ホテル事業・業界の市場規模が増え続ける2つの背景と今後の動向
ホテル事業の市場規模は9,216億円で増加傾向!
まずはホテル事業の市場規模と概要について知ることからはじめましょう。
ホテル業界の市場規模は毎年変動しています。業界動向サーチによると平成18年から平成23年までは減少傾向にありましたが、その後から今年にかけては上昇しており、平成25-26年の業界規模(主要対象企業21社の売上高計)は9,216億円となっています。
では、ホテル事業の市場規模が上昇した理由は何でしょう?
ホテル事業の市場が成長している背景①:国内旅行者の増加
平成24年以降、首都東京ではスカイツリーや渋谷ヒカリエなど新たな観光スポットや商業施設が開業しました。
東日本大震災以降、減少傾向にあったホテル業界の市場規模は、それによって特に東京のホテル稼働率が上がったと考えられます。
ホテル事業の市場が成長している背景②:訪日外国人の増加
平成24年末には、ビザの緩和が施行されました。それによって訪日外国人観光客が増加しました。これは近年のホテル業界の追い風となっています。
業界の中でもビジネスホテルの需要が増加している理由とは?
近年ビジネスホテルの需要が増えています。これは、企業が地方の拠点を撤去して事業所を集約していることが主な原因です。社員は地方にしょっちゅう赴く必要があるので、ビジネスホテルの客足も増えて行く訳です。
ホテル業界でのビジネスホテルの勝因は低コスト!
ビジネスホテルの需要増加の背景には、「低コスト」であることが大きく影響しています。たとえば、宴会やレストランというと高コストになりがちなホテル運営ですが、削ることのできる扶養なサービスなどをなくせば、低コストは実現できます。
岐阜に本社を置き、全国に12施設を展開する「ウィークリー翔」は、その中でも低コストに尽力しているビジネスホテルになります。なんと、1泊1,900円からという破格でサービスを提供しているのです。
ホテル事業に今後求められるものとは?
ホテル事業の今後の動向は、国の経済政策とも密接に関わっています。日頃よりインターネットや新聞などから情報収集するように心がけましょう。
ここ20年の間にホテル業界は大きく変化していますが、今後変化が考えられるポイントがこちらです。
今後求められるのはビジネス力!
これまでホテルスタッフには、ホテルのブランドイメージを保つために、一人ひとりのお客さまに対するサービス向上やホスピタリティがもっとも求められてきました。
しかしながらバブル崩壊以降は、ホテル業界全般がブランド以上にビジネスも大事だという方向転換をするようになったのです。
もちろん顧客満足も大切なのには変わりありませんが、今後はビジネス力のある人材がホテル業界でも求められていくことになるでしょう。
多様な顧客ニーズへの対応力
近年では、豪華ホテルの人気は下降傾向にあり、リーズナブルな価格でもお客さまのニーズに合った独創的なホテルが人気を集めています。
たとえば、女性グループや女性の一人旅といったニーズに合わせて、ホテルの環境や空間づくりが行われるようになってきています。このように現代での多様なニーズに対応していく力がホテル業界で戦うには必要になってくるでしょう。
インターネットを利用してのPR
最近では、インターネットを利用して顧客獲得や宣伝に取り組むホテルが多くあります。今後は、その傾向を強めなくてはならないでしょう。
ホームページの内容を充実させて宣伝効果を高めるのはもちろん、インターネット上でホテルの予約を簡単にでき、利便性も高める必要があるでしょう。今後ますますホテルは利用しやすくなると考えられます。
ホテル事業の市場規模は増加傾向で今後は多様なニーズに合わせた対応が必要!
以上のように、低コストなホテルや、泊まるのを目的にした空間づくりに手が込んでいるホテルが増えてきています。
ホテル業界に興味のあるみなさんには、ぜひ今回の内容を参考にしていただきたいと思います。ホテル業界の市場は毎年変化があるので、過去の傾向を踏まえながら現在の市場の情報を収集していく必要があるでしょう。
ホテル事業に就職や転職を希望しているのであれば、今後の動向にますます注目していく必要があります。
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