい知識を社員に浸透させることが大切です。
要因「4.連絡不足5.集団欠陥」の対策
次に、12分類のうちの連絡不足という要因ですが、同僚や上司とのコミュニケーション不足もヒューマンエラーに大きく関係しています。問題をひとりで解決しようとしたり、自意識過剰になっていたりすると、ヒューマンエラーを引き起こしやすくなります。グループでの作業はコミュニケーションが必要不可欠です。ヒューマンエラーを防ぐだけでなく、仕事の効率を上げるためにも、積極的にコミュニケーションを取るのが大切です。12分類の中の集団欠陥という要因も同じく、集団特有の悪習慣やグループの雰囲気がよくないことを指します。
要因「6.近道・省力行動本能」の対策
12分類のうちの近道・省略行動本能という要因は、楽をしたいという人間の本能によるものです。特定の手続きを踏まなかったり、省略した方法で行ったりすると、事故やミスにつながる可能性があります。指示命令系統を見直し、作業手順書や操作マニュアルなどのルールが実態と合っているかどうか確認することが大切です。監督者が、ルール違反に対して厳しい姿勢で臨むことも重要です。
要因「7.場面行動本能8.パニック」の対策
12分類にある場面行動本能という要因は、ある場面に遭遇し、とっさにとった行動によってヒューマンエラーがひきおこされることを言います。想定しない状況に陥ったときに、個人の思い込みや考えによって行動すると、ミスにつながります。マニュアルの中に、きちんと非常時やエラーが起こった場合の対処法が明記され、社員に浸透していることが重要です。そうすれば、12分類のうちのもう一つの要因、パニック(非常な驚き、驚愕反応)でヒューマンエラーが起こることが防げるでしょう。
要因「10.中高年の機能低下 11.疲労 12.単調作業による意識低下」の対策
ヒューマンエラーの要因12分類のうち、中高年の機能低下というのは、中高年、もしくは高齢の労働者の機能がその作業に満たないことを指します。無理をしなければできないような作業を与えるのは正しい人選ではありません。各社員に合った業務を適切に与えることが大切です。またこれは、12分類の中にある疲労、単調作業による意識低下にもつながります。作業をわかりやすく、やりやすく改善していくことが大切です。
ヒューマンエラーの12分類の要因にはそれぞれ対応策があるので原因を追究して改善していこう
12分類に分けられるヒューマンエラーの要因と対策について説明しました。ヒューマンエラーには、1.無知、未経験、不慣れ 2.危険軽視、慣れ 3.不注意 4.連絡不足 5.集団欠陥 6.近道・省略行動本能 7.場面行動本能 8.パニック 9.錯覚 10.中高年の機能低下 11.疲労 12.単調作業による意識低下 の12分類が挙げられます。知識不足や状況認識の欠如を避けるために社員教育を徹底し、コミュニケーションやチームワークを向上して、作業をわかりやすく、やりやすくすることで、ヒューマンエラーの減少になるだけでなく、作業効率の向上につながります。
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