官僚が激務である理由は?国家公務員の残業事情
官僚とは中央省庁で働く公務員のこと
キャリア官僚とは、主に中央省庁で働く公務員のことを指します。国家公務員総合職試験に合格して、中央省庁で採用された人です。国家公務員一般職試験に合格して採用された官僚も中央省庁にはいますが、ノンキャリアと呼ばれています。
いずれも、出先機関で採用された国家公務員や地方公務員と区別して、官僚と呼ばれることが多いです。官僚は若いうちから、責任の重い仕事を任されます。
キャリア官僚の仕事内容は激務で一般的な公務員のイメージとは異なる
特にキャリア官僚は早い出世が約束されていることもあり、頻繁に部署が変わり、20代のうちからかなり激務です。残業も当たり前のようにあり、帰宅するのが深夜になることも珍しくありません。
ノンキャリアの官僚に関しても、出世は遅いものの、同一の職場で働いていることから激務で残業がかなり多めです。そのため、一般的な公務員のイメージとはだいぶかけ離れています。
官僚が激務である理由は「国会審議後の予算や法案作成」
中央省庁の官僚の仕事が忙しい理由の1つは、国会対応や予算要求に携わっているためです。官僚は国会の会期中は特に残業が多く、帰宅が夜中の3時を過ぎるというケースも見られます。
国会で重要な審議が行われれば、それだけ官僚の忙しさが増すようになっており、勤務する省庁関連分野の法案の審議が行われているときには官僚の残業が増えます。
特に重要なポストに就いているキャリアの官僚は、法案の作成なども担当しなければならないため、激務に見舞われることになります。
官僚の残業は国会の動向に左右される
中央省庁の官僚は残業時間が多いだけでなく、責任も重大です。
逆に、自分の勤務する省庁と関連の薄い分野であれば、審議が重ねられていても、激務と言うほど忙しくなることはありません。時期によっては定時で帰宅できるときもあります。
そのため、官僚の残業が多いかどうかは、国会の動向に大きく左右されると言えます。
官僚は時間外手当が支払われない?
中央省庁に勤める官僚は残業時間がかなり多いため、国家公務員であるし、時間外労働手当もかなり付くだろうと思っている人もいるでしょう。
民間のブラック企業では時間外労働手当を支払わないところも見られます。官僚は公務員なので、残業代はきっちり支払われるというイメージを抱いている人も多いです。
しかし、官僚は残業した時間全部の時間外労働手当は、支払われないことが多い傾向にあります。
官僚の残業代は上限額が決まっている!それ以上は支給されない
残業、時間外労働手当に関して規定されているのは労働基準法ですが、中央省庁に勤める国家公務員には、労働基準法が適用されません。代わりに国家公務員法や、人事院規則などが適用されるようになっています。
そして、残業代はあらかじめ上限の金額が決まっていて、その上限を超える残業代が支給されることは通常ありません。各省庁の予算は決まっていて、事後的に増額することは難しいためです。
つまり、激務である官僚の多くはサービス残業をしていることになります。
それでも、スケールが大きくやり甲斐のある仕事に従事できることが、官僚の魅力だと言えます。
官僚は国会の仕事があるため激務であり他の公務員と違って残業代が全額支給されない
官僚が激務である理由と、国家公務員の残業事情について説明しました。
官僚は残業が多いですが、中央省庁に勤めていることもあり、スケールが大きくやり甲斐のある仕事に従事できます。官僚は残業がかなり多いと聞いて、中央省庁勤めの公務員よりも、どうせなるなら地方公務員か出先機関の国家公務員の方がいいと考える人も多いでしょう。その方が待遇は良いと言えます。
しかし、官僚になることのメリットは待遇の良さではなく、国レベルのスケールの大きな仕事に携われることにあります。
官僚を志す人は、並大抵でない残業の量に覚悟しなければなりませんが、非常にやり甲斐のある仕事に従事できます。
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