厚生年金で納める保険料の最高額
厚生年金は国民年金より上の2段階目にある
国民すべてが加入する年金が国民年金であるのに対し、サラリーマンが加入する年金を厚生年金といいます。この厚生年金は国民年金の上に乗ってくるという仕組みをとっており、2段階目の年金といわれています。厚生年金の仕組みは働いている現役の時代に厚生年金保険料という形で金額を積み立てておいて、老後にその金額を厚生年金受給という形でもらうというものになっています。
厚生年金の保険料は給与額に比例して高くなる
この厚生年金の保険料は基本的に給料の金額に比例しています。多くの給料をもらっている人ほど支払う保険料も多くなるという形です。また、それに伴い多くの保険料を支払った人ほど年金受給額として老後にもらうことのできる金額も大きくなります。ちなみに、この厚生年金の保険料及び受給額には最高額が設けられています。この記事では厚生年金の保険料及び受給額の最高額について説明していきたいと思います。
厚生年金の保険料を計算する標準報酬月額には最高額が決められている
厚生年金の保険料はその人がもらっている月給である「標準報酬月額」をベースに算定されています。一般により大きな金額の給与をもらっている人ほど、支払う厚生年金の保険料も大きくなっていきます。しかし、この標準報酬月額については最高額が設けられています。給料が上がるにつれてどこまでも天井知らずで保険料が上がっていくという訳ではなく、一定の金額に達した段階で保険料の金額は上昇がストップするようになっています。
厚生年金保険料の具体的な最高額は62万円
厚生年金保険料の計算ベースになる「標準報酬月額」は最高額が62万円と定められています。月収が62万の人も200万の人も標準報酬月額は62万円として計算されます。また、賞与については1か月分で150万円までが厚生年金保険料の対象とされています。一般の被保険者についてはこの標準報酬月額が最高額である場合の保険料は平成27年の場合には110,533円、そしてこの金額は会社と折半することになるため、自分が支払う厚生年金保険料の最高額は55,266円となります。
厚生年金で受給できる最高額は年額778万円
上記で述べたように厚生年金保険料には最高額が設けられています。そのため、当然支給される厚生年金の金額にも最高額というものがあります。天井知らずに支給額が増加していくという訳ではありません。厚生年金受給額の具体的な最高額現在の厚生年金の受給額で最高額になるといわれているのが、日銀の総裁です。日銀の総裁であれば、年金収入の合計額は年額778万円程度になると試算されています。日銀の厚生年金は他の企業の厚生年金よりも優遇されている面があります。また、通常の年金受給額の計算は複雑な計算式を用いて行っていく事になります。
厚生年金の受給額は簡単に計算できる
しかし、概算の受給額を計算するのであれば、簡易な計算式が用意されています。簡易式は下記のようになります。
◆平均月給(賞与除く)万円×900×加入年数(平成15年3月まで)+平均月給(年収÷12)万円×900×加入年数(平成15年4月から)
普通の会社員が平成15年4月以降に、20歳から60歳までの40年間、62万円の月収をもらい、最高額の厚生年金保険料を払い続けていたとして試算すると、62×900×40=2,232,000という結果になります。
厚生年金の保険料は最高額が決められており給与が高くてもそれ以上支払う必要はない
厚生年金の保険料及び受給額についてはきちんと最高額の上限が設けられています。厚生年金の保険料については標準報酬月額の金額をベースに算定され、この金額は62万円が最高額となっています。したがって、保険料は標準報酬月額62万円分までの保険料しか支払う必要はありません。また、受給額もこれに対応して標準報酬月額62万円の保険料に対応した受給額が最高金額になります。いくら給与が高くても保険料が無限に増え続けるわけではないのでご安心ください。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません