退職金なしの会社で働く人が考えるべきライフプラン
退職金なしの会社は早期転職希望者向けである
早期の転職を計画している人にとっては、退職金なしの企業のほうが、定年まで勤める社員との不公平感がないので居心地がよいでしょう。
また、企業側にとっては退職金は負債ですから、退職金なしのほうが経営リスクが減らせるメリットがあります。
転職者増加や成果主義の浸透で退職金なしの会社が増えている
日本の会社では従来、勤続年数が長くなるほど退職金が増加していくのが普通でした。特に、勤続年数が20年から30年を超えると急激に退職金が増える傾向にあり、年功序列的な考え方が反映されてたのです。
しかし、現在では定年まで勤めずに転職する人も増え、成果主義が社会全体に浸透してきたこともあって、退職金なしの企業も増えてきています。
退職金のない会社で定年まで勤めるのが損だとは限らない
転職する予定などなく、同じ会社で定年まで勤める予定の人は、退職金ありの会社のほうが、退職金なしの会社より得かというと、そうとは限りません。というのも、退職金なしの企業は、退職金分を毎月の給料に上乗せして払っているとみなせるからです。
実際に月収は、退職金なしの企業のほうが、退職金ありの企業より高い傾向にあります。
月額換算して比較すると退職金なしの会社が得の場合もある
仮に40年働いて、退職金が1600万円もらえるとしましょう。すると、毎年40万円ずつ、毎月なら3.5万円ずつ退職金を積み立てていた計算になります。
したがって、毎月3.5万円以上給料が高いなら、退職金なしの会社を選んだほうが得になるのです。
退職金なしの会社ならライフプランとして老後の備えは自分ですべき
退職金が出ないなら、退職金に相当するだけの蓄えを自分でしておかなければいけません。積立預金などを利用すると無理なく蓄えられるでしょう。
また、会社によっては、退職金の代わりに財形貯蓄制度がある場合もあるので利用を検討してみてください。退職金なしの場合、給料が高いですから、本人の運用の仕方次第で老後資金を大きく増やせるのが魅力と言えます。退職後のライフプランを、早いうちに考えるのは非常に重要なことです。
退職金ありでも楽観は禁物!減額や支給なしの可能性も
なお、退職金がある会社に勤めているからと言って安心するのは危険です。今後の退職者が、今までの退職者と同じように退職金がもらえる保証などありません。
経営不振によって退職金が減額されたり、倒産して退職金がもらえない可能性もあります。退職金なしになっても平気なように、老後資金を自分で準備しておくべきなのです。
退職金なしの会社で働く人は運用や財形貯蓄制度で老後の貯蓄を考えておくべき
成果主義が広まり、年功序列的な考え方が薄れた結果、退職金なしの会社が増えてきています。早期の転職を希望している人にとっては、退職金のもらいそびれが起きないため、ありがたい状況かもしれません。
定年まで勤める予定の人にとっても、後払いだった退職金を毎月払いしてもらっていると考えれば決して損しているとは言えないのです。会社にとっても退職金なしのほうが経営リスクが減るメリットがありますし、今後も退職金なしの会社は増えていくでしょう。退職金に期待するのではなく、老後の資金は自分で用意するという発想が大切です。
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