「仕事探し」をしている人が悩む23の理由と打開策
同じ立場でも仕事探しで悩んでいる理由は異なる
人の数だけ悩みはあるもの。それと同様に人の数だけ、仕事探しに対する悩みは存在します。人生は波乱万丈。仕事が順風満帆にいく人のほうが少ないものです。学生、主婦、社会人の仕事探しの悩みは人それぞれ。ただし、悩みは然るべき方法で必ず解決できるのです。 かのスディーブ・ジョブズは「その一瞬の判断が将来を棒に振るかもしれないぞ」という名言を残しました。夢を実現、追いかけるのは大変なことです。いつ叶うのかが見えなくて、つい諦めたくもなります。しかし、その「諦める」という判断が将来を棒に振るかもしれません。仕事探しの理由はどうであれ、「諦める」という選択肢はどこにもありません。
有効求人倍率は1.28倍と回復傾向にある
厚生労働省が毎月発表している有効求人倍率。有効求人倍率とは、有効求職者1人に対し、何件の求人があるのかという割合を数値化したものです。雇用動向を示す重要指標のひとつです。有効求人倍率は景気とほぼ一致して動くため、景気を測る指数の1つとなっています。 2016年1月の有効求人倍率は、1.28倍。求職者1人に対して1.28の仕事があるという計算です。2008年のリーマンショック後の有効求人倍率は0.76倍でした。それに比べて昨年の2015年1月は1.14倍と順調に伸びてきています。この推移から推測できるように、景気は上向き傾向にあるのです。
求人倍率の地域格差を理解
では地域別の有効求人倍率はどの程度なのでしょうか。 実は、「地方に行けば行くほど求人倍率が低くなるのか」というわけでもなく、平成28年1月の有効求人倍率は岐阜県が東京に次いで2位となっています。埼玉がワースト3位にランクインしているのは意外な結果かもしれません。
業種によって求人倍率に差が生じる
景気は順調に回復し、有効求人倍率も上昇しています。とはいえ、業種によっては依然として低い水準で停滞しています。 転職サイトdodaの転職者求人のレポートによるとすべての業種で求人数が増加しているものの、求人倍率が最も高い業種「IT/通信」の2.7倍に対して、「商社/流通」の0.3倍、金融0.7倍という結果が出ています。 「景気は回復、有効求人倍率は上昇!」と数値で出ていても、仕事探しで悩んでいる人が多いのが現実なのです。
仕事探しをしている人が悩む理由:学生編
置かれている環境は十人十色。初めての仕事探しに直面するのは早くて18歳、4大卒なら22歳くらいでしょうか。2017年3月卒業見込みの大学生の就職活動。いわゆる就活は、3月に企業のエントリーが解禁し、6月に選考が開始します。新卒は売り手市場と言われるようになってきましたが、まだまだ就活での「仕事探し」に悩みを抱えている学生は多いのです。
悩む理由(1):採用試験に落ち続けて
周りがどんどん内定を獲得する中、志望している業界・企業に落ち続けて、ついにはやりたい仕事がなくなった学生。次第に自分が社会に必要とされていないと考えてしまう始末。 奨学金の返済があるため、未就職は何とも避けたいと思いながらも、ハローワークでもやりたい仕事が見つからない。時間が差し迫る中、仕事探しの現実に悩んでいる学生は少なくありません。新卒就活では、内定を独占するエリート層がいる一方で、一つも内定を得られない学生がいるのが現状です。背景には学歴フィルターなどの問題もあるでしょう。
打開策
- 関連会社や子会社を受ける
- ノータッチだった業界にも目を向ける
悩む理由(2):海外留学で就活に乗り遅れた
ひと昔前までには珍しかった海外留学もグローバル化が進む日本で当たり前になりつつあります。 しかし、海外留学は、就活時期と重なることもあり、帰国後すぐに動き出さないと、取り残されてしまう場合も。そのため、就活のために一年留年を選択する学生もいるほどです。ただし、留年するにもお金がかかり、留年理由が就活時期と重なると初めからわかっていた海外留学では、選考が有利になるとはいえないでしょう。 また、長期的にインターンやセミナーなどの各種活動をしている他の就活生に比べて、留学している学生は、情報面でなかなか周囲に追い付けません。それも内定が獲得できない一つの要因です。
打開策
- 二次募集や三次募集がある企業に注力
- 既卒+語学力で再チャレンジする
悩む理由(3):進学と就職で揺れる
特に理系学生に多いのが、就職するべきか大学院に進学するべきかという悩み。理系は文系に比べて進学率が高く、周囲に影響を受けて進学を決意する学生も多いのではないでしょうか?3年生以降に研究意欲が高まるのも決して不思議なことではありません。しかし、就職に有利だからといって進学した先輩が、内定をもらえずにフリーターになった…なんて話を聞いている学生もいるかもしれません。 結局、大学院に行った方がいいのか、ただ学費がかかるだけだからやめた方がいいのか、決断できずに迷っている学生は就活に本腰を入れられず、いつまでも"無い内定"が続きます。
打開策
- OBOG訪問や説明会で徹底的に話を聞く
- とりあえずエントリーはしておく
仕事探しをしている人が悩む理由:主婦編
主婦が仕事を始める理由もそれぞれ。子どもがある程度成長し、子育てもひと段落したため、もう一度仕事復帰を目指す場合や共働きをしなければならない経済状況など、家庭によってまちまちです。一度社会から離れると復帰するのは容易ではありません。条件などの折り合いが合わず、仕事探しで悩む主婦が多いのです。
悩む理由(4):転職サイトの使い方がわからない
インターネットの普及により、数多くの転職サイトが誕生しました。数多く誕生したため、どのサイトを使っていいのかわからない主婦が多いようです。個人情報を入力するため、どのサイトを信用していいのかわからず、また登録時の入力項目の多さにうんざりしてしまい、途中で辞めてしまうケースも多々あります。 またPCで作成する「職務経歴書」に頭を悩ませる主婦も多く、「スマホは操作できるけど、パソコンはちょっと苦手」という理由が挙げられます。
打開策
- スマホから登録、エージェントにすべてお任せ
- ハローワークへ行く
悩む理由(5):トラウマによる恐怖心
過去の仕事に対するトラウマがあるため、仕事探しに悩む主婦もいます。 順調にキャリアを重ねていた矢先の配置転換。ノルマが厳しい部署となり、同時にクライアントのクレーム処理をしなければならないポジションに。楽しかった仕事がいつしか出社するのがつらく感じるようになり、数か月後にはパニック障害のような症状までに悪化し、退職を余儀なくされました。そのトラウマから仕事に対する恐怖心が芽生え、仕事探しがなかなか出来ない状態に陥っています。
打開策
- 女性限定の転職サービスを使う
- くるみんマークのある職場を探す
悩む理由(6):そもそも仕事探しとは
「よし、仕事をしよう」と一念発起した主婦。 しかし、そもそも仕事探しの方法がわからないと悩んでいる場合もあります。長年、家庭というコミュニティだけに依存していると、世間とのズレは思っている以上に広がってしまうものです。フリーペーパーすら知らない主婦もいるほどで、仕事探しの方法がわからないと悩んで、そのまま立ち止まった状態が続くのです。
打開策
- 自己分析セミナーなどを受けてみる
- 興味のある分野の資格を取る
悩む理由(7):子育てや家事との両立に自信なし
決してのんびり悠々自適とは限らない主婦の生活。 家事に充てる時間は一般的に、朝食・掃除・選択・夕食だけでも3時間~5時間以上といわれていて、そこに育児が加わると大忙しの毎日になってしまいます。たしかに育児と仕事を両立しているビジネスマンはいますが、周囲の理解や協力がないと難しいのも事実。 実際に面接で育児との両立について相談すると怪訝な顔をされてしまった…なんて経験をした主婦もいるようです。本人の不安はもちろん、企業の受け入れ態勢が整っていないのが、求職者にとっての最大の悩みのタネです。
打開策
- いわゆる”ホワイト企業”を中心に探す
- 派遣やパートという働き方も検討
悩む理由(8):ママ友との関係を維持したい
ママ友と過ごす時間は、主婦にとって楽しいひと時ではないでしょうか。 同年代の子どもを育てる母親同士だからこそ、共感しあえる悩みや不安がたくさんあります。地元の同級生、共通の趣味を持った友人、そしてママ友。このようにプライベートで交流のある人をカテゴリー分けして、自分なりにバランスを調整している人は多いでしょう。 インターネットでも「仲良くしていたママ友が働き始めてから、一緒にお茶する機会もなくなった」という声がしばしば上がります。そうすると、「もしも自分が働き始めたら、育児の相談は誰にすればいいのだろう…」と悩んでしまい、一歩を踏み出せなくなってしまいます。
打開策
- 休日にも遊べる関係を再構築
- 習い事を始めて新しいコミュニティーを作る
仕事探しをしている人が悩む理由:既卒&フリーター編
悩む理由(9):就業経験がなくて書類落ち
既卒やフリーターは、企業からどのように見られているのか。職歴欄に”なし”しか書いていないと、書類選考で切られてしまうのが現実です。どんなに就業意欲が高くても、経験が少ない人が正社員として会社へ入るのは決して簡単ではないのです。かといって、履歴書や職務経歴書に嘘を書いて面接へ進んでも、結局そこで不合格になってしまいます。 つまり、職歴がないから受からない、受からないから職歴がないまま、職歴がないから…と、イライラのループから抜け出せない状態に。既卒やフリーターが仕事探しを始めるとき、必ずといっていいほどぶつかる壁です。
打開策
- これまで培った経験を”自分の言葉”で書く
- アルバイト先で社員登用をお願いする
悩む理由(10):スーツや履歴書を買えないほど金欠
心の中では正社員になりたいと思っているのに、転職準備が始められない人も。その背景にあるのは金銭的な事情です。たいていの場合それほど高くはないフリーターの収入。しかし、限られた収入の中で一人暮らしをしている人も多く、金銭的な余裕がなくなると面接で必要なスーツを買うことさえできなくなってしまいます。 数百円単位で毎月の予算を組んでいれば、履歴書を買うのも難しいですよね。ましてや、一回や二回では簡単に内定が出ませんから、実際に使うだけの履歴書を用意するだけでもかなり大変でしょう。
打開策
- スーツ不要の自由な社風の企業を受ける
- 全員面接の就職セミナーへ参加してみる
悩む理由(11):働く意欲がなかなか沸かない
フリーターになる人には、いくつかタイプがあります。やりたい仕事がなくて就活をせずに既卒となった人は、卒業後も就業意欲がなかなか沸いてこないようです。そのため、就職先が見つからないという悩みではなく「なんで仕事探しを強要されなければいけないのか…」と考える人も。 ところが、いやいや就活(転職活動)を始めるものの、意欲のなさを見抜かれ不合格、それでも続けるが一向に合格せず…と、結果的に仕事探しそのもので悩むようになってしまいます。
打開策
- モチベーションを上げる方法を学ぶ
- フリーターと正社員の違いを改めて確認
仕事探しをしている人が悩む理由:第二新卒編
第二新卒とは、学校を卒業してから一度就職をしたものの3年以内に辞めてしまい、転職活動をする若手求職者のことを意味します。新卒社員が数年で離職する割合は年々増加傾向にあるので、転職市場でも第二新卒に特化したサービスも出てきています。 厚生労働省が発表している大学新卒者の離職率統計では、3年以内におよそ30%が離職するといわれていて、多くの第二新卒が新たな仕事探しで苦労しています。
悩む理由(12):前職での実績がない
第二新卒者の中には、3年で辞めた人もいれば1年で辞めた人もいるでしょう。短い期間で誇れるような実績を残せなかった場合、職務経歴書や面接でうまく自己PRができない状況に陥ってしまいます。逆に、成果を上げている人は会社に残る可能性が高いとも考えられますよね。第二新卒で実績をがない人は、仕事探しを始めても「これだ」という強みを見つけられなくて悩むようです。
打開策
- 面接ではポテンシャルをアピール
- 今後のキャリアプランに主眼を置く
悩む理由(13):退職理由を説明できずモヤモヤ
不満が大きくなって仕事を辞めるのは、第二新卒にかぎったことではありません。とはいえ、第二新卒として仕事探しをする人はほぼ例外なく「忍耐力がないと思われないようにしなくちゃ…」という点を気にするので、不満による退職であっても本音を語れません。 その結果、退職理由や志望動機をうまく伝えられず、書類にしろ面接にしろ、軸がブレて応募先の企業側にも良い印象をもってもらえないのです。
打開策
- 本音は入社するまで言わない
- 「御社が第一志望」を強調できる構成にする
悩む理由(14):給料のあがる求人がない
前職で一度昇給を経験していれば、新卒全体の平均よりも高い給料をもらっていたかもしれませんね。ところが、いざ第二新卒として転職をしようとしたら給料が下がる会社ばかり…、そんな悩みを抱える20代は多いのではないでしょうか。 それもそのはず。企業は基本的に、第二新卒者の”成長見込み”や”エネルギー”に求めているのであって、新卒をはるかに超えるスキルや経験はあまり期待していないからです。金銭面で不安があって辞めた人は、仕事探しでも金銭面の悩みを感じやすいかもしれません。
打開策
- 第二新卒の転職についてもう一度学ぶ
- 入社後に給料を上げる方法(出世する人の習慣)を考える
仕事探しをしている人が悩む理由:会社員編【男女共通】
仕事に対する悩みを抱えているのは、仕事をしている会社員が一番多いという説があるほどです。会社の数だけ働き方は多種多様に存在します。その中で「隣の芝生は青く見える」という心情に掻き立てられて、転職を決意する会社員も少なくありません。 また職業に関する満足度調査によると職業生活全体に満足と感じているのが52%で、約半数以上がどちらでもない、不満と感じています。転職市場に陰りが見えないのもこういった背景があるからと考えられます。では、会社員が仕事探しで悩んでいる理由をみていきましょう。
悩む理由(15):年齢がネックで転職不可
仕事探しで悩みを抱える理由の一つが年齢による転職の制限です。 転職サイトや求人情報誌の募集要項の応募条件に年齢30歳まで(キャリア形成のため)」や「年齢35歳まで」など明記してある場合があります。志望している企業に限って、年齢制限が設けられているため、あえなく断念してしまう。年齢がネックで仕事探しがうまく捗っていない会社員は少なくありません。書類選考でハジかれてしまうのです。
打開策
- 業界に特化した専門スキルをアピール
- どこでも使えるポータブルスキルをアピール
悩む理由(16):リストラという"負の遺産"
すべての業界が景気回復しているわけではありません。海外企業による企業の買収や合併はもはやめずらしくありません。日本メーカーのお家芸だった家電製品も斜陽産業と呼ばれるようになり、大手電機メーカーも人員整理を発表したばかりです。 リストラされた会社員の再就職は簡単ではありません。とくに中高年の場合、自分の考え方や思考が硬直化してしまい、企業にも柔軟かつ謙虚に働けないのではないかと思われてしまいがちなので、再就職が難しくなります。 さらにリストラという"負の遺産"がますます仕事の選択の幅を狭めるのです。
打開策
- 再就職支援などの公的制度をフル活用
- 完全歩合制のような個人事業主に近い働き方を検討
悩む理由(17):職歴の汚れを恐れている
求人サイトでの募集要項に納得し、そのまま応募。無事に内定をとったものの契約時に提示された条件は、募集要項とかけ離れている内容。とはいえ、差し迫った状況のため、自分を説得させながら承諾。 冷静に考えてみると、生活するには厳しい経済状況。しかし、転職後にふたたび退職するのは職歴に汚点がつくだけ。転職を繰り返す人を採用してくれる企業は限られているため、仕事探しに悩みを抱えてしまうのです。 求人には良い条件が記載されているのに、実際の待遇は全然違う。このようなブラック求人ばかりに引っかかると、内定をもらっても承諾するわけにもいかず、仕事探しがまったく進まない悪循環に陥ってしまいます。
打開策
- 履歴書や職務経歴書の書き方を工夫する
- エージェントを利用すればフォローしてもらえる
悩む理由(18):「天職」を追い求めすぎる
自分の生まれつきの性質に合った職業「天職」。天職だと思える職業に就くために、仕事探しをする会社員は想像以上に多いのです。自分の価値観や考え方とのズレが生じる仕事だと、天職ではないと見切りをつけ仕事を探す。 就職活動をしながら天職を探すのは、結果的に天職を捜し求め過ぎて「転職」の繰返しになるのです。次第に、その繰り返しは仕事選択の幅を狭めるようになります。 多くの人が自分の天職だと考える仕事は、たいてい周りからの人気も高く、非常に狭き門になっています。そのため、仕事探しでも高倍率をなかなか勝ち抜けず、納得のいく結果が得られなくなってしまいます。
打開策
- やりたい仕事を見つける方法を学ぶ
- どんな仕事でも楽しむ工夫をする
悩む理由(19):精神疾患からの復帰が難しい
「一億総うつ社会」という本が出版されるほど、うつなどの精神疾患の患者が増えてきているこの世の中。新型うつ病にかかる人の多くは「自己実現の失敗」が原因であるとされています。 一度、精神疾患にかかると社会復帰には相当な時間を要します。また再発する恐れがあるため、仕事探しが思うように進まず、悩んでしまうのです。企業の精神疾患に関する理解は広がっているものの、投薬による副作用や、欠かすことのできない月1の診察が選考に大きく影響してしまうのです。
打開策
- 公的補助を受けながら治療に専念
- 労働環境や人間関係に焦点を当てて会社を探す
仕事探しをしている人が悩む理由:男性会社員編
同じ会社員でも、男女間では感じ方にギャップがあります。男性は実績や肩書きなどのステータスを求める人が多い傾向にありますが、それが悩みのタネになってしまうケースが多いようです。
悩む理由(20):自分の市場価値から目を背けたい
いざ転職しようと思ったら、どの会社からも必要とされなかった…。 そんなことを考えたらぞっとしますよね。あるいは、実際に転職活動をした人の中から、「自分が思い描いていた給料やポジションを提示してもらえなかった」なんて声も出てくるでしょう。このように、今現在の自分のリアルな市場価値を知ることは、とても勇気がいる行為。 面接で提示された給料が、予想していた金額よりも5万円も少なかったらなかなか入社する気にはなれませんよね。そのため、「現状に不満もあるけど、転職活動で嫌な思いをしないで済むならこのままでいいか」と考える男性が多くいるのです。
打開策
- 診断ツールで隠れた可能性を見つける
- 給料交渉も得意な大手転職エージェントを利用
悩む理由(21):キャリアプランが高すぎる
転職をするなら、大きな実績を作ってから。そう考えていると、数年経っても転職活動に本腰を入れられません。 一つ一つの仕事に全力を注ぐのは素晴らしい姿勢ですが、あまりに高い理想を追い求め続けると、追いかけていたキャリアプランからどんどん遠ざかってしまいます。現職での理想だけでなく、転職先に求める理想の高さも同様です。従業員100人以上の会社じゃないと行かない、上場していない中小企業はいやだ、前の職場よりも高い売上をあげている会社がいい…など、高い理想を持っている男性は、どんな求人を見てもなかなか魅力を感じられません。そうすると、結局現状を変えられないまま時間ばかりが過ぎてしまいます。 そして、面接の場でも高い理想を掲げてしまうのがネックに。中途採用者に即戦力を求めているとはいえ、企業は応募者の実力や適性を見極めています。ですから、理想論ばかりを話す人には「地に足がついていないのでは?」と悪い評価を受けてしまうのです。
打開策
- 出世する人の習慣をまねる
- 転職で失敗する原因と対処法を復習
仕事探しをしている人が悩む理由:女性会社員編
以前よりも女性の仕事探しについて社会全体のサポート体制が整ってきているとはいえ、まだまだ不安を拭いきれない人はたくさんいます。セクハラやモラハラといった大きなハラスメントに限らず、風土や慣習、あるいはプライベートとの両立など、女性会社員を悩ませる原因はたくさんあります。
悩む理由(22):女性が活躍できる職場か不安
女性管理職登用を推進している企業が多くなっていますが、社会全体で見ると、まだまだ制度が充実しているわけではありません。男性ばかりが活躍している企業を見ると「女性は大きな仕事を任せてもらえないのでは?」「大きな実績を作っても、横取りされてしまうかもしれない」といった不安を抱く女性もいますし、少なからずそういう社風の職場があるのも事実。 成長意欲がないから現状に甘んじるとは限らず、向上心が強い女性の中にも現状打破できない人は多くいるようです。
打開策
- 女性経営者の書籍を読んでみる
- 自発的に自分磨きをしてチャンスを広げる
悩む理由(23):結婚とキャリアとのジレンマ(未婚女性)
20代後半から30代にかけて、多くの未婚女性が結婚を意識し始めます。結婚を考える際には、仕事と家庭とのバランスであったり、出産や育児といったライフイベントなどが大きな関心事になるでしょう。家庭も仕事も頑張りたいと考えている女性が多いにもかかわらず、現状ではそれが叶わない職場もあります。30代になると、全力で仕事に励みたいという熱意を汲み取ってもらえず、なかなか思うような待遇で内定をもらえない女性が多いようです。 そのため、どうしてもキャリアプランかプライベートかという二択に迫られる女性が多く、なかなか新しい仕事に取り掛かれない人もいるのです。
打開策
- ライフプランや資産運用について学ぶ
- 社内恋愛で公私両立という手も
さらに上手に仕事探しをするためのコツ
いろんな立場の方の仕事探しにまつわる悩みをご紹介しました。100人いれば100個の悩みがあり、悩みの深さも人それぞれ。あなただけが仕事に対して悩みを抱えているわけではない、ということが分かって頂けたかと思います。 しかし、悩みがあればその解決法は必ず見つかるはずです。まずは「現状を絶対に変えるんだ」という強い意思を持ちましょう。そして仕事探しの手順をしっかりと理解することができれば、あなたの仕事探しは必ず上手くいくことでしょう。
コツ①採用されない原因を徹底的に追究する
採用されない原因は必ずどこかにあります。まずは落ちる原因を追究しましょう。面接で不採用になる理由は3つ挙げられます。
採用されない原因
①志望意欲が弱く、企業に伝わらない
面接で志望意欲や熱意を伝えることは重要な要素です。はじめに志望動機の見直しを図りましょう。「会社を選んだ理由」、「職務能力」、「定着性」、「労働意欲」をもう一度考え直すのです。
②コミュニケーション能力不足
面接時の質問に対して、的外れな答えや、求められている内容に答えられていない場合、コミュニケーション能力がないと判断されます。面接時では相手の意図をくみ取る意識をするだけでコミュニケーション能力は格段にあがります。
③企業の価値観・考え方の相違
企業には社風や独自の価値観があります。アピールしたポイントと企業が求める人材とミスマッチになってしまったのかもしれません。対策として企業研究を行い、求める人物層を想定して、マッチとなる点をアピールしましょう。
コツ②プロフェッショナルに頼る
エージェントとは、就活・転職のプロフェッショナルが学生の就職活動を円滑に進められるようにさまざまなサービスを提供している会社です。新卒、中途採用に限らず、就職ナビ媒体を利用せずにエージェントサービスを利用する人が多くなってきました。エージェントサービスでは、就職ナビ媒体に載っていない求人を取り扱っている場合もあります。 さらに無料の面談やスキルアップセミナー。非公開イベントも主催しているため、メリットは大いにあると言えるでしょう。また、エージェントサービスは企業側からも定評を得ており、安心して使えるのも魅力の一つです。主な理由として、「学生と企業の間に入ってくれるため面接までのやりとりが円滑に進む」、「企業が欲しい人材を理解しているのでいい人材を紹介してくれる」が挙げられます。
コツ③海外留学を武器にする
企業はグローバル人材を重宝しています。 ここに興味深い調査結果があります。ある新卒採用の企業調査によると、約30%の企業が留学した就活生を積極的に採用したいという結果が出ているのです。つまり、留学が就活を不利になるとは一概に言えず、むしろメリットだとも捉えることができます。 しかし留学と就活時期が重なることは、留学する前にある程度分かっていたはずです。語学留学だけが目的なら決して武器にはなりません。なぜなら海外留学で何を得たかを企業は重要視しているからです。 そのため、留学経験のアピールに対して内容が伴っていなかったり、 かけた時間とコストに対して成果が見合っていなかったり、成果が「異文化を理解する」という抽象的では意味がありません。 大切なのは日本ではできない経験をすることです。大学以外の時間をSNSで知り合ったさまざまな人種、異なる職業の人たちと交流する時間に費やすことで、価値観が異なる人との円滑にコミュニケーションが取れる力がついたなどでもいいでしょう。
コツ④何となく進学という考え方を捨てる
進学と就職で悩んでいるなら、何となく進学という気持ちを捨てなくてはいけません。周りが進学しているから自分も…そのような態度では研究に実が入らず、改めて就職活動を始めるときに、採用担当者に浮ついた気持ちを見抜かれてしまいます。進学する場合も、自分のキャリアプラン(働き方やなりたい自分)と一緒に考えるのがベストです。
コツ⑤必要とされている業界を絞り込む
主婦の中には、動いているけど「なかなか仕事が決まらない」という悩みを抱えた方も多くいます。企業は即戦力を求めているので、「家庭と両立」が前提の主婦はやはり不利と言わざるを得ないでしょう。 しかし、主婦歓迎の業界は意外にも多くあります。たとえば「家事力」を活かせる家事サービスや飲食業界、子育て経験が活かせる塾などの教育の分野、学童スタッフの福祉分野など、主婦の力が求められている業界は存在するのです。
コツ⑥女性向けのサービスを提供している会社を探す
男性ばかりが活躍する職場を避けたい人は、女性向けのサービスを提供している会社を探してみましょう。女性が働きやすくなっている場合が多いです。女性のキャリアを大切にしていない会社だと、サービス利用者も離れていってしまいますよね。もちろん一概にいえるわけではありませんが一つの目安にはなりますので、是非その点を確認してみてください。
コツ⑦ある程度の妥協点を決める
リストラを受けた事実は変えられません。 前職と同じだけの給料を確保したいというのが本音だと思いますが、多少の給料ダウンは仕方ないと認識しましょう。仕事探しが難航し、無職でずるずる過ごすよりも、ある程度の妥協点を決めて、長く働けるところを探すのです。 今までの職種や業種のこだわりを捨ててもいいかもしれません。こだわっているだけでは生きていけないのが現実。年齢で応募できる会社を探して、まずは仕事を確保するのを先決と考えましょう。 現在では、ベンチャー企業でも多くの求人を出しているので、あなたの今までの経験が買われ優遇されることもあります。
コツ⑧ハローワークで職業訓練を受ける
仕事探しで悩んでいる場合は、ハローワークで職業訓練を受けましょう。
職業訓練には以下3つのコースが用意されています。
職業訓練の種類
- 離職者対象コース
- 学卒者対象コース
- 在職者対象コース
しばらく仕事から遠ざかっている方は「離職者対象コース」が対象です。このコースは、離職者が必要な技能や知識を習得することを目的とした職業訓練です。訓練の期間は3ヶ月〜1年程度と定められており、受講料金は無料です。職業訓練を受けながら仕事を探すというのも有効な方法の1つと言えるでしょう。
コツ⑨天職の定義を考える
天職を求めて、仕事を変え続ける人は決まって「天職」が何かわかっていないのです。自分の中でも天職を理解していないため、いつまでも満たされずにいるだけなのです。 まずは天職の定義を考えましょう。人によってはやりがいや満足感・達成感がある職業が天職かもしれません。また長く続けられる仕事が結果的に天職になるのかもしれません。天職という実像がはっきりと見えてくれば、自ずと選ぶべき仕事が明らかになるのです。 仕事をしていると「この業務をやっているときは楽しいな」と感じるときがあると思います。無意識に思ったことを探っていくと、自分にとっての「天職」が見つかるかもしれません。
コツ⑩仕事を変える理由を見つめ直す
転職のしすぎは社会的信用の低下につながります。 さらに転職のたびに待遇が悪くなり、いつまでも給料が上がらない状態になるケースも多々あります。それでも転職を繰り返し、いつしか即戦力として求められる年齢になったにも関わらず、相応の経験や知識がない状態に陥るのです。 まずは仕事を変える理由を見つめ直しましょう。なぜ転職を繰り返すのか。決め手がないまま次の仕事を選ぶ人は実に多いです。 日常の業務を振り返り、小さなことから目標を見つけていくことが大切です。 まずは、いまの職場で自分が出来ることをとことん追求してみましょう。会社に貢献できることや、この会社でしかできないことを考えてみると、転職をしなくていい理由が見えてくるかもしれません。
コツ⑪社会復帰に備えた準備をしていく
精神疾患やトラウマが原因で退職した場合の早期就職は再発の恐れがあるため、お勧めできません。まずは病気やトラウマと向き合いましょう。病気の原因と自分との関係性をもう一度見直すのです。 そして職場復帰の意欲が高まったら、体力を回復させましょう。退職し、家の中にいることが多いとどうしても体力は低下してしまいます。 働くための体力作りには、散歩が手軽にできておすすめ。徐々に歩く距離を増やして、体力づくりと気分のリフレッシュを行います。そして精神保健福祉センターでのリハビリと復職プログラムをクリアし、短時間で働ける仕事を探しましょう。 また、休職している場合なら会社の上司やメンタルヘルス担当者と相談して、同じ職場ではなく違った職場で仕事に体を慣らしていく手段もあります。大事なのは社会復帰に備えた準備をすることなのです。
コツ⑫自分の市場価値を知って目標を立てる
自分の市場価値を知るというのは、決してマイナスなことではありません。むしろキャリアアップを図りたいのならば絶好の機会になるでしょう。新卒就活では誰もが自己分析をしますが、社会人になってからも大切な行動。もしも自分の市場価値が思っていた以上に低い場合は、スキルが足りないのか、知識が足りないのか、実績が足りないのか…あらゆる角度から原因を分析し、目標を立てましょう。1年後・3年後の短期的な目標から立てるのがオススメです。
コツ⑬くるみんマークのある職場を探す
くるみんマークとは、子育てサポート企業として、厚生労働大臣から許可を受けた証です。平成27年12月時点で2,398社あると発表されています。取得している会社の業界・業種は様々ですが、育児支援の取組みに関してどの程度の水準を維持しているのかを把握する一つの目安になります。平成27年4月からは、より高水準のプラチナくるみん認定も開始されましたので、そちらもチェックしてみてください。
コツ⑭クラウドソーシングという働き方も視野に
インターネットの普及により、従来の職場に赴いて仕事をするというスタイルは変わりつつあります。そのなかでもクラウドソーシングは、インターネット環境さえ整っていれば、誰とも対面せずに仕事ができます。クラウドソーシングとは、ネット上で業務を発注・受注するという業務形態で自宅にいながらにして仕事を探し、受注することができます。Webデザインや企業のロゴデザイン、またスマートフォンのアプリの開発などの技術がいる仕事から、英語をはじめとした翻訳業務やライティング、ほんの数分でできるアンケートまでその内容は多岐にわたります。自分の能力に応じて仕事を探し、空いている時間を利用して働けるため、年々注目度が高まっています。
転職サイト、エージェントを使うとさらによい
これまで紹介した通り、仕事探しの方法は転職サイトやエージェントサービスの発達などにより多様化しています。既成概念にとらわれていてはいつまでたっても前に進めないので、情報の幅を広げさまざまな方法を試してみましょう。 最近の転職活動は、転職サイトに登録(情報の取得)→転職エージェントの利用(プロのカウンセリング)という流れが主流になってきています。そのため転職における"情報弱者"にならないためにも必ず2、3登録しておくことをおすすめします。「転職活動が始まった頃に登録したがもう遅かった…」なんて事態にならないためにも、事前にしっかりと準備をしておきましょう。
これだけは登録マスト:転職サイト編
大手転職サイトとしてNo.1の知名度を誇る「リクナビNEXT」は、とにかく幅広い求人数と豊富な転職ノウハウがあるので、「転職したいけど…あまり情報がない」「転職活動ってどうすればいいの?」という悩みを持った転職初心者にはとてもおすすめです。また履歴書・職務経歴書の書き方、面接対策などを解説する「転職パーフェクトガイド」など、読み物コンテンツも充実しているのが特徴です。
逆に行きたい業界がもう決まっているという方には、業界専門の転職サイトの利用をおすすめします。それぞれに特徴があるので、自分に合った転職サイトを選ぶことが転職成功への一番の近道となります。 ちなみに転職希望者は、平均3つほど転職サイトに登録し、併用しながら情報を得ているようです。
これだけは登録マスト:転職エージェント編
取り扱っている「求人数」「転職決定実績」ともにNo.1で、名実ともに転職業界で長年トップに君臨しているのが「リクルートエージェント」です。求人案件は、年収800万円以上のハイクラス求人から未経験者歓迎の求人と、幅広く取り扱っているのが特徴。 ただし、登録希望者数も多いので転職に明確な理由がなかったり、条件があいまいであったりすると、エージェント側のサポートの質も落ちてしまうので注意が必要です。また転職サイトと同様にエージェントサービスも多種多様化しているので、自分に合ったサービスを利用すると選考確率はグンと上がるでしょう。
仕事探しに悩みはつきもの!悩みを乗り越えてこそ成長
日本国憲法の三大義務の1つである「勤労」。 義務を果たすための仕事選びにはやはり労力がかかります。人生の時間の大半を仕事に割いているわけですから、自分の運命を決める仕事探しに悩むのは当然です。 しかし、その悩みを乗り越えてこそ人として成長することができます。すべての人に今回紹介した対処法が通用するわけではありませんが、参考にすることで人生の幅をより広げることができるでしょう。
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