【無理なお願いをする際の伝え方】ケース別メール例文付き
ビジネスの場では相手先に無理なお願いをしなくてはいけないときもある
家族・友人は、突然のお願いをしても快く聞いてくれるという安心感があります。気の知れた仲ということもあり、自分の心内を伝えやすいということもあるでしょう。では、ビジネスの世界ではどうなのでしょうか。
ビジネスでは、例えばアポの変更、納品日間際の発注、挨拶の依頼など、様々なお願いを取引先にすることがあります。同じ企業内でも、他部署や上層部に業務を依頼することもあります。この記事では、お願いの中でも、相手に無理なお願いをしなくてはいけないケースの伝え方やメール例文をご紹介します。
無理なお願いをする場合のメール作成ポイント
まず最初に、メール作成のコツをご紹介していきます。無理なお願いをする場合、どのように言葉を選んでいいのか迷う人は多いかと思います。
特に、初めて無理なお願いメールを作成するという人は、「出だしの挨拶はどうしよう」「無理なお願いを柔らかく表現する言葉はないだろうか」という悩みが生じるはずです。それでは次の項目から、無理なお願いをする場合のメール作成のポイントを順番に説明していきますので、ぜひ最後まで読んでください。
①相手を気遣う言葉を入れる
相手がメールを開いたときに、最初から依頼内容が繰り広げられていたら、気分は良くなるでしょうか。「こちらは忙しいのに、気遣う言葉もなくお願いだけしてきて不快だ」と思われてしまうと、今後の会社間の付き合いにも影響が出てしまうでしょう。
無理なお願いをすることは、相手に負担をかけてしまうことと一緒です。ですから、無理なお願いをする場合、メール文章には相手を気遣う言葉を入れるようにしてください。
例えば、「お忙しいところ恐縮ですが」「ご多忙とは存じますが」というように、相手の忙しさを労わる言葉をかけてからお願いする内容を展開していくようにしましょう。気遣う言葉がないだけで一般的な社会常識がないと思われる可能性もあるので、挨拶文とセットで覚えておくといいでしょう。
②要件は的確に伝える
要件は的確に伝えることが非常に重要です。多忙な中、さらに追加でお願いが来るということは、本当に忙しい人にとってはやることが増えるだけで、精神的にも負担をかけてしまいます。
お願いをしている立場として相手にできる配慮というのは、内容を簡潔に素早く伝えることです。「結局この人は何を伝えたかったんだろう」と思われることだけは避けましょう。
理想は、一目見て内容がわかるようにすることです。改行や「・」を用いて、パッと見て依頼の内容が把握できるように端的に表現しましょう。その後に、補足的に具体的な内容を記載すると、先方も理解しやすくなります。余計な情報を付け加えず、まず何をしてほしいのかを書くと、よりわかりやすく伝えることができます。
恐縮さから伝え方を曖昧にするとトラブルの元になる
相手に無理なお願いをすることで、罪深い気持ちになってしまう人は多いかと思います。特に、相手が忙しいとわかっている上でお願いをする場合は心苦しいことです。しかし、はっきりと伝え切れず、結果的に曖昧な伝え方になってしまうことは絶対にあってはなりません。
そうなってしまうと、トラブルになりかねませんし、会社にも迷惑がかかります。そして何よりも、取引先に大きな負担をかけてしまいます。
入社数年のうちは、誰かに仕事を依頼したり、お願いしたりすること自体に慣れておらず億劫になりがちですが、プロジェクトの管理業務やスケジュールの調整業務などで、相手に協力をお願いする業務は必然的に発生します。相手に悪いなと思いながらも、要件はきちんと伝えなければトラブルの元になり、双方に悪い影響を及ぼします。
無理なお願いをする際のメール例文
実際に、無理なお願いをする際のメールの例文を3つご紹介します。メールには多くのマナーがあります。「お世話になっております」などの挨拶を挿入しなければいけなかったり、最後は署名を挿入しなければならなかったりと、数多くのルールが隠れています。
無理なお願いをする際のメールも、急用であったとしてもできればルールやマナーを守って作成してください。依頼やお願いのメールを作成することに自信がないという方は、ぜひこれから紹介する例文を見てください。
例①アポイントの変更
アポイントの変更
株式会社●●
●●課 ●●様
いつも大変お世話になっております。
株式会社○○の○○でございます。
先日はお忙しいところ、貴重なお時間を頂戴しまして
誠にありがとうございました。
次回のお打ち合わせは、○月○日(火)15時を予定していましたが
急な出張が入ってしまいお伺いすることが難しくなりました。
お忙しいところ大変恐縮ですが
次回のアポイントの変更をお願いしたくメールを送らせて頂きました。
以下のいずれかに日程の変更をお願いできませんでしょうか。
○月○日(水)16時~
月○日(月)17時~
○月○日(金)14時~18時
もし、これらの日程が難しければ
●●様のご都合のいいお日にちを教えてください。
急な変更のお願いとなり、誠に申し訳ございません
どうぞ宜しくお願い致します。
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署名
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例②納品日間際の発注
納品日間際の発注
株式会社●●
●●課 ●●様
いつも大変お世話になっております。
株式会社○○の○○でございます。
先月より販売しております御社製品の「●●●」ですが、
大変好調な売れ行きとなっております。
下記内容にて、追加注文をお願いしたくご連絡差し上げました。
大変恐縮ではございますが、
○月○日に発注した商品に追加分として納品頂くことは可能でしょうか。
商品名:○○
数量 :○○個
単価 :○○円
納品希望日:○月○日
勝手を申し上げて恐縮ですが、
ご対応のほど、よろしくお願い申し上げます。
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署名
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例③挨拶の依頼
挨拶の依頼
株式会社●●
●●課 ●●様
いつも大変お世話になっております。
株式会社○○の○○でございます。
いよいよ年の瀬も迫ってまいりました。
●●様には本年一年に渡り、大変お世話になりました。
誠にありがとうございます。
お忙しいところ大変恐縮ではございますが、
弊社部長の○○と共に、年末のご挨拶にお伺いしたくご連絡差し上げました。
つきましては、日程のご都合をお伺いしたいのですがいかがでしょうか。
○月○日(水)16時~
○月○日(月)17時~
○月○日(金)14時~18時
ご多忙とは存じますが、どうぞ宜しくお願い致します。
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署名
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断った相手には「気にしないでください」と伝える
信頼関係を壊さないように注意しよう
断った相手に「気にしないでください」とメールで伝えるのは、ビジネスを円滑に進めるコツです。無理なお願いを断られたからといって、へそを曲げる、返信メールを送らないなどの大人気ない対応をとれば、相手との信頼関係は壊れてしまい、後々のビジネスに深刻な影響が出てしまうので注意しましょう。
「無理を承知で」をプラスαで付け足すとさらに◎
無理なお願いを断られたときに便利なビジネスメールのフレーズは「無理を承知でお願いしたことですから、気になさらないでください」です。「無理を承知で」と、こちらの非を認めることで、断ったことに対する相手の心理的負担を軽くすることができます。
無理なお願いをする場合は「お忙しいところ恐縮ですが」などで相手を気遣おう
以上が、無理なお願いをする際のビジネスメール活用法です。ビジネスだからといって、ビジネスライクな対応では相手との信頼関係は築けません。「お忙しいところ恐縮ですが」のように、頼み事をする前に一言添えておくことで、相手を気遣った丁寧な伝え方ができます。
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