菓子折りとは?その意味と渡し方のポイント3つ
菓子折りとは
菓子折りというと、あまりこの言葉に馴染みのない方もいるかもしれません。ギフトやプレゼントといった方が自然であったり、挨拶のときにとりあえず買っていくもの、といった認識の方も多いのではないでしょうか。まずは、菓子折りそもそもどういう意味なのか、しるところから始めましょう。
菓子「折り」のもともとの意味は、外箱
菓子折りのもともとの意味は、菓子を運ぶ際に用いられた経気と言われる薄い板を折り曲げてつくった使い捨ての折箱を指します。
「折り」というのはそもそも「折箱」という意味であり、これはお菓子が高級品だった時代に、お菓子を届ける際は重箱に詰めていた事に由来します。お菓子が身近なものになると、持ち運びしやすくコストもかからない「折り」が用いられるようになったのです。
現在では菓子折りは、贈答用のお菓子全体を指す
菓子折りの意味は、菓子の外箱ですが、現在ではラッピングされた状態も、中身のお菓子そのものの事も指します。なお、「折り」の意味は外箱ですから、例えばお寿司の入った箱であれば寿司折りとなります。
菓子折りの渡し方ポイント①取引先と挨拶をした直後に渡す
取引先の会社を訪問して菓子折りをお渡しするとき、最初か帰り際のどちらのタイミングで出せばいいのか、複数人のうち誰に渡せばいいのかなど、迷ってしまいがちですが、渡し方として菓子折りは最初に渡すのが一般的です。
応接室か和室かなど挨拶の場によって菓子折りの渡し方が少し変わる
基本的には取引先の会社について、会議室や応接などに通され、そこで挨拶した直後に菓子折りを渡すのが基本です。ただし、その挨拶の場が、和室か洋室かで菓子折りの渡し方が少し変わるので、注意が必要です。
和室に通されたら挨拶の後、座ってから渡します。洋室やいわゆるオフィスの会議室といったところでは、座る前に渡します。会社への訪問であればあまりないかもしれませんが、個人宅へ取引のため訪問する場合では、和室に通されるケースも十分にありますので、この菓子折りの渡し方の違いも覚えておきましょう。
取引先への菓子折りの渡し方
取引先への菓子折りの渡し方は、挨拶のあと、相手に正面を向けて渡します。
菓子折りは両手で持ち差し出します。その際、多少重みがあれば左手で箱の底を支えると安定します。
菓子折りの渡し方ポイント②外袋から出すのが正式
取引先の会社についたら、菓子折りを紙袋から、出す、出さないに決まりはあるのでしょうか。菓子折りを渡す際のビジネスマナーについて、詳しくみていきましょう。
外袋はもともと菓子折りを汚れから守るもの
取引先に菓子折りを手渡すときは、紙袋などの外袋をはずして渡さなければいけません。そもそも外袋は菓子折りを汚れや濡れなどから守るためのものだからです。
取引先に菓子折りを手渡すときは、素早く出して外袋をソファの横など邪魔にならない場所へ置き、菓子折りは包装の状態で出すのが正しい渡し方マナーです。
ケースバイケースで外袋もあった方がいい時もある
ただし、取引先全体へ菓子折りでない時は渡し方マナーよりも相手への配慮を大事にした方がいいケースもあります。
外袋がなく、菓子折りがむき出しだと、他の社員に知られてしまったり、持ち帰りに紙袋があった方が便利なケースなどがあるからです。まずは取引先の会社の担当者に渡し方マナーを守った上で菓子折りを渡した後、外袋が必要かどうか、聞いてみるのもいいでしょう。
菓子折りの渡し方ポイント③言葉を添えて菓子折りを渡す
取引先の会社に菓子折りを渡す際の言葉を紹介します。菓子折りはマナーに沿った渡し方を心がけてください。正しい渡し方マナーで菓子折りを渡しても、適切な言葉が添えられていなければ台無しになってしまいます。
菓子折りを渡すときに使える言葉
菓子折りを渡すときに便利な定番の言葉として、
・本日は、お忙しいところを、お招きいただきありがとうございます
・お忙しいところ、お時間をいただきまして、ありがとうございます
・本日はお忙しいところ、お時間を頂戴し申し訳ございません
・どうぞ、お受け取り下さい
・どうぞ、お納めください
・ご挨拶のしるしとして
・よろしければ、あとで皆さんで召し上がってください
といった言葉があります。菓子折りを手渡すと際は、特別な事を言う必要はありません。これらの定番の言葉を使って印象を良くしていきましょう。
菓子折りが要冷蔵であれば早めに伝える
本来であれば、挨拶をしてから菓子折りを手渡しますが、暑い季節に気を利かせて保冷剤が必要な菓子折りなどを選んだ際は、できるだけ「冷やして召し上がってほしい」旨を伝えて、早めに渡すのもマナーです。
その時は、「袋ごとで、失礼致します」と一言添えて渡せば、マナーを知った上で、配慮のもとにこうしていると、わかってもらえて、好感が持たれる渡し方です。
お詫び・謝罪に菓子折りを持っていく際のマナー
場合によっては、お詫び・謝罪に向かう際に菓子折りを持っていくということもあります。お詫び・謝罪にいくときは、陳謝する姿勢を見せ、持参する菓子折りもしっかりマナーを守って準備をし、渡し方にも注意しましょう。
菓子折りの、のし紙には「お詫び」・「深謝」・「松の葉」などの言葉を選ぶ
お詫び・謝罪の際に持っていく菓子折りの「のし紙」には、「お詫び」・「深謝」といった言葉を書き入れましょう。または、目下から目上の人に品物を渡す際に用いる「松の葉」でもかまいません。
また、水引は紅白花結び(蝶結び)で問題ありません。
お詫び・謝罪の菓子折りを渡すのは、相手が謝罪の意を伝えたあと
お詫び・謝罪の菓子折りを渡す最も適切なタイミングは、「お詫びの言葉を述べる時や述べた後の退出の時」です。
渡すときは、「この度は本当に申し訳ございませんでした。心ばかりではございますが、どうぞお納めください。」といた言葉を添えましょう。
帰るときに、お詫び・謝罪の菓子折りを渡す
帰り際でも、まだ相手が怒っていて、菓子折りの受け取りを拒否されたのであれば、そのときは無理な渡し方はせず、そのまま持ち帰りましょう。
菓子折りの正しい意味を理解してマナーを守って正しく渡そう
最近では、上司から「菓子折り買ってきて」の依頼に対して、意味を知らずにスーパーのお菓子の詰め合わせを買ってくる社員もいるようです。せっかくの好意を無駄にしないためにも、「菓子折り」の意味をしっかりと理解しておきましょう。
また、手土産や菓子を折り渡すタイミングは決して難しいものではないので、この機会にしっかりマスターしておきマナーを守って正しく渡してください。
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