「幸いです」という表現は曖昧!状況によるベストな敬語とは
「幸いです」は曖昧な敬語表現
「幸いです」という敬語は、曖昧な表現です。たとえば、会合に出席してほしいような場合は、「ご出席いただければ幸いです。」のように使うと、「出席してもらえればうれしいけれど、しなくてもかまわない」といったニュアンスに受け取られるかもしれません。出席が必須な場合には、「何卒ご出席お願い致します。」のような表現がよいでしょう。
「お願い申し上げます」という敬語表現に変えた方がいいことも
同じように、「ご連絡いただければ幸いです」なども、「ご連絡いただければありがたいです。」といった意味なので、必ず連絡をもらわないと困るような場合にも、弱いことがあるかもしれません。文章は相手に伝わらないと意味がありませんから、必ず連絡がほしい場合は、「ご連絡お願い申し上げます。」という表現の方が伝わります。
「幸いです」に変わる敬語として「幸甚」という表現がある
「幸いです」に変わる敬語として、「~していただけると幸甚です。」や、「ご連絡頂けると幸甚です。」というように、「幸甚(こうじん)」という表現を使用することも可能です。幸甚という表現の意味ですが、「この上もなく幸せです」という意味で使います。敬語を使用するというなら、「幸甚」という表現の方が「幸いです」よりも丁寧に伝わるでしょう。
「助かります」「幸いです」「幸甚です」を使い分けよう
「助かります」を言い換えて「幸いです」といった表現になる場合が多いですが、この2つは相手との距離感に応じて使い分けましょう。距離が近い関係であれば「助かります」、会社関係の相手などであれば「幸いです」、相手が目上の人の場合は、「幸甚です」というように使い分けるといいでしょう。
「幸いです」の代わりに「幸いに存じます」という表現も
「幸甚」という敬語表現をご紹介しましたが、そのほかに「幸いに存じます」という敬語表現もよいでしょう。
「思います」の敬語表現である「存じます」を使うことで、良い丁寧な表現になるのです。同様に「幸甚に存じます」という表現もよいでしょう。
「幸いです」と「辛いです」の間違いにも注意する
「幸いです」と「辛いです」は、とてもよく字面が似ています。似ているにもかかわらず意味が正反対ですので、間違って読まれてしまったら大変です。特に手書きの場合など、この2つが混同しないように注意しましょう。「幸いです」を敬語として使う場合は、このような間違いも想定内に入れておいてください。
「助かります」「幸いです」「幸甚です」などの敬語表現を使い分けよう
「幸いです」を敬語として使うには、違和感がある場合もあるでしょう。「幸い」には、「不幸中の幸い」や「幸いにも使用できた」のように、「運が良かった」といった意味で使われる場合があります。相手と近い距離にある場合は「助かります」、目上の人の場合は「幸甚です」といったように、相手や状況に応じて表現を使い分けましょう。
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