挨拶として「どうも」はアリ?正しい敬語表現とは
実際どういう時に「どうも」が使われているか
「どうも」を挨拶や敬語と考えて利用している人は、「どうも」はあらゆるシーンで利用が出来る、挨拶の短縮形と捉えているようです。例えば時間がないときに、たまたま得意先に会った場合「あっ、どうも!」と挨拶をするのも自然な敬語と思っています。
友人同士の挨拶ならともかく、ビジネスマナーとして「どうも」という挨拶は正しいのでしょうか?
文法上副詞の「どうも」は単体では使えない
「どうも」という言葉は文法上、副詞に分類されます。ということは「どうも」という言葉だけでは、文章上は挨拶でも敬語でも成り立ちません。副詞は形容詞や動詞などを修飾します。 つまり、名詞以外を修飾するものです。 よって「どうも」の後には形容詞や動詞などが続く必要があります。
副詞としての「どうも」の具体例
「どうも」+「(形容詞や動詞など)」「どうも」+「(形容詞や動詞など)」の具体的な例をあげます。
・どうもありがとうございました
・どうも上手くいかない
・どうも調子がおかしい
・どうも納得できない
・どうも苦手だ
となり、とても自然な言葉になりましたね。挨拶ではありませんが、違和感は全くありません。では、挨拶のときも「どうも○○」と付ければ違和感なく使える敬語になるのでしょうか。
挨拶として「どうも」を使うなら続く言葉が必要
挨拶で「どうも」単体を用いる場合、「どうも」何なのでしょうか。続く言葉が無いと意味が分かりません。例えば以下のような言葉をつなげると敬語として違和感はありません。「どうも」で終わらせず、最後まで言い切りましょう。
挨拶なら「どうも」よりも「おはようございます」「こんにちは」を使うべき
挨拶では「どうも」というより、「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」と言った方がより自然に聞こえます。久しぶりの再会であるならば「ご無沙汰しています」「お久しぶりです」の方が敬語としては適当ですね。
敬語として「どうも」は使えない
副詞としてでもなく単体で使う「どうも」は「オッス」や「やあ」などとニュアンスが似ているというのが一般的な認識です。ですから会社内での挨拶や敬語表現、ビジネスマナーとしては正しくないのです。
目上の人に対する挨拶としては使うべきではないでしょう。ましてや敬語でもありません。
謝罪の際は「どうもすみませんでした」は間違い!
注意したいのは、謝罪の場面では「どうも」は使っていけない点です。「どうもすみませんでした」だと、謝罪として軽い印象を受けます。会社やビジネスシーンで謝罪をする際は「誠に」が正しいです。注意してください。
挨拶・敬語として「どうも」だけでは不十分!最後まで言い切るのがマナー
「どうも」という言葉を単独で使うのは副詞と捉えると、文法上正しくありません。しかし、「こんにちは」と同様の挨拶の言葉として使うのであれば、そのままで利用することは可能です。ただし、あくまでも簡単な挨拶でしかないので敬語として捉えることは出来ないでしょう。「どうも」は目上の人への挨拶・敬語としては相応しくありません。
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