「おっしゃった」「おっしゃる」「お伝えする」の使い方!伝言をスムーズにする敬語表現
「おっしゃった」「おっしゃる」の正しい使い方!
「おっしゃった」「おっしゃる」は「言う」の尊敬語で、「社長が、明日部長に連絡していただきたいとおっしゃっていました。」など、主に目上の方の伝言や発言を第三者に際に使用する表現です。「おっしゃる」より「おっしゃった」の方が過去の出来事で使用するケースが多くなっています。また目上の方に「言ってください」とお願いする場合も「おっしゃってください」という表現を使用します。
例)
・正直におっしゃってください。
・明日、○○時に集合と部長がおっしゃいました。
・今おっしゃった点が、我々の問題点だ。
・専務がおっしゃったとおりに行動しよう。
・課長が私に部屋を掃除しろとおっしゃる。
・係長のおっしゃる通り、目標達成は目の前だ。
漢字で使用する場合は「仰る」「仰った」
「おっしゃった」「おっしゃる」は、文章で使用する際に漢字で表すことも可能です。その場合は「おっしゃった」は「仰った」。「おっしゃる」は「仰る」となります。基本的にひらがなで表記することが多いですが、文章中に統一性があれば良いので、「仰る」「頂く」「致す」などの表記は全て漢字か、全てひらがなが良いでしょう。
「おっしゃられた」は間違いなので注意!
よく「おっしゃられた」という表現を目にしますが、れっきとした間違いです。「おっしゃる」「~られる」が重なり、二重敬語になってしまいます。「られる」表現にすることで間違いになる敬語は多々ありますので、注意しましょう。
例)
・部長が新宿駅集合とおっしゃられた。 ×
・部長が新宿駅集合とおっしゃった。 ○
「申される」もNGなので気を付けよう!
また、「おっしゃった」「おっしゃる」に似た言葉で、「申される」という単語があります。使用する人も時々みかけますが、「申される」も間違えた敬語なのです。「申される」の元になる「申す」は「言う」の謙譲語なので、「れる」を付属させるは間違いです。一見普通の文章に見えるので、勘違いする人も多くいるようです。
「おっしゃりました」も間違いになる!
「おっしゃった」「おっしゃる」を人に伝えるさいに「おっしゃりました」と表現すると、間違いになります。「おっしゃる」をそのまま敬語表現にする感覚で正しいと思われがちですが、「おっしゃいました」「おっしゃっていました」が正しい表現となりますので、間違えないよう注意しましょう。
「お伝えする」の正しい使い方!
「おっしゃった」「おっしゃる」の他にも「言う」の注意したい表現があります。それは「お伝えする」という表現です。「お伝えする」は、伝言等など、対外的なやり取りに対して使用する言葉になります。しかし、この「お伝えする」は、状況によっては、間違になる難しい言葉なのです。伝言対応の際、どのような言い回しをすればよいでしょうか。
「お伝えする」は伝言先の人の立場が上の場合に使用する
「お伝えする」は、社外の人から別の社外の人への伝言を頼まれた際に使用する表現です。伝言を報告する相手が自分より目上の人の場合は、自分の立場を下げる「謙譲語」を使用が正しいといえます。したがってこの場合は「お伝えする」が正しい表現となるのです。伝言先の人が自分より上の立場かどうかをよく考えて使用しましょう。また実際使用する際は、「する」の部分も敬語にして、「お伝えいたします」と表現すると良いでしょう。
発信者より下の立場の人に伝える場合は「申し伝えます」
また、社外の人から社内への伝言を頼まれた際は、「申し伝えます」が正しい表現となります。目上の人からの伝言を、その立場より下に役職を持つ自社の人に伝える際に使用するのが正しい扱い方といえます。発信者より下の立場の人に伝える場合は「申し伝えます」を使用しましょう。また、「申し伝えておきます」と表現するのはNGですので、発する際は注意しましょう。
「おっしゃった」「おっしゃる」「お伝えする」を使いこなして正しい連絡発信を!
言うの敬語である「おっしゃった」「おっしゃる」「お伝えする」を使うさいは、「られる」表現に気を付けて、誤用である「おっしゃりました」「申された」「おっしゃられる」などの言葉を使わないようにしましょう。また、伝言などの連絡を行う際は、伝言先の人の立場が上の場合は「お伝えする」。発信者より下の立場の人に伝える場合は「申し伝えます」を使用しましょう。
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