「幸いです」は敬語?より丁寧な表現とは
「幸いに存じます」「幸甚に存じます」という敬語がより良い
「幸い」という言葉は、相手に何かを依頼する場合に使用する言葉で、相手にそれを叶えてもらえたらうれしいという意味を表わしています。しかし、相手が目上の人や立場が上の取引先の担当者のような場合だと、失礼な物言いに受け取られることがあります。相手によっては、「思います」の敬語表現の「存じます」を使って、「幸いに存じます」のように表現した方がいいでしょう。
また、「幸甚に存じます」という表現もありますので、押さえておきましょう。
「幸い」の敬語表現の具体例
「幸い」の敬語表現の具体例ですが、
「来る○月○日に、○○記念パーティーを開催することとなりましたので、ご案内申し上げます。ご多忙な折り、誠に恐縮ではございますが、皆様お誘い合わせの上、ご参加いただけましたら幸いに存じます。」
という風に使用することができます。このように、あらたまった集まりの場合には、敬語を使った方がいいでしょう。
贈り物をする際も「幸い」という言葉を使う
「幸い」の使い方ですが、何か依頼する場合以外に、相手に対して贈り物をする場合などにも使用され、プレゼントやギフトを贈る相手に喜んでもらうこと、相手の役に立つことを期待する気持ちを表わす言葉でもあります。ただ、ごく親しい人に贈る場合は、敬語まで使う必要はないかもしれません。場面に応じて、敬語表現を使い分けるようにしてください。
物を贈る場合の「幸い」の敬語表現の具体例
物を贈る場合の「幸い」の敬語表現ですが、
「ささやかな感謝のしるしとして、心ばかりの品をお送り致しました。気に入っていただけましたら幸いに存じます。」
などとし、プレゼントの品と一緒に、メッセージカードをつけるといいでしょう。ただ、ごく親しい間柄の人に贈る場合は、あまり丁寧な文章で贈ると嫌味だと思われてしまうかもしれません。贈る人の人柄に合わせて敬語表現や文章を考えましょう。
「幸いです」という表現の濫用に注意
「幸い」というのは、一般的におめでたいときに使われる敬語です。あまりビジネスメールのようなものに多用しない方がいいでしょう。人によっては「何が幸いなんだろう」などと疑問に持たれることがあります。自分がうれしいと思ったときに使われる言葉ですが、ごく普通に語尾に「致します」を使用する代わりに、「幸いです」とつけてしまうとそぐわない場合が出てきます。
結婚式などおめでたい場では「幸い」という表現がしっくりくる
結婚式の案内状の文末には、「お返事をいただければ幸いに存じます。」のように、「幸い」を敬語とする文章が使われています。また、結婚式の贈り物をする場合なども、「お祝いの品をお送りしましたので、お受け取りいただけましたら幸いです。」のように使われます。ビジネスシーンとは逆に、結婚式のようなおめでたい席では、たいへんしっくりくる言葉です。
「幸いに存じます」という表現が敬語としてより丁寧
「幸いです」という言葉は、「幸いに存じます」「幸甚に存じます」という敬語表現にすることでより丁寧になります。
幸いが敬語として使われるケースには、相手に何かを依頼する場合、また贈り物をする場合などがあります。幸いは、相手にそれを叶えてもらえたらうれしいという意味を表わしていますが、敬語として成り立つかというと微妙な言葉です。人によっては何が幸いなのか、疑問に持たれることがあるようですので、使うときは状況をしっかり考慮するのがよいでしょう。
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